プロローグ
夢を見た。いや、夢じゃない。それは、かなり昔の現実。
-----「姫様、もうあの御方のことはお忘れ下さい。」
-----「いや!必ず、必ずお戻りになるとおっしゃったもの!私はあの御方が帰られるまで婚姻式なんて挙げないわ!」
-----「何を言うのです。姫様の嫁ぎ先は既にお決まりになっておられます。本日は皆様の前でお披露目する日なのですよ。」
-----「それは勝手に父上が決まられたことだわ。私は…あの御方としか結婚しません。」
-----「…いつ、戻られるか分からないのですよ。お戻りになるかさえ…。」
-----「戻ってくるわ!約束を違える方ではないわ。」
-----「姫様、いつお戻りになるか分からない御方など忘れて下さいませ。」
-----「いやよっ。私は待つわ。もう一度あの御方に会うまで。」
-----「なりません。もうお時間です。さ、お早く!誰か、誰かいませんか。」
-----「お願いよ、今ならまだ間に合うのっ!!」
-----「さぁ、参りましょう。」
-----「いやぁぁぁぁ!!」
ここまで読んでくださいありがとうございます!
評価などもいただけると嬉しいです。
まだ始まったばかりなのでお付き合いよろしくお願いします。