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忘れられる日が来るまで  作者: 浅葱
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3月9日

2002年1月10日生まれ大阪在住、張本瀬奈

地元の中学卒業し府でも評価の良い高校へ入学。

所属部は中学からも所属していた美術部に入部するも1年生の間に行ったのはたったの1回のみ。いわゆる幽霊部員へ化しているバイト漬けの日々を送る極々普通の女の話。


これからの物語はきっと誰が読んでも得をしないであろう私自身の話。話というか人生と言うか日常と言うか。何にせよ本当に得のしないであろう物語をこれから書き示していく。

なぜこんなことをしているのかと問われてもきっと明確な答えは出せない。出せれない。

強いて言えることがあるのであれば、忘れられない彼に対する届かない不要な愛情表現であり私自身の戒めであり、苛立ちのぶつけ所なのかも知れない。いや、ただの自己主張なのかも知れない。

とりあえず誰がなんと言おうと目的が果たすことが出来るまでは書く。

え?目的って何って?知らないよ。明確なものは無いんだって、感覚的問題だよ。心がストンと落ちる事が出来たらそれでおしまい。ちゃんちゃん。





3月9日

某卒業ソングのタイトル、某ツインテール歌姫の日である今日は彼氏とカラオケでした。


待ち合わせは最寄り駅。10時半に待ち合わせなのに彼は10時に着きやがった。

この間の予定していたデートの日にアラームを付け忘れて寝てしまった事を未だに気にして余裕を持って来たんだとしたら納得はいく。

でも私は待ち合わせに丁度着くように予定を立てているのにズラされたらたまったもんじゃない。

…と言いたい所だがそんな自己中心的な事はこの歳になったら言ってはいけないことも分かってはいるのでお決まりの言葉でも送っておくか。


『 早く着いちゃったの??急いで行くようにするね!待っててね♡』


急いで行くとは言ったがやっぱり計画通りに立てた私の予定は予定通りに進行してしまった。元々予定してたのをぴったり守ったのだから私は悪くない。それなのに“今どこ?”“まだ着いてない?”ってなんだ。

まだってなんだよ。こちとら時間通りにやってんだわ。そう投げつけてやりたかったが、そっと胸に隠しておいた私を褒めて頂きたい。


彼と20番と示された部屋へ入室。正直私は歌や音楽がそれ程好きではない。学校の授業でピアノを取ってはいるが本意ではない。将来の夢に必要らしいから取ってるだけ。夢なんて関係なかったら音楽なんてやらない。音階とかメロディーとかリズムとか違いが全く分からないし自分で奏でられない。かと言って音楽が心底嫌なのは人前でするからでの話で、個人的にするのは別に苦ではない。だって誰も指摘をしないから。自由にできるから。

音が外れても誰も何も思わない。聞かさなければ。

つまり何が言いたいかと言うとカラオケを行くのは乗り気じゃない。

だが、家にいたっていやらしい事をされるだけで終わるのでしょうがない。カラオケで妥協しよう。




彼の歌声を初めて聴いた。正直上手いとは言い難いかもしれないが私はとても好きだなと不覚にも思ってしまった。絶対こんな事は言ってはやらない。曲のレパートリーはボカロ一色と来たが私自身もボカロは大の好物なので苦ではない。何曲か彼の歌を聴き私の歌う番となった時、彼が不穏な動きをした。

私は全てを察した。

こいつは採点と言うなの悪を投げつけた。

なんで人は採点を付けたがる。数字の評価がそんに大事なのか?いや数字とか以前に画面に音階が出てくるのがそもそも私は嫌だ。外れた所が丸分かりなのだから。音階が気になって歌詞もまともに見れなくてガタガタの結果になるのは分かりきっている。ここは駄々こね作戦で採点を消してもらおう。



作戦は呆気なく朽ちてしまった。

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