暗殺失敗 *暗殺者視点
(つめた!)
何が起きた。
俺はとりあえず身構えようとするが、
体が動かない。
なんだっと自分の状況を確認する。
体が縛られている。
魔力もかなり残っていたはずだがなくなっている。
まさか吸い取られたってでもいうか?
その技術はかなり高位の魔法使いでも使うのが難しいって聞いていたが、
事前情報では少し魔法が使えるだけの娘ってことだったがここまで違うと情報屋に抗議する必要がある。
とそこまで確認したところで目の前に暗殺対象がいることが分かった。
「ごきげんよう、暗殺者さん。
いい夜ですわね。ところで今夜はどうして私のもとにいらしましたの?」
なんだこいつ?自分が殺されそうになったってのになんでそんなに穏やかに話しかけてきやがる。
少し気味が悪い。
「ごきげんもなにもねえだろっ!
殺すなら殺せ!おれはなにもしゃべらねえぞ!」
強気に出たんだがこいつは特には反応しないどころか余計に気安く話しかけてきた。
「ええっとあなた暗殺対象間違えてません?
私人に恨まれるようなことは・・・・・・ちょっとしかありませんけど?」
ちょっとはあるんだ。
暗殺対象を間違えることなどないと思うが、
まあ一応確認しておく。
「あるんじゃねえか!
一応確認しといてやるがおまえシャーリーン・ラドクリフだよなあ。」
「ええーっと私ってそんな名前でしたっけ?」
やっやば
暗殺対象を間違えたなんてばれたら上司になにされるか。
となやんでいると
「その暗殺対象の詳しい容姿を教えてくれないかしら?」
ときいてきたもうどうにでもなれと教えてから
「それ以外わかんないってよ。
だからあの別館から出てきた人を襲えばいいって、
一人しか住んでないからって。
あんたには悪かったな。人違いで襲っちまって、
もう衛兵でもどこでも突き出してくれ。」
といった。
上司にまたあの部屋に入れられるぐらいなら衛兵につかまって殺されたほうがましだ
と人生終わった。
と思っていると。
「一人で勝手に納得しているとこ悪いけど多分その暗殺対象わたしよ。」
て言ってきた。
暗殺対象があっててよかったと一瞬思ったがどっちみち暗殺自体は失敗したからほとんど一緒だった。
というかさっき名前言ったときこいつとぼけやがったな。
と怒ってどなっていると。
「はぁー」
とため息を吐いて
「ではちょっとびりってしますよー」
と言いながら魔法を展開し
「あってめっなんのつもり・・・・」
そうして俺はまた意識を失った。