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悪道2

元気いっぱいのカイザーを撫でているとあることに気づいた。

レベルが上がっている。


種族ゴールデンラッキー レベル8

HP15

MP70

状態:戦闘員

スキル「回避(極)」

「強運」

NEW「光魔法」:輝く光(眩い光を放ち相手を目くらまし状態にする)

<コードネーム:カイザー>


光魔法か~なんか悪役には相応しくないスキルだけど役に立ちそうね。


「しかし、どうしたものかしら」


「敵の規模からして前回みたいに突撃するわけにいかんからの」


「でも、私のスキルは敵が多いほど」


「バカモン!基礎値が低すぎるんじゃ!そんなレベルじゃ幾ら底上げしても大勢と戦えるわけないじゃろ」


「はい…」


結局結論が出ないまま夕食の時間になったので、女将さんの手伝いをするために食堂に向かう。


「あら、ほんとに良いの?手伝ってもらって」


「ええ、ちょっと手詰まりで体動かして気分転換しようかと」


「そうなのか?悪いわね」


しばらくするとお客さんが入って来るがどことなく顔色は暗い。


「はい!こちらウィッカーダブルです」


「ありがとよ、強い酒でも飲んでないとやってられないよ」


「そうなんですか…」


「ヨンレンゴウのせいで仕事は減る一方だ」


「まったくだ!」


他のお客も同調する。


「昔はレッドエリアといえば全エリアのリーダー、商売、政治とも中核を担っていたのに」


「このままじゃ暮らしていけないぜ」


「いっそヨンレンゴウの職員募集にでも応募するか、前職、人種など関係なし雇ってくれるらしいぜ」


「バカやめとけ!裏切り者扱いされるぞ」


「だけどよ~」


連合職員募集!コレは使えるかも…


食堂の手伝いが終わった後に女将さんに飲みに誘われた。


「すまなかったね、コレは私のおごりよ」


そういってワインの様な飲み物と、ニシンの様な魚のフライとチリビーンズみたいな煮込み料理を出してくれた。


「え!なんだか逆にすみません」


「良いのよ、私も飲みたい気分だったし」


それから女将さんの昔話を聞いた。

驚くことに女将さんは昔冒険者でこの町の近くで怪我をしてしまい治療してくれたこの町のお医者さんに一目ぼれしてこの町に住みついたのが始まりだったらしい。


「あの頃は分かったわ…結局その人ではなくてこの宿の亭主と一緒になったんだけど、バカ息子は私の影響か冒険者になっちゃたけど」


「そうなんですね」


「あら、ごめんなさい私の話ばかりになってしまったわね、さっき何か悩んでいるみたいなこと言ってたけど」


さすがにヨンレンゴウに潜入したいとは言えないけど…そうだ!


「あのですね、私もそろそろ安定した職に就きたいかなと思って…ヨンレンゴウの職員にでもなろうか悩んでて」


「なるほどね~まあヨンレンゴウは良く思っているものは少ないけど実際今後はあいつ等が主導権を握るのは間違いないから、募集のある今はチャンスかもしれないわね」


「そうですね、でも詳細がわからなくて」


「それなら私の所にも案内が来ているわよ」


そう言って女将さんが奥から手紙を持ってきた。


「コレを見る限り募集には簡単な計算が出来る事、レッドゾーンの市民、もしくはその市民の保証人が認めた人物」


「そうなんですね」


「なるほど、手詰まりってのはこの事だったのね…良いわよ」


「え?」


「私が保証人になってあげる」


「そんな!悪いですよ」


「良いのよ、その代わり暇な時はココの手伝いをして又お酒に付き合って」


「…わかりました、ありがとうございます」


「良いのよ、こんな可愛い飲み友達が出来たなら安いモノよ」


女将さんほんと良い人だな、その人は夜遅くまで飲み明かした。

翌日、女将さんから保障人のサインをもらい面接に!


「じゃあ!頑張ってきなさいね」


「はい!」


まさかこの世界に来てまで就活をすることになるとは…






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