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暗殺者の非日常  作者: きつねさん
学園都市 入学編
28/43

王女様  *王女様視点


私の名前はエミリア・オッタ・セレブレートです。

この国の第八王女だったりします。

私は自分で言うのはなんですが結構優秀です。

入学試験でも一番だったらしいですし。

本当なら先生以外にこの情報は伝わってはいないですが、

私は王族なので私に媚びようとしたのか入試の結果を教えられたのです。


それに私の容姿もはっきり言ってとてもきれいと言えるでしょう。

政略結婚をするためにさんざん食べ物の制限やエステ、体操その他さまざまな美容の効果があるといわれてるものを散々させられたのでこれで容姿が普通だったら詐欺です。


性格についてはあんまりわかりません。

自分で自分を分析をするのは案外難しいものです。

まあでも外面に関して言えばいいでしょう。

これも帝王学とか人との人脈作成術とかの勉強でいろいろ教え込まれたので当たり前ですが。


そんなわけで私はまさに才色兼備と言えます。

いえ自慢ではないですしナルシストでもないですよ。

王族ともなると自分のスペックはちゃんと知っておかなければいけないからこうやってたまに私のスペックを確認してるだけですよ。

私は上には上がいることも知ってますし。


まあ逆に下には下もいますけど。

今先生に文句をつけている貴族の子なんかそうです。

あの子は確かそれなりに大きい家の長男ですのでその権力を自分の力と勘違いしてるのでしょう。

それに相手の力もはかれてない。

明らかに格上でしょうに。

もしこのままあの子が家を継げばおそらく家は没落するでしょう。

まあそれを直すのも学園の仕事ですが。



戦闘ですがあっけなく終わってしまいました。

最初の方は先生は実力を確かめるようにゆっくりしていました。

でもある程度実力が分かったところでギアをあげたのです。

それも貴族の子がギリギリ食いつけるっていうところまで。

貴族の子は最初にあんな口上を述べてしまったため降参ということはできないので必死に食らいつきますがすべて先生の掌の上。

最後はもうばてばてのヘロヘロでさらにところどころに土がついたりあざができてたりするために見た目はかなりボロボロでした。


その様子を見て私の横の子が独り言っていう感じで感想を言ってます。


「あーあ、せっかくのいい装備なのにぼろぼろになっちゃって。」

ああ、同じ感想を抱いてる人発見です。

これはもしや話しかけるチャンスなのではないでしょうか。

私には今まで、政略上会っておいた方がいいという家の子供とかとしか話したことはないので、

友達がいません。

だから少し緊張しながら話しかけます。


「そうね、宝の持ち腐れね。」


うわあ、緊張でちょっと偉そうな感じになってしまいました。

大丈夫でしょうか?私のことは学園都市ではかなりのうわさになってるはずですから知っているはずで、

そこにその王女が偉そうに話しかけてきたら私だったら絶対避けます。

そんな私の内心の不安とは別に普通に受け答えしてくれます。

よかった。

「うんうん、まあいいものに慣れておくことはいいんだろうけどいいものに依存するのは違うよね。

 ところであなたはどなた。」


「えっと、あなたもしかして私のことを知らないの?」

あれ?私のことを知らない?

びっくりして思わず口に出してしまいました。

侍女の話だと私のことを知らない人はいないぐらい噂になってるって言われたんだけど。

でもどうやら本当に知らないようです。

これはびっくりです。

ということは自己紹介は必要ですよね。

「ああ、ごめんなさいね。

 てっきり私のことを知ってるものと思ってたからびっくりしちゃって。

 私はエミリア・オッタ・セレブレートです。これでもこの国の第八王女なんですよ。」


そういったら、彼女は納得したという感じにうなづいていました。

それは私の名前だけを知ってて顔は知らなかったっていうことでしょうか?

いえ多分、噂自体聞いたことがないのでしょう。


「一応聞きますけど敬語使った方がいいですか?」

少し彼女が考えてからこの言葉を言われたとき少し失望を感じました。

彼女とは王族とか関係なく付き合ってくれる人だと勝手に考えていたからです。

だから私は突き放すように言いました。


「いえ、敬語はいらないわ。

 学生のみである以上基本的には身分は関係ないもの。」

私を王族として特別扱いする人ならこうやって突き放すように言えば一言謝罪して離れてくれるでしょう

勝手に期待していたとはいえ初めてのお友達を作れると思ってたのにがっかりです。


それで離れると思っていたのですが彼女は誰か人を呼んでいます。

一言謝罪して離れるのではないのでしょうか?

そうやって思っていると彼女は連れて来た男の子の紹介を始めました。

政略結婚のお誘いでしょうか?今の私の状態で紹介しても機嫌を損ねるだけというのにわかってないのでしょうか?


「この子はクロっていうの。

 一応身分的には私の奴隷ってことになってるけどいい子だから仲良くしてね。」


あれ?髪や肌がきれいだし服もいいものなので貴族の子だと思ってたのですが違いました。

というより彼女、王族である私に奴隷である男の子と仲良くしてなんて私の事まったく王族扱いしてませんね。

むしろ貴族だとしてもその言葉は人によっては無礼扱いされるようなものなんですけど。


ああ、でもその方がいいですね。

私の初めての友達なんですからそれぐらい型破りな人でないと。

それに身分の事も気にしていないようですし。


「よろしくお願いします。」

私は奴隷の男の子に丁寧なあいさつをしました。

男の子はそれに戸惑ってます。

まあ普通はそうでしょう。王族から先にあいさつされた上に男の子は奴隷なんですから。

ああ彼女が王族だと紹介してなかったので貴族と思ってるんでしょうね。


「あっああヨロシク。」

そんなことであわてたのかあいさつは少しぞんざいになってます。

ふむ、この人は常識人なようですね。

というより彼女が常識がないってことですね。ああ、いい意味でですよ。


そのあと彼女から私のことを男の子、ああクロといいましたか、

そのクロに紹介してました。

そしてクロは私の名前を聞くと私を観察しはじめました。

そして噂を知ってたのか私が第八王女だとまで当てました。

クロが私が王族だと知って彼女は少し残念そうです。

もしかして後で私が王族だと発表しておどかすつもりだったのでしょうか?


「えっクロ、エミリアのこと知ってたの?」

「有名だからな。」


ふたりはそんな気やすい感じの会話をしてます。

ああいいなぁ。

私も混ざりたいな。

クロが私が王族だと知ってたことにショックを受けたのか私の方に救援要請を出してきます。

そこで私は少しいたづら心を出してみました。


「私、有名ですから。」


少し怒られないか心配でしたが彼女は怒りはしませんでした。

ああ、こういうのが友達なんですね。

彼女が友達と思ってくれているかはわかりませんが。

と安心してると彼女から反撃が来ました。


「ぶー、エリーのいじわる。」

いえただこう言っただけなので彼女からしたら反撃のつもりはなかったのでしょうが、

私にとってはかなりの衝撃でした。


私のことを愛称で呼ぶ人間なんて家族ぐらいしか言いません。

というより言えません。


ですので愛称で呼ばれるなんてそうそうなくて私はうれしかったのです。


それから流れでクロさんからも愛称で呼ばれることになりました。

彼に関しては別に愛称で呼ばれてもそこまで衝撃はなかったです。

別にいやではありませんが嬉しくもないという感じで。



あっ、そういえばまだ彼女の名前を聞いてません。

それに貴族だとか平民だとかそういうことも聞いてません。

彼女の身なりからそれなりに裕福な家庭の生まれだとは思いますけど。


「ところであなたのお名前をまだ聞かせてもらってないんですけど。」

ここは普通に聞きましょう。

「私の名前はノア、よろしくね。」

あれ?ノアっていうのは男性名じゃ?

女性名でもないわけでもないのですけど裕福な家庭の親がつけるようなものじゃ・・・・・

何かわけありなんでしょう?

そこらへんは聞かないようにしておきましょうか。




女性の方でノアさんがいらしたらすみません。

ここでは女性名にはお金持ちにはそんなに使われていないと書きましたが、

私は別段の後つけるのが変だと思っているわけではありません。


昔見たことなんだうろ覚えですが、

どっかの地域では男性名、ほかの地域では女性名によく使われるという感じのを見たんです。


それで設定的にいうとこの国はノアというのは男性名に用いることが多く、

貴族や裕福な豪商などはその地域に長くいる人たちですので、

伝統などを重んじるためにノアという名前を女性に用いることはないというような意味で用いました。


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