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最凶天使アニー

  数日ぶりのアニーとの再会です。


「ちょっと!天界ランド(仮)でのキャラメイクは一体何だったんですか?全然違うんですけどー?」

「そうよ〜!私なんてこんなムキムキマッチョなんて酷いわ!!そもそも性別からして違うじゃないの!!」

「ちょっちょっとお二人とも、落ち着いてください〜。パスポートを拝見しますね。・・・ええと、伊勢谷キリエさんと、萩野ノブ代さん・・・あっ!」


 ノブ代さん?


「ノブ代さんて、同じ日に○✕病院で亡くなって一緒に天界ツアーしたおばさん?」

「えっ、もしかして若くして亡くなったお嬢ちゃん?」

「そうですそうです!わー、おばさんもこっち来てたんですねぇ!」

「あー、知ってる人が居てなんだか心強いわ」

「ちょっと待ってくださいよ?じゃぁ、お兄さんとおじいちゃんも設定したのと違うんじゃないですか?・・・もしかして、私とおばさんの今の姿はおじいちゃんとお兄さんの設定したキャラなんじゃ・・・で、おじいちゃんとお兄さんは私達が設定したやつで・・・ねぇ、アニー?どうなんですか?そういや、さっき「あっ!」って言いましたよね?」

「・・・ご名答〜」

「ご名答じゃないですよ!!どういう事か説明してくださいよ!」

「あぁん、そんなに怒らないでください〜。皆さんがキャラメイキングしてる時に天力不足でキャラメイキングマシーンが落ちたじゃないですかぁ?あの時に皆さんのキャラが入れ替わってしまった様でぇ〜」

「はっ!?いやいや、ありえないでしょ!って今、正にありえちゃってるからありえない事はないかっ!」

「皆正しい姿にはなれないの?」

「いや〜。皆さん転生完了してしまっているから難しいんじゃないですかねぇ?外見は設定と違ってもそれぞれの人生を歩んでらっしゃるので今更勝手に入れ替え出来ないですねぇ。あ、キリエさんとノブ代さんは双方納得済みであればお互い交換出来ますけど」

「それはいいですね!ね?おばさん!」

「いや、ちょっと待って。どうせ代わるならやっぱりアタシは自分で設定したキャラじゃなきゃ嫌だわ。だったらアタシこのまんまでいい」

「えぇっ!?じゃ、じゃぁ、もしおじいちゃんとお兄さんを探し出して皆が納得済なら入れ替えオッケーって事ですよね?」

「でもぉ〜、転生時間が違うので見つけるの大変かもです〜」


 確かに、おばさんは私の一ヶ月前に転生したと言ってました。場合によっては王都から遥か遠くに移動してるかもしれないですね・・・。いや、でも私絶対私のキャラを見つけてみせますよ!


「あ、せめてステータスを変えて貰うのは?」

「無理です〜。ステータスについてはもう天界が関わる事は出来ません〜。入れ替えの件は設定したキャラが違っている事・全員が集まって、その全員が天界にクレームをして交換希望の旨を受けて初めて天界が関われる案件ですので〜」

「ちっ。全く役に立たないですね!そっちの不手際なのに!」

「ですから〜、人よりはちょこーっと有利になる様にボーナスがついていると思いますけど〜」

「ボーナス?」

「はい〜。キリエさんには光の加護でぇ、ノブ代さんには力の加護がついてますよねぇ?」

「・・・はい」「確かに、私力関係のスキルがもりもり付いてたわ!」

「ですのでぇ、それを以てお詫びとさせて頂きます〜。では、また何かございましたらお呼び出しくださいね〜(ピッ)」

「わっ!ちょっと!!」


 アニーめ。一方的に終了しやがりましたよ!周りの景色が無機質な空間から元の風景に戻りました。


「ジェシー!こうなったら、おじいちゃんとお兄さんを探しましょう!」

「そうね。二人だって外見が違う!って困っているかもしれないもの」

「私は今のままのリリーシュカがいいのだが」

「わっ。ソフィアス様いらしたんですね!(すっかり忘れてました)ソフィアス様は一目惚れだって仰ってたじゃないですか、中身が違っても外見はそのまんまだから大丈夫ですよ」

「いや、今のままがいいのだ!いくら外見が同じでも中身が違ったら別人じゃないか!!」

「いやいや、そんな事言われましても私は私の設定したキャラを見つけたら交換してもらいますからね。交換が無理なら無理やり傍についていく所存であります!(ビシッ)」


 なんせ、理想のキャラですからね。もし、交換を渋る様でしたら性別違うんですから責任取って(結婚して)もらいますよ。フフフ♪


「・・・リリーのキャラ、見つからなければいいのに(ボソッ)」

「ソフィアス様何か言いましたか?」

「いや。気のせいじゃないか?」

「(あらあら、この坊や外見+キリエちゃんが好きなのね)さ、ギルドに戻ってまた計画練りましょう」

「あっ、服を買いに行きたかったんだ!ジェシー、見立ててくれる?」

「まぁ!勿論よ。娘が出来たみたいで嬉しいわぁ♪」

「ジェシーって何歳設定なの?」

「17歳」

「ぶっ!じゅうな・・・っ!アハハハハハハ!!私と1個しか違わない!アハハハハハハ!」

「坊やはいくつなの?」

「私は18だ」

「アハハハハハハハハハッ!!!」


 こなれた筋肉ムキムキのオネェのジェシーが17歳ってだけでも笑えるのに、歳上のソフィアス様に向かって「坊や」って(笑)

ちょ、笑いすぎてお腹痛い!


ていうか、こんなムキムキのジェシーを設定したのはおじいちゃん?お兄さん?

 皆理想の自分に戻れる様に祈りを込めて。きっと見つけてあげるから待っててね。

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