表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
110/120

魔王とエレメンタル6と小鳥ちゃんと私

小鳥ちゃんと共に魔王の城の、入り口までやってきました。

魔王の、瘴気が凄いです。

皆をここに連れてきていたら危険でしたね。


「小鳥ちゃん、大丈夫ですか?」

“大丈夫だよ。ママ。この光がボクを守ってくれてるから”

「そうですね。小鳥ちゃんここの場所は知っていたのですか?」

“ママがレインボーロードって言った時からボク記憶が無いんだけど、ボクがママを連れてきたの?”

「えっ!まさかの自動操縦モードだったのですか!?」


光の子の使役鳥メルルーニィの本能か何かですかね。


「小鳥ちゃんはここで待っていますか?」

“やだよ!ボクも行く!”

「・・・わかりました。でも危なくなったら小鳥ちゃんだけでも逃げてください」

“うぅ・・・わかったよ”


私は小鳥ちゃんの胸元に顔を埋め、モフモフしました。


「・・・クッッッサ!!小鳥ちゃんまた変なもの食べましたね!」

“お城の外で鬼カマキリ食べたよ”

「あぁ、あのバカでかいカマキリですか・・・。帰ったらお風呂ですからね!」

“はーい”


私達は門をくぐり、城の入り口の扉を開きました。


魔王の城の中はまるで宇宙に投げ出されたみたいな星々が輝く内装でした。ブラネタリウムみたいです。時折流れ星も流れて本格的です。この素晴らしさにイライラがだいぶ治まってしまいました。


「小鳥ちゃん、素敵ですねぇ」

「キラキラしてとてもキレイ!」


“光の子よ ここへは何をしにきたか”


「へ?あ、に、虹の子になりにきました」


心に直接語りかけてくる感じで声が聞こえてきました。


“ふむ、最高レベルのエンゲージリングに6精霊、そしてメルルーニィか・・・条件は揃えて来たな”


「はい!宜しくお願いします!」


“虹の子になってどうする?こんな世界など無くなればいいと思わぬか?”


「え?」


“この世界はモルゾヴァが全て支配しているも同然なのだが、アレは潔癖だからな。自分の思い通りに行かぬとその存在を無視するか消しにかかる”


正にその通りですが、オッサンの事知っているんですかね?


「だとしても、この世界に消えていいものなどありません!」


“・・・この世界の理はゼウスが作ったプログラム通りに動いている、としてもか?”


プログラム・・・。アニーも口にしていましたよね。

そして、オッサンが天界に干渉出来てこの世界を作った・・・?まさか、オッサンは・・・!


「まさか、セルドジルワール国王モルゾヴァは・・・ゼウス様だと言う事ですか?」


“その通りだ。そして私はハデス。ゼウスの兄だ”


ハデス・・・。なんか聞いた事ありますけど、何の神様でしたっけ?


“アヤツの思い通りの世界になるのならば、この世界など私が全て闇で埋め尽くして全ての民を我が冥界へと誘おう”


あー!!わかりました!闇に飲み込まれると転生しない理由!天界ではなく冥界へ行くからなんですね!うわぁぁぁ!転生しないのも困りますけど、こんな世界作るサイコパスな神様が居る天界もどうかと思いますけどぉぉぉ!?


“なぁに、この世界が無くなってもアヤツはまた理想だらけの世界を作ろうとするだろう”


「いやいや、今を生きている人はどうなるんですか?」


“虹のオーラはこの世界の外から来た者、金のオーラはこの世界に配置された・・・あぁ、お主に分かりやすく言うとNPCってやつだ。わかるか?”


え、NPCってゲームの進行を助ける決められた言葉しか喋らないキャラクターって事?



え?



いや、ちゃんと会話出来てるし、皆普通に悩み、苦しみ、そして嬉しい事があれば喜び、楽しい事をすれば楽しんでいる。恋だってしているし。


“虹は冥界で永遠の命を手に入れる事が出来るが、金は消滅する”


じゃぁ、ソフィアス様やアミュールさん、リジットさんにこの世界でお世話になった皆さんが消えてしまうって事!?


「そ、そんなのはダメですよ!私決めたんです。絶対絶対抗って抗って抗って・・・抗って、私もこの世界も救うって!」


“そうか。お主は神を敵に回すというのだな・・・”


「例え神が創りたもうた世界でも、神の手を離れれば神が好き勝手にしていいものでは無いのです」


ふぉぉ!私今最高にドヤ顔してますよ!ふふふ。


“ふ、お主は面白いな。まぁ、お互いゼウスの目指している世界なぞ糞喰らえという意思は同じだな”


「ただ、私はこの世界の愛する人たちと一緒に平和に暮らしたい!皆一緒じゃなくちゃだめなんです!」


“よかろう。暫しお前に託してみるのもまた一興か。もしモルゾヴァの・・・ゼウスにお主が敗れた場合はわかっておろう?”


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・


ハデスがとてつもなく大きな姿を現しました。この顔は・・・闇の神殿に祀ってあった神様・・・!

私は思わず小鳥ちゃんを抱き寄せました。


「え、エレメンタル6!出番ですよ!!」


なんとなく今がその時だと思いました。


『はぁーい☆みんなのアイドル、シャイニーだよ♪』

『俺様!何様?イフリート様だぜ!』

『あなたのハートに風穴あけちゃう☆シルフよん♪』

『癒やしのーーーノームーーーーだよぉ』

『いつもあなたの心に潤いを☆ウンディーネよ』

『ワクワクワンワン テネブルダヨッ』

『我ら人呼んで、エレメンタル6!!』


ボガーーーンッ


格好良く決まりました!今までのはこの時の為の練習だったのでしょうか!

今回もお読みくださり、ありがとうございました(^^)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ