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都合
どれだけ酷い仕打ちを受けても、教師達は知らないフリを決め込んでいた。
廊下で訴えようとすれば早足になり、職員室に行けば、蜘蛛の子を散らすように人が消える。
唯一残った教頭ではあてにならない……。それでも教頭は、僕と視線を合わせないように必死だった。
いつからだろう。教師が生徒同士のイジメに感心を持たなくなったのは……。
いつからだろう。教師が生徒に混じって特定の生徒をイジメるようになったのは……。
親は子供を信じず、学校の言葉を信じ、僕だけが常に辛い思いをする。
そんな学生時代の悲しく暗い唄【都合】です……。