表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

あなたにとって、わたしはただの道具だったということですね。

作者:ふまさ
最新エピソード掲載日:2026/03/20
「──ごめん。ぼくと、別れてほしいんだ」

 オーブリーは、頭を下げながらそう告げた。


 街で一、二を争うほど大きな商会、ビアンコ商会の跡継ぎであるオーブリーの元に嫁いで二年。貴族令嬢だったナタリアにとって、いわゆる平民の暮らしに、最初は戸惑うこともあったが、それでも優しいオーブリーたちに支えられ、この生活が当たり前になろうとしていたときのことだった。

 いわく、その理由は。

 初恋のリリアンに再会し、元夫に背負わさせた借金を肩代わりすると申し出たら、告白された。ずっと好きだった彼女と付き合いたいから、離縁したいというものだった。

 他の男にとられる前に早く別れてくれ。

 急かすオーブリーが、ナタリアに告白したのもプロポーズしたのも自分だが、それは父の命令で、家のためだったと明かす。
 
 とどめのように、オーブリーは小さな巾着袋をテーブルに置いた。

「少しだけど、お金が入ってる。ぼくは不倫したわけじゃないから、本来は慰謝料なんて払う必要はないけど……身勝手だという自覚はあるから」

「…………」

 手のひらにすっぽりと収まりそうな、小さな巾着袋。リリアンの借金額からすると、天と地ほどの差があるのは明らか。

「…………はっ」

 情けなくて、悔しくて。

 ナタリアは、涙が出そうになった。

※この作品は、アルファポリス様にも掲載しています。

1
2026/03/17 20:12
2
2026/03/18 20:07
3
2026/03/19 16:22
4
2026/03/19 21:04
5
2026/03/20 00:07
6
2026/03/20 11:10
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ