13話 修行開始
【注意】
・自己満でやっています。
・作者はストーリーを文章に表現するのが超苦手です。
・作者は細か所が気になり過ぎるタイプですのでほぼ100%編集します。
・文法や言葉の使い方、語彙などがおかしい場合があります。(←ココ超絶重要)
・作者が設定を忘れてる場合があります。
月光剣の登録も済んだことでようやく修行開始となった訳だが、ここでサリエルさんがまた虚空に右手を伸ばし煌びやかで装飾の目立つ鞘を取り出す。
「この鞘あげるから着けてみて。」
『あ、はい。』
早速装備してみたのだが、今の僕の身長は百四十センチぐらいしかないため、鞘の先端が脹脛まで届いていおり、動く度に先端が当たる。さらには月光剣の重さも相まって非常に動きにくい。
するとサリエルさんが腰に提げていた鞭を手に取ると言う。
「今から攻撃するから避けてね。」
え?今から?それにこのままで?
しかし僕が考える間もなく攻撃が始まる。
「は!!」
『うっ。』
黒と真朱に発光し東洋の龍を模したようなデザインの鞭がS字の波形を描くように迫り来る。間一髪で回避したが休んでる暇など無い。次の攻撃が死角から迫り、僕の左腕を抉る。
『うぐっ。』
月光剣の重さと激痛で動きが鈍るが、それでもお構い無しの攻撃が続く。
時には耳に、時には指に命中し周辺に飛び散る。
十秒が経つ頃には僕は鞘がある背中以外が怪我だらけになって地に伏していた。
死ぬ、マジで死ぬ…。
痛みが凄まじ過ぎて残った指すらまともに動かない。それに月光剣の重みにも耐えられない。もう意識が途切れそうだ。
流石にこのままでは修行が出来ないと判断したのかサリエルさんが結界外で傍観している姉二人を呼ぶ。
「あ、やっちゃった———。リディ、レイちょっと来て。」
「何やって———。」
「———やり過ぎ!!」
「———ごめんなさい。レイはヘレンちゃんに《治癒魔術》を———。」
「…わかった。」
「リディは私と———攻撃役をし———るかな?」
「…わかりました。」
そんな会話が聞こえてくるが、両耳がちぎれてるため、集音率が悪く、内容の半分も聞こえない。
「ヘレンちゃん、大丈夫!!?」
もう意識が途切れそうになるギリギリのタイミングで、レイラーが心配そうに声を掛けてきた。
はっきり言って大丈夫ではないが、とりあえず無事であると示すために首を上下に動す。
僕の様子を見て少しホッとしたレイラーだったがすぐに何かを始める。
何故か僕の身体を抱えると、手が金色に発光し始め、鞘で守られていた背中以外の怪我が全て癒される。
凄いな…全く痛みを感じない。それに無くなったはずの指が元に戻ってる。
「(ヘレンちゃん、ごめんね。怪我は大丈夫?)」
『(大丈夫ですけど、最初から飛ばし過ぎです。もっと手加減して下さい!!)』
「(えーとね、実はあれで一番手加減してたんだけど…。)」
『(え?マジですか?)』
「(ええ、大マジよ。)」
『(じ、じゃあどうするんですか?というかこれ何の意味があるんですか?)』
今後の方針と理由を聞いてみた。
「(あーそれは大丈夫。私と同じ鞭使いのリディアが攻撃役をするから。それと意味だけど単純に俊敏や体力、あとは直感なんかを鍛えるためよ。)」
『なんでですか?』
そう問うてみたところ、どうも生存戦略として最も重要なことなんだとか。
仮に攻撃が通らないような敵に遭遇した場合でも逃げれるようにするためでもあるし、最悪出来なくても、応援が来るまで避け続ければ時間稼ぎにもなるとのこと。
『(…なるほど。それで鞭攻撃は死角からの攻撃も容易だから回避の特訓にはもってこいってことなんですね。)』
「(察しが早くて助かるわ。)」
そう言ったことを話し合っていると先程まで軽くストレッチしていたリディアが準備が整ったのか声をあげる。
「了解、それじゃあ頑張ってね。」
そう言ってサリエルさんは結界の外に向かうがその途中で振り返る。
「リディ、わかってるだろうけどちゃんと手加減するようにね。」
「わかってます。サリエル様のようなヘマはしません!!」
リディアの言葉にサリエルさんが何も言い返せずに苦笑すると、結界の外に出ていった。
「それじゃあ行くよ。はいっ!!」
『うおっ。』
こうしてリディアとの激しい修行が始まるのだった。
※「初期の亀○流の修行じゃん!!」というツッコミは受けつけておりません。