「オーク倒したり しますか?」
遅くなりましたorz
んで短いです。
いや、書きづらいのなんのって…他にもくだらない理由あるんですけど
誰かiPhoneでの文頭開けの方法を…何度やっても意味が無いという…
携帯でできないのかなぁ…いや、どっちにしろ駄目か
機械オンチの俺オワタ\(^o^)/
~F9~
ブォオオオオオ!!!
暗く、石壁でつくられた広い部屋に響き渡る鳴き声。
その部屋には二つの人影と、人ならざるものの影が一つ。周りには倒れた何かがある。
小さな灯りに照らされた黒髪の少年は、茶色の毛皮に覆われた異形のものと戦っていた。
「さっきの階はトカゲで、次は猪か、よっと! あぶねっ!?」
「気をつけてください! オークはその強靭な毛と皮膚で打撃、炎や氷の魔術を全て無効にします!!」
「ああ、やっぱり強いのな。めんどうだな、っと、熱っ!!」
オークから放たれる轟音と炎を伴った攻撃を回避しながらの会話。それを行う黒髪の男は一見余裕そうに見えるが、その額には玉のような汗が浮かんでいた。
(おいおい、急に難易度上がってきたぞ……? 敵も味方も能力使うのがデフォルトなんておかしいだろ)
そもそもこの世界においての『スキル』というものの定義、それは所持者が少なく、強力なものが多いというものである。
自分の『影細工』といい姉の『太陽の剣』(なんだこの名前……)といい、元の世界にあれば大事になる事間違いないようなものばかりである。
そんなスキルの発現条件は大体『人生の変わり目』と『その時の環境』がほとんどだという。
自分が死にかけたり、大切な人が危なかったり、意地でも何かを成し遂げたい時などにスキルのレベルが上がったり、その場にあったスキルが発現するらしい。
つまり、何か大きな、それはとても大きな事を感じる事で強くなるというご都合主義な世界なのである。
しかし、人生に命をかけるなどという物事がそう何度もあるわけが無い。
更にモンスターに襲われた時に発動しないのは、『希望』が『恐怖』に染まってしまうからだという。
だがモンスターと何度も闘う事で、自信がつき、『希望』が見えてくる。
スキルを持つ者が強者なのではなく、強者故にスキルを持つのである。
最も、結果は一緒であり、自分のような『召喚されたから』などという例外も存在するのだが。
何にせよ、『スキルを持つ者は、希少で、強い』。
何とも弱者に優しくない世界である。
そんな世界で強者の証の筈のスキルが平然と使われているこのダンジョンはおかしい。
そんな事を避けながら考え、ある事に気づく。
「……おい、アルミン。我らが姉様は何処に行った?」
その言葉にアルミンは周りを見渡し、顔を青くする。
「そういえば……まさかまた一人で行動してるいのですか!? あれ程注意したのに…!?」
そう、俺の姉さんはある時を境に単独行動を始めた。勿論、原因はわかっている。
あの人が死んだからだ。
何か、いや、もちろんそれはわかっているが、何かを忘れるように、ただ前へ、前へと進んでいる。
恨み、憎しみを満遍なく振りまきながら、ただ前へと。
ただし、俺とアルミンじゃ厳しい奴らはしっかりと倒す程度の理性は残ってるようだ。
なぜなら、俺の周りの大量のオークの死体。
更には先程教えてもらったキングオークという『称号持ち』といういわゆるボスモンスターも倒れていた。
『称号持ち』とは普通の名前に『ジョーカー』、『エース』、『キング』、『クイーン』、『ジャック』の5つに区分された名前がつくだけだが、強さが桁違いになる。
『ジョーカー』が称号中最強で、そこからどんどんとランクが下がっていく仕組みだ。ちなみに、『ジャック』ですら小さな村一つを単独で潰せるほどの強さだ。
そんな上から三番目のものを倒せるぐらいなのだから一人で動いても大丈夫だとは思うが、心配なのに変わりは無い。
強いといっても所詮はか弱い人間。モンスターの攻撃をまともに喰らえば危ないし、死ぬ事もある。ゲームみたいにセーブやコンティニューができないのが現実だ。
慎重に、余力を残しつつ、進まなければならない。なのだから、単身突撃などやめて欲しいのだが……
「それは酷ってやつかな……でも死なれたら駄目だしな……」
『影細工』で作った黒い無数の武器──剣、斧、槍、薙刀、刀などが刺さっているオークの死体を踏みつけながら呟く。
その動作にアルミンは拍手を送る。
「考え事をしながら伝説の魔物を倒すなんて……さすがです……!!」
「ああ、うん、ありがとう。
それよりさっさと姉さんを探そう。今度は何倒してんのかわからない上に何階まで進んでるのやら」
「そ、そうですね……あ、階段がありましたよ!」
そう言ってアルミンが指差したのはキングオークの死体の後ろ側、不気味な装飾が施された階段があった。
確実にホラー系統の階になるであろう事が多分に予想できる要素がある。
「10階からは別世界、ってやつか。これはなぁ……大丈夫かな……」
「そんな悠長な事を言ってないで行きますよ! キョーヤさん!」
「ちょ、わかった! わかったから引っ張るな! もっと怖がれよお前!」
そう言われたアルミンは首を傾げ、何なのか理解してない顔を向けてきた。
「何がですか? 怖がってるぐらいなら進みますよ?」
訂正、そのまんま理解してなかった。 その言葉にため息を一つ吐き、呟く。
「何で俺の周りにはこんな女らしくない感じの人ばかりなんだ……」
それを期待した俺が馬鹿だったと、後日語ったのは別の話。
しかしこいつら、緊張感なさすぎである。
本当は金髪君出したかった…!!でもおいらの気力が…!!
ちくせう…
あ、何か悪い所とかあれば気軽(?)に指摘下さると嬉しいです。