第11話 征服と発展
平日は毎日18時に投稿します。お読みいただければ幸いです。
僕は、ダイワ王国伯爵として、国王に面会を求めた。いくばくかの金銭を包むと、直ぐに面会が認められた。
僕は、伯爵としての正装と、首には武闘士大会の優勝メダル、胸にキンシ勲章をつけた。
妻たちはドレスを着て、借りた馬車で屋敷に向かった。
屋敷に着くと、執事が待っており、屋敷の中に案内された。
屋敷では、ゲドー・キチクが待っていた。好色そうな顔をした太った中年の男だった。
「お初にお目にかかります。タカシ・クサツ伯爵です。後ろにいるのは、我が妻たちです」
「うむ、わしに挨拶したいとあったが、これで気が済んだか。ではさっさと帰れ。あっ女たちは置いて行け。わしがかわいがってやろう」というと好色そうな顔で、言い放ちました。
「もう一つ用がありまして」その僕が言うと、「なんだ、早く済ませろ」といやそうに顔をして言いました。
「はい、すぐに済ませます」そう言って、高速移動すると頭を吹き飛ばした。
護衛兵たちはあまりの早業に動くことができなかった。
「どうするお前たち、我に従うか、それとも死ぬか」僕は彼らに問うた。
護衛兵たちは皆ひざまつき「あなた様に従います」と言った。
そのあと、領兵たちの駐屯地に向かい、高級将校を集めると領主の死と、兵たちは僕に従うよう命じた。反発した者は、フィーの悪霊に食い殺させたところ、他はみな従うことを約束した。
兵たちを使い、行政組織を掌握した。ここでは僕の言うことを無視して勝手なことをしようとした者もいたが、家族ともどもとらえて、公開処刑にした。裁判だなんだかんだうるさいものもいたが、黙殺した。
それでもうるさいものは捕らえてフィーの里に送った。かわいい女の子たちに囲まれ、幸せな日々を送れば、難しいことなど考えなくなるだろう。
亜人達は、古い監獄に閉じ込められていた。彼らを開放し、僕に忠誠を誓わせたのち、解放した。ネスカさんの仲間たちもいて、再会を喜び合っていた。
ダイワ王国から、官僚と軍人を派遣してもらい、組織の指導に当たらせた。
僕は、戦うことは得意だが、統治とか難しいことは苦手なので、専門家にお任せすることにしている。
父が力を貸してくれて、優秀で、クサツ家に縁のある人を派遣してくれた。
統治に尽力していると、一通の書状が僕のもとに届いた。ダイワ王からだった。その地をそのまま僕が支配すること、伯爵から公爵に陞爵し、公王を名乗る許可を与えられた。
コロン合同国には、支配者が変わった経緯と、名をクサツ公国と変更したことを、使者を通して各地のコロン合同国構成国に知らせた。
コロン合同国は、コロン合同国の一部として留まる限り、問題なしとして承認を得た。
ダイワ王国のクサツ伯爵位は将来弟のユウシが継ぐこととなり、こちらも問題なく解決した。
「タカシって、貴族だったんだ。私みたいな亜人が妻になっていいのかな」とネスカさんが言うので、「正妻はフィーで亜妖精ですよ。あと、今探しているグレタさんも亜人らしいですし、父も母たちも気にしませんよ。いや、父のことだから、「うらやましいな、俺にもダークエルフ紹介してくれ」と言いそうですね」と言って、微笑んだ。
ネスカさんは「そうか、気にしないのか。それじゃよろしく頼む」と言って笑った。
笑顔はとってもきれいだった。
奴隷制について、一部犯罪奴隷を除き、禁止した。現在所有している一般奴隷は、解放するか、公定価格で国に売却するか選ばせた。
ちなみに公定価格は奴隷一人当たり金貨10枚とした。
解放奴隷には、そのまま元の主人の下で働くことも許したが、過度の虐待は禁止し、給与を支払うよう命じた。
国に売却された奴隷や、解放奴隷で行き場のないものは、教育施設に収容され、そこで読み書き計算など基本的なことと、農業や鍛冶や料理など専門スキルを学ぶこととした。
このことについて、イスラブ商会から不満の声と、支店の撤退が通知されたが、方針を変えることはないと伝えた。イスラブ商会は、我が国から撤退した。
大きな収入源がなくなった我々はダイワ王国から送られてきた官僚たちとともに、この国の財政状況を研究した。
領内の土地の開墾を進めるとともに、亜人達の協力を得てトライバルエリアでの新たな資源の開発を進めていった。
亜人たち救出の際、多くの亜人たちに忠誠を誓わせたことで、彼らの協力が得られるようになった。
トライバルエリアは手つかずの土地であったため、いくつかの鉱山を発見し、土地の亜人達と共同開発の形で採掘を開始した。
また、河から水を引く水路を作り、広大な土地を開墾した。
さらに希望する亜人達や人間達を移住させ、農地を分け与え、農業をさせた。
反抗する亜人達とは戦闘になることもあった。前の国王のもと、腐っていた軍をダイワ軍式に訓練しなおし、さらに武闘士の育成を行い、亜人達も軍に受け入れて強化を行ったことで、彼ら反乱分子との戦いにも勝てるようになった。
トライバルエリアはクサツ公国の支配下にほぼ治めることができた。
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