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2/7

魔力感知を鍛えよう

 自転車を直してもらって家に帰るまで、僕はひたすら魔力感知の練習をしていた。

 というか家に帰ってからもしてる。あまりに集中しすぎて、晩御飯をすっぽかすところだった。

 まあ呼んでもこないから、姉ちゃんが部屋まで呼びに来てくれたから大丈夫だったけど。


 この集中力は、やっぱり【集中】を取ったからだろうか?…うん。なんとなくそんな気がする。


 さて、問題の【魔力感知】だけど、使えば使うほど精度が上がってる気がする。

 最初は、体にふんわりとあるってことしかわからなかったけど、だんだん濃淡がわかるようになってきた。たぶん、胸の辺りが一番濃い。


 これは、どこまで精密に感じられるようになるか気になる。

 まだ寝るには早いし、もう少し頑張ってみよう。

 今まで感じたことのない不思議な感覚で、さらにこれが魔法使いへの道の入口だと妄想するとすごくワクワクしてくる。


 そういった色んな感情、欲求が入り交じったよくわからないテンションで、ひたすら魔力感知を鍛えていたら…




 チュン

 チュン


 朝になっていた。


「やっべ、寝てない。」


 時計を見ると、7時をすぎたところ。

 どうしよっかなぁ。起きていようかほんの少しでも寝るか。

 …よし、寝よう!せっかくの夏休みなんだ、いくら寝ても誰かに怒られることもない!たぶん!

 そうと決まればさっそく寝よう。おやすみ~。

 ・

 ・

 ・

「こら魅澄ー!起きなさい!」

「姉ちゃん、もうちょっと寝かして…」

「ダーメ。あんたが朝ごはん食べないとかたづかないでしょ!ほらほら、とっとと起きる。」


 時計の針は八時ちょっと前。

 無情にも、姉ちゃんが起こしにきた。

 夏休みだというのに、僕には好きな時間に寝る権利も無いのか。

 仕方なく、起きて朝食を済ませる。

 あー、中途半端に寝たから頭が痛い。

 なにより眠い。


「夏休みだからって夜更しするからでしょ。」

「…ばれた?」

「隈が出た顔でそんだけ眠そうにしてたらね。」


 僕、今そんな顔してるのか。


「これに懲りたら、今日は早く寝なさい。」

「はーい。」


 さすがに今日はちゃんと寝よう。二徹はきつい。

 そのためにも、昼間のうちにしっかりステータスの検証をしないとな。

 さて、朝ごはんもちゃんと食べたことだしさっそく…


「あ、皿洗いよろしく~。」

「…はい。」


 どうせ片付けを僕にやらせるなら、もう少し寝かせてほしかった。



 ###


 皿洗いも終わったところで~、ステータス!



 ++++++

 1/2


 名称:籠嶺(かごみね) 魅澄(みすみ)

 種族:人間

 性別:男

 年齢:13

 状態:寝不足


 クラス:神童


 LV.1


 HP:98/99

 MP:104/104


 STR:10

 VIT:9

 MST:11

 MND:11

 DEX:102

 AGI:10


 ++++++


 ++++++

 2/2


 スキル


 SP.30


【天才】

【道具】

 [工具]

 [武器]

【身体】

 [素手]

 [素足]

【集中】+

【感覚強化】+

 [触覚強化]

 [視覚強化]

 [聴覚強化]

 [嗅覚強化]

 [味覚強化]

【魔力感知】+

 [魔力操作]


 ++++++


 昨日ある程度検証したことで、この仮称ステータスボードは、念じるだけで出せるうえ、好きな場所に移動させることができることもわかっている。

 それから、二ページ同時に出すことも可能だ。

 何も昨日の僕は、魔力感知に夢中になって他の検証を全く行っていなかったわけではないのだ。

 そうとも、別に今なんとなくやってみたらたまたまできたとかではないのだ!


 …僕はいったい誰に言い訳してるんだろう?


 気を取り直して、ステータスボードを見てみる。

 へー、この状態のところ、寝不足かどうかまで表示されるのか。

 あ、HPがちょっと減ってる。寝てないからかな?


 まあこれはいいや。それより気になるのは、スキルページの方。

 うん。なんか、SPが増えてるね。

 てっきりレベルを上げないと、SPは手に入らないと思ってたけど、どうやら違うらしい。

 じゃあ何が要因なのか?

 まあたぶん、【集中】【感覚強化】【魔力感知】の横の『+』だろう。

 これはもしかして、熟練度みたいな物かな?

 一晩中【魔力感知】の精度を上げようと鍛えてたしね。今では魔力の波のようなものまで感じられる。


 それも含めて、どうやら徹夜した価値はあったらしい。

 さて、思いがけずSPが大量に手に入ったわけだが、やはり使わないともったいない。

 というわけでさっそく、【魔力操作】を取ろう!


 ++++++

 2/2


 スキル


 SP.29


【天才】

【道具】

 [工具]

 [武器]

【身体】

 [素手]

 [素足]

【集中】+

【感覚強化】+

 [触覚強化]

 [視覚強化]

 [聴覚強化]

 [嗅覚強化]

 [味覚強化]

【魔力感知】+

【魔力操作】

 [生活魔法Ⅰ]

 [火属性魔法Ⅰ]

 [水属性魔法Ⅰ]

 [風属性魔法Ⅰ]

 [土属性魔法Ⅰ]

 [光属性魔法Ⅰ]

 [闇属性魔法Ⅰ]


 ++++++


「魔法きたあああああ!!!」

 念願の!魔法を使えるように!

「ちょっと魅澄?うるさい!」


 …そういや、姉ちゃんが隣の部屋で宿題やってたな。気をつけよう。


 にしても、ようやくか。レベルアップからまだ一日しか経ってないのにようやくって、とか思ってはいけない。いいね?


 さて、まずどの魔法から取ろうか。

 火は王道だよなぁ。ハデで強そうだし。水とか風は操れたら便利だろうなぁ。土は…置いとこう、うん。光と闇はやっぱロマンだよなぁ。二つを極めると空間を操れるとか、あるあるだよな!

 でもまあ、やっぱり最初は…


 ++++++

 [生活魔法Ⅰ]

 消費SP=1


 習得しますか?

 yes/no


 ++++++


 基礎からだよな!

 僕はこういう時、かっこいいからとすぐに応用に入ったりせず、じっくり基礎を固めることにしている。現実ではともかく、少なくともゲームではそうしてる。

 あ、これ現実だったわ。


 まあとにかく、おそらく魔法の基礎であろう生活魔法を最初に習得した。

 そして僕の予想では、これできっとスキル一覧に何か変化があるはずだ!



 ++++++

 2/2


 スキル


 SP.28


【天才】

【道具】

 [工具]

 [武器]

【身体】

 [素手]

 [素足]

【集中】+

【感覚強化】+

 [触覚強化]

 [視覚強化]

 [聴覚強化]

 [嗅覚強化]

 [味覚強化]

【魔力感知】+

【魔力操作】

【生活魔法Ⅰ】▽

 [火属性魔法Ⅰ]

 [水属性魔法Ⅰ]

 [風属性魔法Ⅰ]

 [土属性魔法Ⅰ]

 [光属性魔法Ⅰ]

 [闇属性魔法Ⅰ]


 ++++++


「あるぇ。」

 残念。予想が外れてしまったようだ。

 うん。まあ、そんなこともあるさ!

 気にしない気にしない。


 それに、【生活魔法】の横の(これ)

 こっちの方が気になる!

 というわけで押してみる。


 ++++++

【生活魔法Ⅰ】


 {着火}

 {集水}

 {送風}

 {硬化}

 {蛍光}

 {遮光}


 ++++++


「へぇ。」





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― 新着の感想 ―
[気になる点] どうしよっかなぁ。起きるかほんの少しでも寝るか。 起きていようか 僕には好きな時間に起きる権利も無いのか。 寝る権利 じゃあ何が原因なのか? 要因
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