成長
慣れない育児に悪戦苦闘しながらも、2〜3ヶ月が経つ頃にはだいぶ生活リズムができてきた。
ゲップの出し方もうまくなってきたし、話し掛けながらオムツを変えたり楽しんで育児ができるようになってきた。
母乳やミルクも上手に飲めるようになり、体重も徐々にではあるが増えてきた。それからのハルの成長は目まぐるしいくらいだった。
首がすわり縦抱きができるようになり、話し掛けると時々笑うようにもなってきた。
うつ伏せにすると手足をバタバタ。手足をピーンと伸ばした「飛行機のポーズ」がお気に入りだ。
デジカメにはハルの一挙一動の記録が大量に保存してある。
寝返りの途中で止まってしまい戻れなくて泣いてた日、手が抜けなくて泣いてた時もあったがとうとう、右にしか廻れないが寝返りもマスターした。
人間欲が出るもので、早く首がすわらないかなーと思っていても、いざ首がすわると次は寝返りだ!となってしまうもの…
「すごいねハル!ゴロンって出来たね。」
ハルの寝返りに手を叩いて誉める里子
誉められてまんざらでもないハルはニコッと笑顔になる。
「もーハルってばかわいいっ!」
ハルを抱き上げほっぺにキスをする里子。
心の中ではついつい
「よし!次はお座りかハイハイだ。がんばれハル」
と思ってしまう里子だった。
ハルが生まれてからのこの1年は里子とハルにとって『初めて』尽くしの年だった。
初めての出産に初めての育児。
初めての高熱に慌てふためき初病院。がんばって飲ませた(飲まされた)初飲み薬。
何度もやった初(予防)注射。
初めてハルが嘔吐した時は真夜中で、夜間診療にかかった事もあった。辛そうなハルを見て里子の方が泣きそうだった。
下痢がなかなか治らず、お尻が真っ赤になってしまった事もあった。たくさん動いて、おでこをすりむいたり寝返りに失敗して柱に頭をぶつけたり…
いっぱい遊んでいっぱい食べて、そしていっぱい寝て。
そんなハルもあと少しで1才を迎える。