天才と呼ばれたい人
ああ、ぼくは何故、才能をひとつも持たないのか
空を飛ぶ夢を見ては、現実という地面に激しく叩きつけられ、
夢を見ることさえ許されぬようではないか
きみは神童と呼ばれ歴史に名を刻んだが
ぼくは非力だ! こうして嘆くほどに!
きみは若くして才能の花を摘んでしまった
自らの手で摘んでしまった
自由奔放、その姿は美しく
きみの生き方にぼくは陶然とする
夢に酔っていたい
現のことなど考えもせずに
自己陶酔はどんな美酒の余韻にも勝る
きみがぼくほどの齢の頃には、
すでに名声を得ていた
おちぶれたぼくは、命の終わりを待つだけさ
きみのように生きられたらと、
目を閉じ、今夜も眠るだけさ
ありがとうございました!