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小鳥ちゃんの謎に迫る!!

姫様の案内で小鳥ちゃんをお風呂に入れて、お城の図書室に来ました。お城の図書室だけあって、図書館みたいな規模でした。


「姫様、動物の本は何処らへんかわかりますか?」

「はい、えっと確か、あ、ここです」


ここですと明るく言われましたが、動物コーナーだけでも縦3列(両面)はありますよ?いやー、これ全部読んだらムツ○ロウさんになれるんじゃないですかねぇ。いや、どれだけ時間がかかるもんですかね。

とりあえず、鳥類を探しますよ!

姫様と手分けをして、鳥類図鑑や念の為魔物図鑑も探し出しました。


図書室のテーブルに腰をかけてひたすらページをめくります。

うわぁぁぁ!私集中力全く無い方なんですよねぇ・・・。

チラッとお向かいの姫様に目をやると、それはそれは物凄い勢いでページをめくっておられました。す、すげぇ気合いです。


「うぉぉぉぉりゃぁぁぁ!!(意地でも見つけ出してお姉様に褒めてもらいますのよ!)」


あぁ、鳥さん可愛いなぁ。ぷっくりもちもちのインコとかいいですねぇ。癒やされますねぇぇ。

もはや調査というより癒しの時間です。

姫様は・・・あぁ、もう50冊ほど積んでますね。姫様が居れば3列なんてあっという間に終わりそうな気がします。


小鳥ちゃんは日向ぼっこしてましたが、寝ちゃいました。


「あっ!お、お姉様!これ、小鳥ちゃんではないでしょうか?」


もう見つけたの?早っ!


「どれです?」


私は姫様の隣まで移動しました。

姫様と本を覗き込みますと、確かに小鳥ちゃんみたいなフォルムの鳥が載っていました。


【メルルーニィ】

額の角と金色の体毛が特徴的な幻鳥の一種。

高さ50センチ程のタマゴを産む。タマゴの殻はとても硬くおよそ鉄くらいの硬さである。

雛鳥の時は大体80センチ程で体重は30キロ位である。

成鳥時は体長2メートル程で、体重は80キロ程である。

成長するにつれて額の角が伸びる。

背中に人を乗せることが出来る。また、人を乗せたまま空を飛ぶ事も可能である。

滅多に人の目につくところではタマゴを産まないが、聖なる光を持つ者が近くに居る場合は、その近くに産む場合もある。その場合は親鳥はタマゴを温めることなくタマゴを産んだらすぐに他の地へと去ってしまう。何故この様な行動をとるかは未だ解明されていない。

メルルーニィは非常に寂しがり屋なので、両親が揃った状態でないと成長しない場合がある。


「幻鳥・・・って書いてありますね。非常に珍しい鳥だという事です、ね。そして現在の体重はおよそお米半俵程・・・茶色の米袋1つ分です」


という事は、小鳥ちゃんはモンスターなんかじゃないって事ですよ!しかも空を飛べるようになります!凄い!


「姫様、ありがとうです!!」


ガバァッ ギュッ!!


「お、お姉様!?・・・あはぁ。プリンセスしぁーわしぇでしゅわ〜」


私は嬉しさのあまり、思わず姫様に抱き着いてしまいました。すぐさま姫様が机に突っ伏して悶絶してますけど大丈夫かな。きつく締め過ぎちゃいましたかね・・・。


しかし、“聖なる光を持つ者”って“光の子”の私の事で良いんでしょうかね?私がこの国に来たから小鳥ちゃんの親はわざわざ城の近くの森の目立つ所に産んだ?という事は小鳥ちゃんのご両親は私に小鳥ちゃんを授けてくれたという事ですか・・・?

・・・っ!だとしたら、凄い奇跡ですっ!運命ですっ!

私が今まで理不尽に思ってた部分(前話参照)①、②は全て小鳥ちゃんに会う為だったんですね!

私が光の子じゃなかったら、小鳥ちゃんに会えなかったんですよ!

だとしたら、私達を間違って転生させたアニーに感謝をしなくてはなりませんね。今度会う機会があったら恨み言ではなく、お礼を言いましょう。


さらに、私がこの国に来なかったら、小鳥ちゃんに会えなかったんです!

・・・という事は私はおっさんにお礼しなくちゃいけないですかね?・・・もしかしたら、おっさんに命令されなくてもクエストでこの国に来たかもしれないですしぃ?あ、別におっさんには、お礼を言うほどの事では無いですね!良かった良かった。


小鳥ちゃんはピスピスと寝息を立ててグッスリと寝ています。

小鳥ちゃん・・・見れば見るほど愛しくなってきましたよ。

私の・・・私だけの小鳥ちゃん。


・・・ん?両親が揃ってないと成長しない?


え、まさか。

・・・小鳥ちゃんが認めた父親はソフィアス様。小鳥ちゃんの為にそれを黙認しろという事ですか、そうですか。じゃないと小鳥ちゃんは育たないってか。

運命さえも私とソフィアス様を固めにきたという事ですか。


ゾクゾクゥゥゥッ!


こっわ!やっぱりこっわっ!私の人生。一気に鳥肌が立ちましたよ!

今思えば私がいくらソフィアス様を遠ざけようとしていても、何故かソフィアス様と接近してしまうイベントが定期的に発生する様な・・・。ぇえー!?抗えば抗うほど、全力で私とソフィアス様をくっつけようとする謎の力が働いている・・・?

・・・呪いかな?うん。もうね、二つ名【呪われし光の子、リリーシュカ】でいいですよ。わーい!厨二っぽくなりました♪・・・はぁ。


「ふふ、お姉様。嬉しそうだったり怒ってみたり見ていて飽きませんわ」

「はっ!ご、ごめんなさい。夢中になっちゃって」

「いえ、その本差し上げますわ。後、こちらも」

「ん?」

「魔導書ですわ。お姉様の、光の魔法の事も書かれておりますので宜しかったら後で読んでくださいませ」

「うわぁぁぁ!いいの?もらっちゃって!ありがとう、姫様」

「お姉様のお役に立てて光栄ですわ」


わぁぁ、いいもの貰いました。魔法の事ももっとしっかり勉強しなくちゃですね。

姫様は、本当に良くしてくれますね。昨日のクリーチャーみたいな姫様は、幻だったんですよね。きっと。

今回もお読みくださり、ありがとうございました(^^)

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