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名門出身の武闘士が、魔法使いにあこがれて魔法使いになろうと頑張る話  作者: 信礼智義
第1章 クサツタカシの戦い
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第7話 褒賞と旅たち

本日2回目の投稿です。お読みいただければ幸いです。

 今回の戦の手柄で、正式に伯爵に任じられた。と言っても今は特に今は仕事は与えられず、地位だけだ。後、勲章を一つもらった。年金付きだそうで、かなりいい勲章だそうだ。

 あと、念願の武者修行の旅の許可をもらった。15歳までだが、王直々の許可で、さらに結婚の自由も保証された。

 これで堂々とグレタさんを探しに行ける。今回の戦いで、魔法の力もかなり鍛えられたと思う。とにかく、グレタさんにもう一度会いたい、お礼も言いたい。そして立派な魔法使いになったところを見せて、プロポーズする。振られても、やることはやったと今後の人生あきらめがつく、そう思った。

 

 さて、旅の準備を進めていると、フィーも何やら旅の準備を始めていた。

 「フィー、何をしているのだい」僕が聞くと、「タカシ兄さまについていくの。その準備なの」そう言って、ファー母さんと荷物を詰めていた。

 「ちょっと待って、フィー。僕一人で行くつもりなのだけど」

 「それは許さないの。兄さまはフィーの物なの。フィーから離れることは許さないの」そう言って、僕の顔をじっと見てきました。「これは亜妖精の掟なの。愛する人と絶対に離れないの。逃げれば追い詰めて、監禁するの。兄さま、フィーに監禁されたいの?」フィーの目は虫のように複眼になっていました。

 亜妖精が怒ったりして感情が高ぶると目が複眼になるのだ。

 「わかったよ、じゃ一緒に行こう」僕はあきらめていった。

 まあ、亜妖精は負の魔力が強く、多くの悪霊を操ることができます。足りないところは僕が守ってあげればいいと思った。

 「あと、リンダさんもついていくそうなの」

 「リンダさん、魔法小隊の隊長でしょ?勝手にそんなことできるの?」

 「お仕事退職すると言っていたの」

 「えー」僕はびっくりした。

 明日にでも王宮に行って確認しなくてはと思った。


 僕が王宮に行こうとすると、弟のユウシが僕に声をかけてきた。ユウシは今9歳、武闘士としての才能もあり、王宮での武闘士の訓練にも参加していた。

 「兄さま、兄さまはどうしてそんなに強いのですか?」そう聞かれたので、「僕の技は魔法と融合させて使っているから、普通の武闘術より強力なんだ」

 「お兄さま、僕にも魔法を教えてください」目をキラキラさせながら僕に頼んできた。

 丁度、魔法小隊の宿舎に行くので、リンダさんの件を確認するのと一緒に弟を紹介すればいいか、と思い、「じゃ魔法使いの方を紹介するので、一緒に行くか」というと「行きます。ちょっと待ってて、母様に許可をもらってくる」と言って、トゥーイ母さんの所へ飛んでいった。


 弟と王宮に行き、魔法小隊の宿舎に着いた。

 「すみません、リンダさんいますか」とドアに声をかけたところ、魔法使いのお姉さんが一人出てきて、「ああ、リンダ隊長なら今荷造り……」そう言って、弟の顔を凝視していました。

 「すみません、こいつは弟のユウシと言います。魔法を勉強したいと言ったので、連れてきました。ご迷惑でしたか?」

「いやいやいやいや、おいみんな、タカシ君が弟を連れてきたぞ」

 「えっ弟!」みんなぞろぞろと出てきました。

 「皆さん、弟のユウシと言います。ほら、挨拶しなさい」

 「ユウシです。魔法を教えてくれると嬉しいです。お願いできますか」そう言って上目遣いにお姉さんたちを見ると、キャーという声や、人によっては、座り込んでしまう人もいました。

 「もちろんだよ。とりあえず中に入って。タカシ君、リンダ隊長なら中にいるよ」

 僕は弟をお姉さんたちに預けて、リンダさんのところへ行きました。

 「リンダさん、旅についてくるって本当ですか」

 「ああ、大切な旦那様を一人にはできないよ。それに私も元冒険者だから、いろいろ便利だよ」そう言って、微笑んできました。

 「でも迷惑では…」

 「タカシ君が私をもらってくれるのよね。愛する旦那様のためだもの。迷惑なんてこれっぽっちもない」

 「リンダさん、ごめん」そう言って、思わず抱きしめました。

 「どうしたんだい、タカシ君」そう言って微笑むと、僕の頭をなでてくれました。

 「僕は、グレタさんを探しに行くのですよ。それにリンダさんを付き合せるなんて、僕は不誠実な男です」そう言うと、リンダさんは笑って、「そんなこと問題ないわよ。大丈夫、お姉さんにまかしておきなさい。必ずグレタを探し出して、会わせてあげる。それで、告白が成功しても、失敗しても帰ってきて、フィー姉さんと一緒に結婚しましょう」

 「リンダさん」唇同士が近づいていきました。ふと気づくと、周りには魔法使いのお姉さんたちが取り囲んで、僕たちを凝視していた。


 二人は顔を真っ赤にして、離れました。

 「リンダさん、よろしくお願いします」そう言って、僕は頭を下げた。

 「任しといて、出発は、明後日よね」

 「はい、早朝旅立ちます。フィーも一緒だそうです」

 「そうよね、フィー姉さん亜妖精だものね。絶対ついてくるわよね」

 「亜妖精って皆そうなんですか」

 「亜妖精は、夫が死ぬまで、ずっと一緒にいて離さないわ。性欲も強いし、一途だけど惚れっぽいところもあって、森でばったり会って、そのまま拉致されて、というパターンが結構あるのよ。一度拉致されて、隠れ里にもっていかれたらもう戻れない。隠れ里には亜妖精しか入り方を知らないし、あそこに入って、生きて戻ってきた男はあなたのお父さんぐらいかもね」

 父上すごいな、一度どうやってファー母さんと知り合って、結婚したのかきいてみようかな、と思った。


 弟は、お姉さんたちにかまい倒されていました。魔法を教えてもらったり、お菓子をもらったりして、楽しくやっているようです。

 「僕は帰るけど、お前はどうする?」

 「とりあえず帰るよ。お姉さんたちありがとう、また来てもいい?」

 「「「「「「「「もちろん!」」」」」」」」

 「それじゃまた来ます。お姉さんたち、またね」

 「お邪魔しました」そう言って、屋敷に帰った。

 さて、旅の準備をしなければ、フィーとリンダさんを巻き込むんだ。絶対にグレタさんを見つけるぞ、そう意思も新たに決意した。


お読みいただきありがとうございました。もし少しでも気になりましたら星かブックマークをいただければ大変ありがたいです。

星一ついただければ大変感謝です。ブックマークをいただけたら大大感謝です。ぜひとも評価お願いいたします。


現在、「討死したサムライが異世界に転生し、領地を手に入れ腹いっぱい飯を食べるため、いろいろ働いていたら、いつの間にか有力領主となり、天下を狙うことになる話」を連載しています。

もし、ご興味を持たれましたら覗いていただけるとありがたいです。


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