初仕事4
役所の屋根に投げられたバック…
「ピィ…」
そこから這い出して来たのはカイザーだった。
「ピィ…」
その声はどこか悲しげだった。
すると…
「なんじゃ、そんな悲しい声を上げて」
「ピィ!」
「ワシは総帥じゃ」
「ピィ!ピィ!」
「え?何マオが捕まった?ああ、わかっとる」
「ピィー!」
「うむ、じゃがワシにはどうするともできん…今はまだ実態がないからの…お前はココで何をしている」
「ピィ…」
「なに?自分は何も出来なかった?」
「ピィー」
「僕は小さくて、弱くて、何も役に立たない?」
「ピィ…」
「僕は何も出来ないんだ?はぁ~情けないお前は今戦闘員じゃろ」
「ピィー?」
「戦闘員は例え最初から負けるとわかっていても敵に全力で向かっていくのだ」
「ピィー」
「でも、そんな勇気はない?バカタレ!勇気があろうがなかろうが目の前の敵に向かわなければならない時だってあるんじゃ、目の前ことから逃げれば一生逃げ続けることになるぞ」
「ピィ…」
「決めるのはお前自身じゃ」
ガシャン!
「そこで大人しくしておけ」
そう言って門番が出ていく。
「ううう、シスター達が死んじゃう」
「大丈夫よ、私がこんな檻」
私は右手を掲げてスキルを発動させる!
『スキルアクティブ!ルナシャドー』
…
「あれ?」
「お姉ちゃん?」
私が困惑していると…
「はははは、何かしようと無駄だ」
あれ?どうしちゃったんだ私がステータスを確認すると…
スキル:(UP)レベル2戦隊(悪)
・ダークヒーロー ルナシャドー変身
⇒必殺技:シャドーキック 効果:相手の正義度によってダメージ変動
・怪人作成:配下の怪人を作成できる(1/1)
・NEW 孤軍奮闘(小):相手との人数差があればあるほど自身の能力があがる
<バッドステータス発動中>
沈黙:全てのスキルが使用不能
「沈黙!」
「ははは、そうだその檻は特殊な呪式が組まれていてスキルは使えないぞ」
「く~~~」
「お~い、人でが足りないからそいつらはほっといてお前も従軍しろ」
「ああ、じゃあなちゃんとお留守番してろよ、はははは」
「く~覚えてなさい!」
「はいはい」
そう言って鍵を入口に掛けて門番は行ってしまった。
「早くここからでないと!」
私は思いっ切り鍵の付いた鉄格子のドアに体当たりを繰り返すがビクともしない…
「何か方法がないかしら…」
「総帥!居ませんか」
「総帥?何言ってるのココには俺達しかないよ」
「そうなんだけどね…」
こんな時に限って何でいないの!あの総帥は!
「もう、何もかも終わりだ」
「諦めるんじゃないの!どんなに破れようと、どんなに打ち砕かれようと挑むそれが悪の組織のスピリットよ」
「悪の組織のスピリット?」
「まあ、それは置いといて何事も諦めたらそこで終りってことよ」
「うん…」
参ったわね…正直手が見当たらない。
鍵もあれだけ遠かったら手が届かないし、周りに人も居ないし…
すると入り口の方から声が聞こえた。
「どこ行きやがったあのネズミ、排水溝から出てきやがってったく…」
そして入口から何か素早いモノがこっちに飛んできた!
「きゃ!」
一瞬目の前が真っ暗にちょっと匂う…
「ネズミ!」
「お姉ちゃん!今剥がすから」
しかし…その鳴き声は。
「ピィーピィ!」
「ん?まさか」
「うむ、そいつはカイザーじゃ」
「総帥!今までどこに」
「いや、こいつと一緒に行動しておっての」
「お姉ちゃんその真っ黒なのって」
「ええ、この前連れていたカイザーよ」
「え!そうなの」
「なんでお前こんな真っ黒に」
「うむ、外に投げられたバックから抜け出たあとコイツは自分の体を活かして排水パイプから侵入してきたんじゃ、道中詰まりとかいろいろあったから真っ黒になったんじゃ」
「頑張ったわね!カイザー」
「ピィーピィー!」
「カイザーさっそくで悪いんだけど、あそこの鍵を獲ってこれる?」
「ピイー!」
そういうと牢の鉄格子を擦り抜け鍵の所まで行き、鍵を咥えて戻って来た。
「ナイスよ!カイザーあんた最高よ!」
「ピィー!」
「これでみんなを助けにいけるね!お姉ちゃん!」
「ええ!反撃と行きましょう!」