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改稿版 New Life  作者: basi
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第九話

お待たせさまです

短いですがどうぞ

 そろそろ森に入ろうかと思うけど、だいぶん気功にも慣れてきた。とはいえ強化しかしてない。これは森に入る前に他の使い方も覚えておきたい。

 たいして怪我とかしてないけど、いろいろやったから体力も減っているし。ここは回復効果もあるってことだし試してみよう。ポーションはいざって時に取っておきたいし。

 気功術でエーテルを使えば回復するはず。イメージとしてはエーテルを失った命に補充する感じ。中身の減ったコップを満たすように……


《派生アビリティ《内気功》修得。内気功スキル《活気功》修得》


 気功術でエーテル操作してたら何か覚えたぞ。

 なになに、


《内気功。身体の中で気を運用、活用し、身体を変化させる。一定以上のエーテル操作技術、気功術熟練度が必要な気功術の強化派生種。気功術の派生種には他にも外気功がある。筋力、体力、敏捷の上昇率アップ。エーテル量、濃度、効果上昇》


 なるほど。気功術だと身体強化しか出来なかったけど、これからは色々できるのかな?

 取り敢えず物は試しで活気功を使ってみる。

 さっき俺がやっていた様にエーテルが動きだし同時に身体が熱くなってきた。さっきは何も起きなかったけど今はゆっくりHPが回復して行く。回復するのは別アビリティだったのか。てっきり気功術があればできると思ってた。

 少し回復した所で効果が切れた。結構効果が低い。今度は今の感覚を忘れないうちにスキルを使わずにエーテル操作をしてSSで発動させる。とは言ってもすぐにできるはずもなく、何度かシステム発動させた。

 感じたイメージだと錬気も合わさってるのか外からのエーテルを自分の物にして増幅? 身体の隅々まで行きわたらせて消費する、見たいな感じだった。細胞一つ一つにエーテルを栄養の様に与えるのかも知れない。ゲームだから感じる感覚なのかも知れないが、イメージは合っていたらしくSSが発動した。

 SSでの発動だと自分でエーテル操作をキャンセルしない限り効果が続くみたいだ。完全回復した時システムアナウンスがなった。


《内気功スキル《軽功》《硬気功》修得》


 え? もう次を覚えたのか?

 見ると内気功のレベルが上がっていた。早いな、さすが成長ブースト。

 活気功で全快したので、早速硬気功と軽功を使ってみた。

 硬気功を使うとエーテルが体表面に集まりだした。今までの気功術は身体の部位単位だったのに対し、内気功は意思通りといえばいいのか、極局地的に使用できるようだ。たとえるなら、今までが下半身に使うと足、上半身だと胴、腕とか大雑把だったのが、指先だとか体の表面、内側など選べるようになった感じだ。今までもできなくは無かったけど、結構集中してないと難しかったし調整がしにくかった。けど、今はすごく使いやすい。これならさっきは出来なかった五感の強化も出来るはずだ。

 ただ発動時間が短い。だいたい十秒程度だ。これもSSで常に発動させていないと戦闘時に使えない。

 これは今以上に練気をして気功術も使いまくってエーテルを自身の物に出来るよう励まなければ。

 と、その前に。もうひとつの実験開始。

 エーテルを手に集め、そのままの形で外に出す。内気功ともう一つの外気功ってのを試すためだ。イメージとしてはゲームやアニメでお馴染みのアレだ。

 手にエーテルを集めて、放つイメージ。……出ていかない。ならば投げるイメージ。…………投げれない。

 結構難しい。どうやるんだろうか。そういえばアニメとかゲームとかだと手と手の間とかに集めたエネルギーを送り出してたような気もする。

 試しに両手を向かい合わせてその隙間にエーテルを流すつもりで動かす。

 しばらく行っていると掌ではなく指先の狭い隙間でエーテルが流れ出した。狭いほうがいいのかな。とここで一つ思いついたので早速やってみる。

 両手を合わせて右手から左手へ、左手から右手へエーテルを一方向ずつ、流してみる。うん、循環しているのを感じる。ここで両方から同時に流してみた。すると掌でぶつかり合っているのが分かる。そこで掌同士に隙間を少し開けてみた。すると空けた隙間にエーテルが流れ出した。

 徐々に流れ出すエーテルが増えていき、掌の隙間を増やしていったとき、アナウンスが流れた。


《派生アビリティ《外気功》修得。外気功スキル《気功波》修得》


 っしゃ! 来た来た来た来た、来たよー! 来ましたよ。やり方は合ってた。いや、もしかしたら熟練度とか習得条件を満たしただけかもしれないけど。それはさて置き、気功波ってことはあれが出来るじゃん。

「ぬぬぬぬ……波動拳!」

 エーテルを流し続けていた両手を突き出すとともに気功波を使う。すると両拳を合わせたくらいの気功の塊が出た。距離は短く二メートルくらいだが、飛んで行くのが分かった。小学生の頃、あほみたいに真似してたけど、本当に使える日が来るとは……嬉しいぜ。

 そのあと何度か感覚を覚えてSSで発動させて使っていくと、エーテルの量などで距離やサイズが変えられるのが分かった。ただ、今はまだ五メートルくらいしか飛ばないが。後、使用後は結構疲れる。EPとHPが結構減っていた。ってそれはそうか。エーテルは生命エネルギーってことは自分の生命力を使っているわけだから。これも錬気強化が必須だ。

 

 取り敢えずはやれそうなことはやったと思う。でも森に入ってからは付け焼刃の気功波を使って行くよりも内功を使っての接近戦が俺のスタイルだと思う。でも余裕があったら使っていこう。せっかく覚えたからな。

 方針が決まったところで次は森の中に入ろう。せっかく二刀流覚えたんだからそろそろ使いたい。イアンナさんがくれた刀はどちらも短め。抜きやすいし、初心者でも扱いやすい。そのため二刀でもきつくない。森でも振り回しやすそうだ。

「少しは歯応えのあるやつがいるといいけどな」

 何てな。こんなセリフも一度は言ってみたかった。聞かれてたら恥ずかしすぎるけどな。


 森に入って気づいた。あちこちに気配がする。

 内気功を修得したからかどうかはわからないけど、今まで感じなかった色々な気配を感じる。なんとなく程度だけど。あと聴覚の強化も最適になったからか、近くなら茂みの音とかで何かいるのがよくわかるようになった。空気の動きも少しだが肌で感じることが出来るようになった気がする。

 そのまましばらく気配を探っていると《気配感知》を習得できた。それでも覚えたてだからか先ほどとあまり変わらない感覚だが。ただ、うっすらとマップに点が見えるようになった。

「これはなかなか便利なことで。でも何でみんな集団なんだ?」

 しばらくじっとしていたら唯一、単独の気配があった。

「よし、一匹発見。弓で一撃入れて後は斬りまくって終わり。これで行こう」

 この時俺は完全に忘れていた。この森のモンスターに何がいるのかを。


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