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序章 トモリの日記

新暦216年3月19日


あれから1カ月以上が過ぎた。


いろんなことがあったな。


1週間も家を空けていたけれど、隣のおばちゃんが、おばあちゃんの面倒を見てくれた。


本当におばちゃんがいて助かったよ。


おばあちゃんの薬も買えたし、早く元気にならないかな。


最近おばあちゃん、ちょっと元気になってきた気がします。


このまま、良くなるといいな。


私たちはと言えば、この1カ月間いろんな技能や技を習得するために訓練をしていた。


私は弓の技能を習得した。


まだ基本を習っただけだけど、これで離れた相手にも攻撃できる。


みんなの援護ができるかもしれない。


あと、野外での活動する技能の基礎を習得した。


そしてその技である薬草知識を習った。


知れば知るほど、草花には危険なものや薬になるものなどがあるんだと改めて感心した。


費用の都合上、野外系の七つ道具を買うことができ無かったから、薬を調合することはできないけど。


早く薬をつくることができるようになれば、みんなの助けになるかもしれない。


ユーリーさんは、前回金シャチさんが味方を巻き込むような攻撃をしようとしたのを食い止められなかったことを気にして、盾術の技術を向上させた。


さらに盾術の技シールドアタックも習得した。


この技は、盾を相手に激しくぶつけて相手のバランスを崩し、行動を止める技なんだって。


もしこの技があの時つかえていれば、金シャチさんの薙ぎ払いの技を止めることができたかもしれないんだって。


さらに、私と一緒に野外での活動する技能を習得。


技は予算の都合で習得することはできなかったそうだ。


もちろん七つ道具も買えなかったって。


どんどん頼もしくなっていくなぁ。


次はシャチホコさん。


シャチホコさんは質より量っていう考えのよう。


屋内系の活動をする技能の基礎を習得。


また、一部の人間にしか開示されないような特殊な知識を得るための基礎学習をしたみたい。


金シャチさんと言うと体育会系のイメージがあるからちょっと意外だった。


あとは、モノづくりをする職人さん見習いのクラフトマン技能を習得。


鉱物加工と木材加工、毛皮加工と獣皮加工の技を習得したんだって。


これで、加工品を作ってお小遣い稼ぎをするんだって。


なんだか金シャチさん、戦闘から遠ざかっている気がする。


戦士だと思ったのになぁ……。


最後にメアリーさん。


私とユーリーさんと一緒に野外での活動の技能を学んだんだ。


それだけじゃないよ。


金シャチさんと一緒に知識の勉強もしたんだって。


大破壊前に使われていたキカイと言うモノを動かすプログラムと言うなんだか難しい暗号みたいなものを、学んだんだって。


さらに大破壊前の道具キカイに関する知識も学んで、さっきのプログラムと合わせてキカイっていうモノが動かせるようになるんだそうだ。


よくわからないね。


他には、現在使われている道具の構造を学んで、リングさえ作ることができるようになったんだって。


すごすぎる。


さらにさらに、大破壊前やさらにその前の文字、現在使われている多種多様な文字を習ったそうだよ。


これでどこへ行っても、文字が読めるよ。


言葉は翻訳リングで何とかなるけど、文字はどうしようもなかったからね。


これは心強いよ。


あと、前回、ランさんのことを反省して、新しいリングを1つ購入。


そのリングの魔法は粉砕。


粉砕の魔法は、対象1体に対して効果を表すその名の通りのダメージ魔法。


振動の属性の破壊魔法だ。


これで、巻き込みを回避できるって喜んでいた。


私たちはこの1カ月間、お互いの近況報告や励ましあうため、昼はミソカツ亭に集まってみんなで昼食をとっていたの。


もしこれで励ましあわなければ私は脱落していたかもしれなかった。


みんなに励まされて何とか、つらい修行を乗り越えることができたんだ。


気が付けば、あっという間に1カ月が過ぎていた。


みんな、冒険のために前回の報酬を使いすぎた。


そのため昼は修行、夜はバイトと言う生活になっていた。


そう、気が付けば私たちはもう手持ちのお金が底をついていたのだ。


私たちみたいに新米冒険者に回ってくる依頼って、多くない。


やっぱり実績がないから、それだけ信頼度がないから難しい依頼や危険度の高い依頼は高レベルの冒険者たちに回ってしまうのだ。


すぐに依頼が受けられると思い込んでいた私たちは、後先考えずにお金を使いこんでしまった。


今は早く、次の依頼が来ないか毎日バイトしながら掲示板を眺めている。


私はミソカツ亭でウェイトレスのバイトをしているから、ちょっとした時間に掲示板を見て、よさそうな依頼を探している。


ミソカツ亭のおやじさんにも私たちにできそうな依頼がないかも聞いている。


しかし、今のところいい返事はない。


う~ん。こうしてみると冒険者って一攫千金……と言うより、バクチに近いかもしれない。


前回の報酬は、私の1カ月分のバイト代の倍以上あった。


けれど、おばあちゃんの薬代で100c。


技の習得で100c。


残りは125c。


食事代は2人で1日3食で、6c。


薪代が1日3c。


つまり1日9cかかる。


依頼料の残りだけだと13日分にしかならない。


私のバイト代と、パパとママが置いて行ってくれたお金を切り崩して、何とか生活ができている。


早く次の依頼が来ないと、干からびてしまいそう。


そんな生活を、今私たちは送っています。


早く、冒険だけで生活できるようになれないかな?




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