マスター?
あのおじいさんを追ってったんだけどおじいさんが私から逃げるように移動してるからめんどくさくなって走ってくことにした。
私の体魔法でいじりまくってるからむっちゃ速い。
どれぐらい早いかというと体をいじってすぐの慣れてないときに、
外でどれぐらいか速い試そうとしたらまあまあ遠くにあった木にぶつかっちゃったぐらい早い。
街中だからさすがに全速では走らないけどそれでも十分早い。
それで近づいて行ったらおじいさんがやっと止まってくれた。
走って近づくのもどうかと思うから身だしなみを整えて歩いて会いに行く。
ちなみにこの間もおじいさんから防壁破りは受けている。
これは多分あれだね。試されてるんだね。
この防壁破りの魔法を受け継ぐ人材にふさわしいかとか。
ちょっと楽しみだなあ。
近くまで行ってみたけどおじいさんは厳しい顔をしてる。
むむ、最後の試練かな?よし、気合入れていこう。
おじいさんが何かするようだから待ってみた。
おじいさんは書いてあった魔方陣を起動する。
魔方陣に魔力が通り効果が発動。これは結界だね。それも炎や熱に対して強い結界。
これは周りへ被害を出さないようにするためだね。
そもそも本当はこんな街中で大きな魔法を撃つのはだめだし。
結界から推測するに炎系の攻撃魔法。それならそれに対抗する魔法を用意しとく。
いや、待てよ。結界からそうと見せかけて他の属性を使うっていう事も・・・・・。
などと考えてるとお爺さんが懐から何かを取り出した。
それはペンダントだった。
真円の中に二本の棒がプラス字状にはまってる銀色のペンダント。
あれには見覚えがある。前世で・・・・・・・・。
「あっ!」
私が思い出したのとおじいさんがキーワードを唱えるはほぼ同時だった。
(まにあえっ!ディスペル!)
無詠唱でディスペルを唱える。
結果は
・・・・・・・・・・・何も起こらなかった。
つまり成功だ。ペンダントの術式を壊すことに成功したんだ。
安堵とともに怒りがわいてくる。
「ちょっと、ヘク君、何するのっ!そんなの僕に向けて撃つなんて!」
「あっう?なっなにが?」
ん?何か違和感を感じる。
おじいさんが驚いてるけどそれはいいや。今はちゃんと注意しないと。
「だいたい、そんなの町中で撃ったらだめでしょ!
ほら、僕が魔法を教えるときに行ったことはなに?」
「ほかの人に迷惑をかけない、でしたか?」
お爺さんが思わずといった感じで答える。
違和感は依然とあるけどおじいさんの答えを訂正しよう。
「ちっがーう、いや、違くないけどもっと大切なことがある。
僕に迷惑をかけないことでしょ!教えるときの条件でそういったでしょ!」
「あっあの、マスターなのですか?」
「へっ?そんなのきまって・・・・・ないです。」
やばい、前世の記憶と混濁してる。
これはあれかな前世と関係ある人物に出会ったから前世の記憶が刺激されまくったのかな?
けどこれまでさんざん魔法を使ってきたし、知識も使ってきた。
それでもこんなこと起こったことなかったのに。
おじいさんも混乱してる。マスターなのかマスターじゃないのか。
「あー、もうややこしい。とりあえずヘク君。
なんで攻撃してきたのかとかいろいろじっっくりと聞きたいから
落ち着いて話せて他の人にも聞かれないようなとこに案内して!」
落ち着こう、まずはそれからだ。
「わかりました、マスター。」
ぐっ、だからマスターじゃないんですってば。




