表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暗殺者の非日常  作者: きつねさん
学園都市 入学編
30/43

王女の護衛  *リリア視点


私は第八王女のエミリア様のお世話をさせていただいているリリアです。

エミリア様の護衛もさせていただいているのですが、それは内緒です。

まあそうはいってもエミリア様が気に入った人には私が護衛も兼ねていると話してしまうのであんまり内緒になっていません。


まあそこは良いでしょう。

別に私が護衛も兼ねていると分かってもそれで大きな不具合が起きるわけではありませんし。


そんな私ですが今年アイン学園に入学することになりました。

もちろんエミリア様といっしょです。

護衛が護衛する相手から離れるなんてありえませんからね。


アイン学園はとても頭がいいところなので入試に受かるのは大変でした。

しかも成績優秀なエミリア様とおんなじクラスになるために、普通に受かるだけではいけないのです。

最悪権力で何とかすることができると思っていたのですが、

学園都市は一種の独立都市ですので権力を使うことはできません。


それを聞いてからは私は勉強漬けの日々を送りました。

それはもう苦しい日々でした。


今までエミリア様をお守りするために様々な戦闘を繰り返していました。

その中には死にそうな傷を負ったことをありました。

毒をエミリア様に盛られたときにかわりに飲んでしまったこともありました。

その時の苦しみは相当なものでした。


ですが私にとっては勉強漬けの日々の方が苦しかったです。



まあ私の苦労話は置いておきましょう。




それで現在私はアイン学園の入学式での恒例の行事の先生との模擬選をしています。

まあ先生との戦いは私は本気を出さないので当然負けます。

なぜ本気を出さないのか?それはできるだけ私の実力を隠しておきたいからです。

その方が護衛は楽ですし。



まあ、当然負けました。

先生方の実力ですが私よりは弱いですが、ふたりがかりなら負けてしまうでしょう。

まあ、私は時間稼ぎ要因ですから。


私が時間を稼いでいるうちに影の人たちが何とかしてくれますから大丈夫です。

影というのは王族の護衛をかげながらにしたり諜報活動をしたりする人たちです。

私もかなり強いという自覚があるのでその影の人たちも勝つことができます。

ただ、影の人たちの真価は集団戦闘ですので集団で来られたらすぐに負けてしまうでしょう。


っとそんなことを考えているうちに護衛対象であるエミリア様に不逞の輩が近づいています。

私はエミリア様の目的を知っています。

ただエミリア様のお相手となれるような人は相当位が高いか何らかの力を持っているような相手の息子でなくてはいけません。

今話しているお二人は、

一人は貴族令嬢のシャーリーン様でしょう。

この方はある意味サロンなどで有名でしたので一度調べたことがあるので知っています。


「一度も公の場に出たことがない貴族令嬢、その姿を見たものはいない。」


そんな感じの内容でした。

そのうわさに尾ひれがついてすごい魔法使いだとか、いや魔道具職人だとか、

ただ単に醜いから公の場に出てきたことがないだとかそれはもういろいろと。

それだけでしたら国が調べることはないんですが、

実は親が殺したっていううわさまで出ていたので一応国が調べようとしたのですが、

その彼女が学園に通うということがわかり調査は取りやめになったっていう人です。

しかもなぜか偽名で。


なぜ偽名なのかとかいろいろと問いただしたいことはありますし、

そんな世間慣れしていないしよくわからない人でそれほど身分の高いわけでもない彼女とエミリア様がご友人になられるのはあまりよろしくありませんが・・・・

まあこちらの方はまだ良いでしょう。



問題はもう一人の男の人です。いえ男の子というべきでしょう。

その男の子は身なりこそいいものの有名な貴族や商会の子供というわけでもありません。

今年入ってくる貴族の子はだいたい知ってますし商会関連でも同様ですから。


なのでおそらく平民の子でしょう。

そういう子にエミリア様が仲良くなり恋愛感情を抱かれると悲劇にしかなりません。

それに恋仲にならなかったとしても平民の子とそういう噂がたっても困ります。


そして一番の問題ですが、あの男の子からは死臭がします。

いえ、実際に臭うのではなくそういう気配という意味です。


おそらく彼はいままで殺した人の数は両の手では足りないでしょう。

それなのに私のところに情報がまわっていないというのは大変なことです。

エミリア様の護衛である私にそんな危険人物の情報が回ってこないはずはありません。

可能性としては殺した時によほどうまく殺したのか何にも痕跡を残しておらず個人の特定がされていないということがです。

その場合エミリア様を守るには私一人では荷が勝ちすぎます。

それに犯罪者とエミリア様が友達になるなどあり得ません。


シャーリーン様が一緒にいる理由はわかりませんが放っておくことはできません。



今のうちにエミリア様から離しておくべきでしょう。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ