1話
ピピピピ…パシッ「うーん…もう朝か〜起きたくないなーもう…」
俺は朝は嫌いだ怠いし眠いし起きたら夏だったら暑いし冬だったら寒い…そういう訳だから大抵俺はよく2度寝をしてしまう。
スースー…ピピピピッ…パシッ
「うーん…ん?あれ?起こしに来ないな(大抵いつも俺が遅くまで起きてこなかったらあいつが「煩い!目覚まし止めてさっさっと起きろ!」とかいって起こしに来るのに…一体今日はどうしたんだ?)」
俺が疑問に思い真冬の中空気が寒いので毛布を1枚被りながら起き上がると…「ん?外が妙に静かだな…何時もだったら隣の犬の鳴き声とか車の音がするのにな」
いつもと違う…そんな雰囲気を感じた俺は毛布を更に1枚被っていつも通りドアを開け自分の部屋を出ようとしたが…「あれっ⁇…」
そこに広がっていた光景それは…
大自然…そういうことしかできないような森が目の前にあった。
「……………」ポカーン…
状況を把握しきれない俺は少しの間頭の中が真っ白となり再起動まで少しの時間がかかった。
「ってあり得ないでしょ⁉︎なに?ドッキリ⁉︎ドッキリなのか⁉︎いつも俺が起きてくるのが遅くて怠惰だから少し弄ってやろうってことか⁉︎………それにしてはリアルだな!木といい土といい草といいゴブリンといい…」「ギィ…」
「うえっ⁉︎なになに本物⁉︎(イヤまさかね…あり得ないでしょゴブリンとか現実としてあり得ないでしょゴブリンとか‼︎…いや待てよ…マジてこれ異世界に来ちゃった系⁉︎自宅と一緒に異世界に飛ばされた系かこれ‼︎)」そう俺が心の中で絶叫しているとゴブリンに動きがあった。
「ギィ?…ギィギィ…」
ゴブリンは空気の匂いをスンスンと嗅ぎ始めて森からこちらの方に近づいてきたのだ!
(うわっ⁉︎これヤバくない?ヤバいよねこれ!ヤバいよね‼︎これ!)
俺は突然のことに必死に足りない頭を働かせるも何もいい案は思いつかずただあたふたとしてしまった、そうしているうちにもゴブリンはついに森から俺のいるこの家の前の木が生えていない所ギリギリまで来たところで動きを止めた。
「えっ…?(なんだ?止まった…?どうしたんだまさかあのゴブリン目が悪いとか?)」
そんな事を考えているとゴブリンは鼻をピクピクさせ辺りを見回した後元きた道を帰っていった。
「たっ助かったのか…?」
安心感で身体の力が抜け壁によりかさった…そして少し時間が経ち心が落ち着いた所で…
「よしっ‼︎先ずは家の中を探索かな⁇」
俺は自分の部屋のドアから出たらすぐ外だったことからこの家が俺の知っている家の造りをしていないのではないかと思い先ずは俺がいた家を調べることにした
とは言っても…もし家から出てまたゴブリンのような危険?生物に遭遇し何かあるのも嫌だし危ないので自分の部屋に戻り他にドアなどがないかを調べてみようと考えた。
ガチャ…「戸締りはしっかりとと…うーん…」ガチャガチャ!
うちの家はかなり怖がり?なので外に出る時は全てしないが玄関の入り口には4つ自分達の部屋にも2つはドアに鍵がかかっている。
なのでもしゴブリンがこの家にきて中に入ってこないとも限らないのですぐに鍵を閉めた。
自分の部屋に戻るといつもと違う場所をすぐ見つけた、というよりは…かなり…見つけやすかった。
俺は趣味や好きなことがあまりないので部屋の中は特に物が多いということはなく比較的何もない部屋といった感じであるため置いてある物は限られてくる。
だから見つけやすかったこともあるんだと思う…天井と床にそれぞれ蓋?があったのである。
場所はそれぞれ部屋の角と真ん中にあった…天井にあるのが角で床にあるのが布団の下にあり真ん中であった。
俺はこれだけなのかな⁇と思ったので普段服や教材を入れておく収納スペースの中も見てみると…
服に隠れていて分かりにくかったがそこにはこの部屋で2つ目のドアがあった。
「…此処にあったのか…でもこの先は」
そうもしこの家が俺の住んでいたあの家と同じ構造だとしたらこのドアの先にあるのは…妹の部屋であった。
俺は妹と仲が悪いわけじゃないけどそれでもいいというわけでもないしかし朝だけは互いに言い争ったりすることは少なくない、だからこそ朝は互いにあまり会わないのが通常だった。
そんな訳で妹がいるかもしれない場所に行くことを決心するのに少し時間がかかり…俺はこのままでいたら何も進まないと気づいてドアを開けた。
ドアの先にあった場所はいつも家族で過ごしていたリビングがあった、ただそのリビングも俺の知っているリビングとは少し違い俺の部屋と同じ様に床に2つのフタと天井に2つのフタがあった、リビングには探してみた限りドアはなかった。
俺はこの後どうしようかと考えたがやっぱり最初きめた通り家を調べることにした。
先ずは自分の部屋に戻って床にあったフタを開けた。
フタの下には真っ暗な空間が広がっていてハシゴがフタの開けたすぐ下にかかっていたので俺はリビングから懐中電灯を持って来て照らしながらハシゴを降りた。
パチッ「うわ〜何にもない…」
壁にスイッチがあったので押してみると天井にあった蛍光灯が光った、それにより真っ暗だったこの地下室も見えるようになった。
地下室は何も置いてなくそして床に埃が全く無く大理石でできているのか⁉︎と思うぐらいツルツルな床だった。
その後も俺の部屋の天井にあったフタ、リビングの部屋にあったフタを開けて見てみたが全てフタの先にはハシゴがあってそれを登るか降りるかするとそこには何もない部屋があった。
俺は収穫なしと少し落ち込みながら同時に危険がなかったことに安堵しながらカップラーメンを食べ始めた。
「ズルズル…プハァ〜!やっぱりラーメンは味噌かなぁ…」
カップラーメンを堪能した後は少し考えことをした。
(先ずは状況の確認だな。
部屋は全てで8部屋あり地下2部屋一階2部屋2階2部屋だった、外に出るドアはリビングと俺の部屋から一つずつありどちらドアと森との距離にそう変わりはない。
この家にある物は俺の部屋に置いてあった物ぐらいしかない…か…
後、この森は何処なのか…
まずこの森の環境、これほどの大自然だから相当の年月が経っていると考えるのが普通俺の知る日本でこれほどの大自然がある所といえばそう数はないと思う…しかし先ほど発見したあの生物…あの小人のようだけどしかし肌は緑だし顔の形もかなり違うことから新種の生物かそれとも存在しない生物のどちらかだが…
この現状からみてどうも最初の線はなさそういやあり得ないそう考えるのが今の俺では精一杯だった。
そして現状を確認できた後は…行動…と行きたいところだが何故かこの森は雪や霜もないというのに凄く寒いのでつい3度寝をしてしまった。
そしてぐっすりとまた寝た寝た俺は暖まった体で布団から這い出てリビングに行きエヤコンの暖房のスイッチを押した。
そしてエヤコンが動くのをみて俺はまた疑問き思った
(あれっ⁇エヤコンが動く?そう言えばさっきお湯を沸かす時にも水とガスが出たよな…いったいどこから補充されているんだ?」
疑問に思うことは沢山あったのでそれらは後で考えることにして俺は異世界転移といえばあれ!というのをやることにした。
そう!ステータスチェックである!
此処がよくあるテンプレ異世界なら魔法とかもあるだろうし鑑定とかがあってもいいんじゃないかと考えた。
まずは…「鑑定‼︎」シーン…
「くっ…」
(これ1人だからいいけど他人から見たら痛い人だなこれ)
次は…「オープン!」シーン…
「これも駄目か…なら手を下に動かして開くのか?」スッ…
しかし何も変化はなく…
「これも…駄目か」
「他には何かあったっけ?どうやったらステータスを」
ヒュン!
「おっ⁉︎」