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出会い
天戸龍矢・28歳。新卒で入った会社が典型的なブラック企業だった。もう何連勤したか分からない。今日は久々に帰ることができそうなので会社を出たのだが、終電などとっくに終わっていたのでタクシーをつかまえて家に帰るかマンガ喫茶で時間をつぶすかを考えながら歩いているところである。家に帰ったところで明日も出勤なため寝る時間はそんなにない。でも久々に帰りたいそんなことを悶々と考えて深夜だというのにジメジメと暑い中とぼとぼと歩く。
すると、1軒の居酒屋が目に止まった。大通りの路地にひっそりと佇む隠れ家的な店。特に看板なども見当たらないその店に俺は誘われるように入っていった。
いらっしゃい
この世のものとは思えないほど妖艶な雰囲気を纏った女性がそこに立っていた。
それが不夜城の女神様・熾溫さんとの出会いだった。




