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名門出身の武闘士が、魔法使いにあこがれて魔法使いになろうと頑張る話  作者: 信礼智義
第2章 クサツユウシの闘争
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第17話 連合大公国の内乱

毎日18時に投稿しています。お読みいただければ幸いです。

 僕たちは北の大公の拠点であるノロスすぐに北の大公ノール・ベアードの居城に行き、面会を求めました。

 王妃様の口添えもあり、急遽ですが面会がかないました。僕と王妃様、王女様が一緒です。

 「どうしたんだ、マリア、急に帰ってきて。おまけに他の王妃たちも一緒とは」大公は不思議そうに言いました。まだ首都の状況が伝わっていないようです。

 「私たち殺されそうになって、こちらのクサツ様に助けられてここに逃げてきたの」そう王妃が言うと 「それはどういうことだ」とびっくりした声で言いました。

 「横から口をはさむことをお許しください。わたくしはダイワ王国クサツ伯爵の息子で武闘士のユウシ・クサツと申します。この度国からの命を受け、たびたび国境を侵す連合大公国の情報収集に来たところ、この国の王弟のクーデターに出くわし、王を助けんと王宮に入ったところ、すでに遅く王は殺されておりました。王を殺した犯人である王弟とその部下たちを殺し、周辺を確認しておりましたら、襲われている王妃様達を見つけお助けした次第でございます。それで、王宮を脱出するお手伝いをしたのですが、王妃様より北の大公様は義に熱く、情のある方だと聞きこちらにお連れしたわけでございます」

 「うむ、クサツ殿か、本当によくやってくれた。感謝する。しかし、王弟め、我が妹に手を出すとは、許しがたき所業である」と怒りに震えながら言いました。


 「それで大公様、王と王弟の死体、あと取り巻きの連中の死体を持ってきたのですが、ひとつ気になることがございます」

 眉をしかめながら「それはどういうことだ」と言いました。

 「実は王帝の取り巻きどもの死体を確認しましたところ、冒険者の風体はしていますが、冒険者証は持っておらず、東部大公の騎士証を持っておりました」

 大公は一瞬唖然としましたが、直ぐに気を取り直して「東部の差し金か。確かに王弟自身には独自の兵力を持っていないし、反乱のため冒険者を雇えばギルド経由で国に報告が言ってしまう。つまり、東部が力を貸して何らかの利益を得ようと考えたわけだ」と言いました。


 「おそらくは我がダイワ王国侵攻のための兵力の確保のためでしょう。国境のハルク平原にたびたび兵を出しては我が国の武闘兵団に追い返されていますから。王弟と取引して、王弟が国を取った後、連合大公国の兵力をもって我が国の西部に攻め込むつもりだったと考えられます」

 「そう考えるのが妥当だろうな。ただ、その場合、北と西、南の大公が素直にそれに従うだろうか」

 「その通りです。もし、王妃たちが王弟の兵に殺されていたら、簡単には従わなかった可能性があります。ここからはあくまで推測なのですが、東部大公は王弟も亡き者にするつもりだったかもしれません」

 「王弟もだと!」

 「実は王都について説き、首都を守る近衛師団が不在にしていました。聞いたところによると、東部大公のマイク・シーチの強い願いで、通常は東部に駐屯している第2師団と合同の訓練を行うはずが、東部軍をより強化するという名目で、近衛師団も訓練に参加するため、東部に派遣されていたそうです。ということは現在近衛師団は東部軍と一緒におり、王を殺した王弟をそのまま受け入れるとは思えません。ならば、王の復讐と称して、王弟たちに攻撃を仕掛け、王弟を亡き者にしてしまい、その代わりに自分の妹の血を継ぐ第一皇子を即位させ、意のままに操ろうと考えているのではないでしょうか」

 「ありうるな。あいつは自身がこの国一番の謀略の天才だと、自分で吹聴していたからな」

 苦々し気に声を発しました。


 「では、これからどうする?」

 「とりあえず、第一王女様をここで即位させ、王の葬儀を行います。そこで王としての正当性を他の大公に示します。また、事前に西の大公、南の大公にところに出向き、根回しをしてはいかがかと」

 「その役目、誰がやる。かなり長距離を移動する必要があるうえ、危険だぞ」

 「もしよろしければ私目がそのお役つとめたいとおもっております」

 「おぬしがか?」

 「我が妻の中に亜妖精がおります。亜妖精の里を経由していけばかなり近道が可能です」

 「亜妖精の里だと!入ったら生きては帰れぬ場所だぞ」

 「われらクサツは父も兄も私も亜妖精を妻に迎えておりまして、ある程度の出入りは自由にさせていただいております」

 北の大公はいきなり笑い出しました。「クサツは真に化け物ぞろいだの。お前本当に12歳か。ぜひとも身内に取り込みたいわ」

 なんか王妃様はニコニコしているし、王女様の目が肉食獣のようになっています。

 

 北の大公はニコニコとして、その大役を僕に任せてくれました。その際、一緒に連れ帰った王妃と王女を送り届けることとなりました。まずは西に向かおうと思います。


お読みいただきありがとうございました。もし少しでも気になりましたら星かブックマークをいただければ大変ありがたいです。

星一ついただければ大変感謝です。ブックマークをいただけたら大大感謝です。ぜひとも評価お願いいたします。


まだ続きますので、もしよろしければ読み続けていただけるとありがたいです。

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