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アネッサ様の研究室

本棚が沢山あり書類まみれのデスクにアネッサ様は座っていました。

そこは何かの資料室の様でした。


「わざわざこんな所までご苦労だったね」

「あ、お初にお目にかかります。私はリリーシュカと申します」

「んー?もしかしてお嬢ちゃんはアニーが身体を間違えて転生させたって一行の?」

「あ、はい。それで、魔法が使えなくなってしまった原因を探して魔導書を見ました所、アネッサ様の刊行した魔導書でしたので、何かご存知ないかと思いまして」

「なるほどなるほど、身体の不具合が出たかなー?ちょっとステータス見るよ?・・・ん?なんだこの悪意のあるステは・・・」


やっぱり他人から見ても悪意のあるステですよね。


「ふぅむ・・・。お嬢ちゃんのステは確認した所、稀に見るラッキーステータスだね」


えっ!?ラッキーなんですか!?666とか13とかが・・・?


「ステータスが存在する世界に転生すると、転生時にランダムでステータスが設定されるんだ。今回は天界側の不祥事という事でお詫びの特殊スキルがついているのだが、お嬢ちゃんのステはお詫び位じゃ補えない非力なステだよね」

「そうなんですよ!非力すぎて、やりたい事も出来なくてラッキーどころか人生諦めモードですよ」

「あははっ。苦労したんだね。ソフィアス、お前何やってんの?お茶位入れなさい」

「はっ、はい!只今っ」


ソフィアス様がポットとカップが置いてあるスペースに行き、紅茶をテキパキと淹れています。・・・慣れてますねぇ。

ソフィアス様は生まれながらにしてパシリ体質みたいですね。

魂になってまで母親にこき使われるとは・・・。


「お嬢ちゃん、『限界突破』って知ってるかな?」

「は、はい。聞いた事はありますけど」

「お嬢ちゃんのステは限界突破してこそ活きるレアステータスなんだよ。いわば大器晩成型ってやつかな」

「今は、どん詰まりの様だけど、これを超えられたらお嬢ちゃん無敵だよ」


アネッサ様は、ニカッと微笑みました。


「げ、限界突破って何をすれば・・・?」

「うん?お嬢ちゃん、その指輪はっ!」

「あ、これはかくかくしかじかで・・・で、今現在外れないという・・・」


私はこれまでの経緯を端的に話しました。


「ソフィアス!このお嬢ちゃんに指輪を渡したんだな?」

「は、はい。私の心はリリーシュカの物です」

「そっか。そっか。・・・でかしたぞ、ソフィアス!!」


何やらアネッサ様がソフィアス様を褒めています。何がでかしたのでしょうか?しでかした(やらかした)、の間違いではないでしょうか?


「あぁ、ごめん。私の職場はグリーンアースを研究したり監視したりする所でな」

「グリーンアース?」

「あぁ。お嬢ちゃん達が今住んでいる国が存在する星の名前だよ。お嬢ちゃんの前世で生活していた所は地球って名前だったろ?」


あぁ、なるほどです。現世の世界の総称はグリーンアースっていうんですね。


「だから、新たな発見とかがあると嬉しくて嬉しくて。その指輪だって、私が結婚する時にモルゾーから貰ったもんなんだけど何かのキーアイテムだという事迄はわかったのだが1つだけじゃ何の役にも立たない指輪でね」


モルゾーって名付け親はもしやアネッサ様なんでしょうか・・・。


「で、お嬢ちゃんから聞いた話で、5個揃って初めて意味を為すものだと分かったよ。何しろ指輪を作成した人物は、死んだ後にさっさと記憶を無くして別の世界に転生しちゃったもんだから真相解明に時間がかかってね・・・」


アネッサ様が少し興奮した様な口調で仰りました。


「これは、本当にお嬢ちゃんが虹の子になる日も近いかもしれないな!限界突破する為にはヴェルツィアの森の奥の神殿があるのだが、そこに行けば何か手掛かりがあるんじゃないかな。ラッキーステータス、指輪、そしてメルルーニィか。ちと話が出来すぎている気がするが、お嬢ちゃんは現状を打破したいのならば、先に進まねばなるまいな」


えぇ〜。やだぁ〜(まんざらではないですけど)。私そんな、だいそれた存在になれちゃうかもしれないんですね〜。ようやく私、転生して良かった!って大声で心から叫べる日が来るかもしれないんですね!


グリーンアースの中心で愛を叫・・・げふん。テンション上がって取り乱しました。


「こうなりゃ、私はお嬢ちゃんに焦点を合わせて研究せねばなるまいな!ふはははは!私の、息子の、嫁が!!伝説の虹の子になるかもしれないんだぞ!これが喜ばずにいられる訳がなかろう?」


う、うわぁ〜ぁ。グリューンヴェルデ一家はニーヴェン様以外皆さん性格に難ありです・・・。


「あの。アネッサ様は魂なんですか?天界は魂しか行けないと・・・」

「あぁ、それか。私は元々天界生まれだからな。天界生まれは基本的にどの世界にも干渉が出来、天界と各世界をこの身1つで行き来が出来るんだ。まぁゼウス様の承認が必要だから勝手には行けないんだがな」

「へぇぇぇ。便利な身体ですねぇ」


あぁ、確かにアニーもそのままの姿で迎えに来ましたねぇ。


「私が、まだ若かった時に調査のために許可を貰ってグリーンアースに行った時にモルゾーと出会ってな。そこで恋に落ちたって訳だ」


アネッサ様が頬を染めて昔語りをしました。

・・・ちょっ!あのおっさんがアネッサ様に惚れて無理やり結婚までこぎつけたと思ってましたがまさかの相思相愛くさいですよ!!恋に落ちちゃってますよ!

その辺もうちょっと!とは思いましたがもう、時間もあまり無いのでまた、今度にしましょう。

今回もお読みくださり、ありがとうございました┏○ ペコリ

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