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小鳥ちゃんの謎

「ほーら、パパなのだー。パパのとこにおいでなのだ〜」

「ピャア♪」


ソフィアス様の呼び掛けに、嬉しそうに反応する小鳥ちゃん。


「ちょっと!小鳥ちゃんが誤解してるじゃないですか!小鳥ちゃん、この人はパパじゃ無いですよ〜」

「ピャア・・・」


あぁ、そんな悲しそうな顔をしないでください。私がソフィアス様が父親だという事を否定するととても悲しそうにションボリします。


私はジェシーを指差して言いました。


「小鳥ちゃん、この人がパパですよ〜」


ジェシーは中身は乙女でも見た目はナイスガイ!!ですからね!


「ピャァァァ・・・」

「アクビしてるわね」


ソフィアス様が小鳥ちゃんに向かって


「小鳥ちゃーん♪パパなのだ〜!」


と言いました。


「ピャア♪ピャア♪」

「決まり・・・ね。この子に取って、アンタがママで坊やがパパなのよ」

「ひぇっ!」


小鳥ちゃん、何故なの?何故ソフィアス様を父親と認めているのですか?


ギュルギュルギュルギュル


「はっ!そうでした!お腹空いてるみたいなんですけど、この子何を食べるんですかね?」

「虫とかじゃない?」

「やっぱり!?ひぇぇ!」


一体どれだけの虫を捕まえたら良いんでしょうか・・・。

辺りは薄暗くなってきましたし・・・。あっ!そうでした。


「ホーリーライト」


私はそこら辺の木にホーリーライトをかけました。ホーリーライト役に立つなぁ。

誘蛾灯みたいに、虫が寄ってくれば良いですけどね。


「ピャア♪」


おっ、早速寄ってきたみたいです。小鳥ちゃんが木をツンツンしてます。

その時です。ガサガサと何かがこちらに向かって来る音がしました。な、何でしょう?


ガサガサッガサガサッ


「キシャァァァァァッ!」


茂みから出てきたのは大きなカマキリみたいな虫のモンスターでした!


「ギャァァァァ!デカい虫!と、鳥肌がっ!」

「ひぃっ!アタシも虫ダメェ〜!!」

「ピ・・・ピャアァァァァ♪」

「こ、小鳥ちゃんが興奮しているのだっ!」


小鳥ちゃんが虫の前に立ちはだかり、おもむろにつつきはじめました。わぁぁぁ、グロ注意ですよ・・・!!


「キシャァァァァァッ・・・キッ・・・」


虫のモンスターは小鳥ちゃんの手によって、いや口に寄って討伐されたのでした。お、美味しかったのかな?うぇぇ。

小鳥ちゃんは満足そうに羽根でお腹部分をさすっています。お腹がイッパイになったのでしょうか?

毎回食事する時こんなんですかね?


「ソフィアス様、パパだというなら、小鳥ちゃんのご飯の調達は任せましたからね!!」

「まっ、任せるのだっ♪リリーシュカにアテにされたのだ〜♪」

「ピャア♪ピャア♪」


面倒くさいことは押し付けるに限ります。



「ふぅ、もう暗くなってきたし、木はこれだけあればいいわよね?」

「ジェシー、お疲れ様でした。今日は組み立てまでは無理ですかねぇ」

「でも、夜間に襲われでもしたら大変なのだ」

「ソフィアス様が寝ないで番をしてくれれば問題ないんですけど・・・」

「私が番をやるのだ!リリーシュカにアテにされたのだ〜」


面倒くさいことは押し付けるに限ります。


「それじゃ、ソフィアス様よろしくお願いします」

「任せるのだ!!愛しの我が妻リリーシュカを守る為、頑張るのだー」

「リリー、アンタそろそろ坊やとくっついたら?一国の王子があんなに甲斐甲斐しいのに見ててなんか不憫よ」

「・・・ぷいっ!」

「(あ、こりゃ、もーちょい坊やが押せば折れるかもね♪)」


そりゃあ、見た目は正直ドストライクですし、私が言った事は全部やってくれますし、見た目は正直ドストライクですし・・・あ、これ、さっき言いましたね。じゃぁ何が引っかかってるのか・・・。あの、おっさんが義父になるのが嫌だから?それは間違いなく本音ですけど。


うーん・・・。チラッ


「どうしたのだ?リリーシュカ?(ニコッ)」


うーーーん。見た目は・・・ってもういいですね。

私達はソフィアス様を残して簡易城の客間で休む事となりました。


小鳥ちゃん用の寝藁を貰いまして、床に置いたらソッコーでその上で眠りについた小鳥ちゃん。ふふ、まだ赤ちゃんですからね。

私は小鳥ちゃんの頭を撫でました。フッサフサァのモッフモフゥです。ほわー・・・。今日は小鳥ちゃんを抱いて寝ようかなぁ。

小鳥ちゃんのオデコの辺りを撫でると、何か硬いものに触りました。


ん?何でしょう?私は小鳥ちゃんのオデコの毛を掻き分けて見ました。

こ、これは・・・!!


小鳥ちゃんのオデコには小さな角が生えていました。

え?て事は小鳥ちゃんはもしかしたらモンスターかもしれないって事ですか?

まさか、私達が倒してしまったあの大きな鳥・・・。

だとしたら、辻褄が合ってしまいます。


小鳥ちゃん、私達は親の敵なのでしょうか・・・?


もし、小鳥ちゃんがモンスターだったら一緒に居たらダメなのでしょうか?


「・・・小鳥ちゃん!」


私は小鳥ちゃんの身体に顔を埋めました。


「・・・クサッ!!明日絶対にお風呂に入れますからね!」


「ピャ・・・ア」


こんなにも可愛い小鳥ちゃんがモンスターの筈がありません。

明日朝起きたら、王様に聞いてみましょう。

今回もお読みくださり、ありがとうございました┏○ ペコリ

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