小話 人外たちの再会
ブランカはアズラン帰還の報せを聞きつけ、久しぶりに白の巣から姿を現した。
ブリッジへ続くハッチの前に、青い髪の小柄な影が見えた瞬間、懐かしさが胸にあふれ出す。
「アズラン! 戻ったのか!!」
弾む声で駆け寄ったが、すぐに眉をひそめた。
「……ん? なんか小さくないか?」
ひらりと跳躍し、アズランの前へ着地。
見下ろすと、自分の太ももあたりまでしかない青い頭がそこでむすっと立っている。
そこへヴェルディアが近づき、震える手でそっと背比べをした。
自分の背はもう伸びないとわかっているが、“自分より小さい存在を見る”のは久しぶりらしい。
思わず口元がゆるんだ。
「……小さい」
「うるせぇ! もう少し力が溜まったら戻る!」
アズランはヴェルディアの手を振り払い、ぷんすかと怒る。
その背後から、静かな声。
「アズランは産まれたてだからな」
いつもリヒトと眠るときは小さな姿になるノクスだが、今日は青年形態。
高い位置から真顔で言われ、アズランはさらにぷるぷると震えた。
すると、柔らかな声が降ってくる。
「へぇ……なんだか可愛いね」
ソレイユが微笑みながら歩み寄る。
その瞬間、アズランの背がビクッと跳ね、毛を逆立てた猫のように一目散に走り去った。
「ははっ、待てよアズラン!」
ブランカが笑いながら追いかけていく。
ヴェルディアとノクスは「ああ、もう満足」と言わんばかりにあっさりと背を向け、持ち場へ戻っていった。
ぽつんと残されたソレイユの横で、ナギニが口を開く。
「お前、めっちゃ嫌われてんなー」
空気を読まず笑いながら言うその声に、ソレイユはただ苦笑いした。




