3話
しかしそう上手くいくことはなかった…ポイントショップで売却する際の価格はどちらの世界にもあるものだったら平均であり、どちらかの世界にしかない場合はその世界の基準で売られることになるらしい。
しかもポイントショップで買ったものは例外を除いてポイントショップで売ることはできないと書いてあった。
そこまで見て俺は我慢ができなかったので朝食をとることにした。
まずはインスタントラーメンに入れるお湯だが…これは仕方がないのでとても安い鍋をポイントショップで買うことにした、400ポイントだった。
その鍋に水を入れガスコンロで熱しお湯を沸かした。
その後はインスタントラーメンにお湯を注いで少し待って…食べた。
「ふぅ〜美味しかった…じゃあ次はポイントを稼ぐか‼︎まずはショップで集める為の道具を買わないとな…」俺はポイントショップの商品の中でポイントを稼ぐのが楽そうな道具を探した。
「ポイントが元々少ないからな…これでいいか」そう言って俺が買ったのはスコップと軍手だった。
本当は草刈機があれば家の周りの草を全て刈って売ることもできたがそのポイントまでは全く足りなかったので諦めた。
俺は家から出て軍手で草を抜き始めた。
素手でやるよりもやはり軍手を使ってやる方がかなり
手も汚れないし一気に取る時などは草が手を滑らないのでかなり抜きやすかった、スコップは手で取ることができなそうな大きな石を取る時に使った。
そして身体がかなり疲れてきたところで作業を終わらせた。
「ふぅ〜〜こんくらいあれば…いいかな?」
そう思って見ているのは積み重なった草や石の山だった。
「さーて!売却♪売却♪」ポチッ
ポイントショップで草や石を売ったところ全てで5000ポイント弱手に入った。
「おおお〜〜!5000ポイントも手に入ったか…大変だったな」そう自分で自分を褒めている時だった。
「ギャーギャーギャー!」「うわわっ⁉︎何⁉︎何⁉︎」
いきなり森の方が騒がしくなったのだ。
(ええっ⁉︎何かあったの?…なんだよ〜もう)
この時の俺は気づいていなかったのだ…あの雑草の説明文の中にあんなことが書いてあるだなんて、そう雑草を取り過ぎると雑草は自身のスキルである魔物誘引を使って魔物を呼び寄せる…その文字を。
騒がしい森を少し疑問に思いながらも俺は手に入れたポイントでいろいろと買うことにした。
まずは…前に買えなかった草刈機を探した、草刈機は高い物だと数万ポイントなければ買えないので俺は安い方から見ていくと…2980ポイントの物があったので即それを購入した。
嬉しいことに充電は既にされていたので刃を取り付けてすぐに刈り始めた。
ブィィィィン……
そして数十分後…「終わった〜〜!」
素手、軍手でやっていたのがバカだったみたいにすぐに何倍もの量の草を取ることができた。
「ふっふっふ〜ん♪ポイっと♪」すぐにポイントショップで草を売却して全部で10000ポイントを超えるポイントで売れた。
「おおおお〜!いっ10000ポイント‼︎(どっどうするよ…このポイント!なっなんか買っていいのか⁉︎ってこれ俺のだから俺が使っていいでしょ!グフフフ…何買おっかな〜)」
家に入り椅子でポイントショップを見ている時だった、急に…
ドンドンッ‼︎ドンッ‼︎
「なっ‼︎ドンなっなんだ⁉︎」
急に何かの爆発音のような音が鳴り響いたしかもその音はどうやら近くでなっているようだった。
(まさか…この家か?)
俺は不安を感じながらもそ〜っと家の出入り口のドアを開けて外を見ると…
家の周りに物凄い数のゴブリンが集まっているのが見えた。
「ヒィィィ⁉︎あれ何⁉︎…あっゴブリンか…じゃなくて!マズくない⁉︎ヤバくない⁉︎あの数…!」
そう取り乱して叫んでいる最中にもゴブリン達はなにやら大きな音を出し続けていた。
(そういえば…この音はなんだ?)
もう一回ドアをそーっと開けて外を見てみるとゴブリン達が出しているこの音は魔法や棍棒で透明の膜のようなものを攻撃している音だった。
「うえっ⁉︎あれってまさか結界!そうか!この家から少し離れた周りは結界に囲まれているのか…って納得してる場合じゃない⁉︎もしあの結界が破れたら大変だ!」
俺はすぐに行動を開始した‼︎まずは時間もないので手っ取り早く終わる簡単な結界の検証である。
「えいっ!」ブンッ!
「ゴブッ⁉︎」ドサッ…「よしっ‼︎ジャストミート〜!」まずはちょうどいい大きさの小石を手にとって大きく振りかぶり沢山いるゴブリンに向かって投げ込んだ
、結果うまい具合に1匹ゴブリンを倒すことができた。
がこの数では逆効果でゴブリン達はさらに勢いを増して結界を壊しにかかってきた。
俺は急いでポイントショップで武器を探した。
最初はやっぱり銃のコーナーを見ていたのだがどれも高くとても手に入れることができないものばかりだった、俺はすぐに今売れるものはないのかと探したところ…俺がパジャマ、起きてから使っている服がとても高く売れることがわかった。
「ううっ…(値段的に今必要なのは安全の為に50000ポイントは欲しい…!その為には…その為には!この俺の大切なこのパジャマを売るしかないのか‼︎分かってる…分かってるけどこのパジャマは…俺の今までで一番気に入ってたパジャマなんだ‼︎)」
ガンガンガン‼︎「ウルセェェェェ!」
「ゴブッ⁉︎…」「そうだ…考えても見ればこいつらを倒さなきゃ俺の大切な睡眠時間すらやってこないじゃないか…なら」バッ!
「1匹残らず駆逐してやるよ‼︎俺の大切な睡眠のために‼︎」ポチッ
「よしっこれで80000ポイントと少し、さて何を買うか…やっぱり簡単に使えるのがいいか」
俺は何故かその時イライラしていたので80000ポイント全て使ってハンドガンとその弾を購入した。
弾は既に入っていた、ので…
「よしっ…覚悟しろよ?クソ共!」
パンっ!パンパンパンっ!
「うおっ⁉︎くっ!反動がやっぱりかなりあるな〜!でもそうでないと命の重みがないよな!」
銃の持ち方を変えて撃ってみたりいろいろと試しながら撃った。
ゴブリン達は突然の反撃に態勢を立て直すことができなかったみたいで前の方にいる棍棒を持っていたゴブリンの大半は倒れた。
「ゴッゴブブ…」後ろの方にいる杖を持った指揮官?と思われるゴブリンは予想外の出来事に困惑していた、だがそれを待ってくれる相手でもなかった。
俺はこの銃は小銃なので射程が短いだから結果の手前まで行って後ろの方にいる少し違うゴブリンに攻撃することにした。
パンッ!パンパンパンパンパン!
「ゴブッ」「ゴブフッ!」ドサドサッ!
俺がそうして後ろの方のゴブリンに弾を撃ちまくっているとゴブリン達も魔法を撃つのを止めて陣形を変えてきた。
(なんだ?今更陣形を変えるのか?まぁ背を向けてるやつもいるし…あ〜面倒クセェ撃ちまくるか)
パパパンッ!パンッ!パンッ!
俺は照準を合わせて撃つ照準を合わせて撃つを繰り返していたのですぐに気がつかなかったがゴブリン達は決死の捨て身作戦を行おうとしていた。
ゴブリン達のうち魔法が使えるゴブリンはゴブリン達の背後から見えないようにきた援軍を含め残り30匹ほど、その魔法が使えるゴブリン達全員が自爆魔法であの邪魔な結界を破壊しようそう考えていた。
勿論あの見たこともない武器?によって音が鳴るたびに大きなダメージを受けてしまうため鎧を着ていたり身体が頑丈なゴブリンが前列でその攻撃を受けることにもなっていた。