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罪欲  作者: 天明 福太郎
1/1

太陽に炙られるアスファルトのように

良い欲望と悪い欲望の違いとは何だと思いますか。

私にはその区別がつかないです。

人間の三大欲求と言われる性欲・食欲・睡眠欲

例えば睡眠も場所によっては眠ってはいけないと言われるでしょうし、眠らないとやっていけない場面もあります。


欲についてよければ皆さんの意見も聞きつつ小説を進めていければと思いますので何かご意見あればコメントお願い致します。

 太陽に炙られたアスファルトから陽炎が出ている。

 灼熱に焼かれて、鉄で押し固められて、更に炙られて身動きの取れないようにしてから更に太陽で炙られるアスファルトはどんな罪業があるのだろうか。

 その苦しみの果てに生み出す陽炎はどんな意味があるのだろうか。

 僕にはわからない。

 僕が分かるのはただ今日も苦しんでいるのだろうという事だけだ。


 大学までの通学路は僕にとって苦しみと喜びの思考の場だった。

 大学4年間で悩める事は全て悩み切ろうと思い、入学した僕には思考の時間は絶対に確保しなければならないものだった。

 しかし、家にいても図書館にいてもただ座っているだけだと考えがまとまる気配がない、三上とはよく言ったもので移動時間やベットの中でばかり考えが巡る。


 しかし冷静に考えれるのも大学に向かうまでの間の半分もない。

 僕にとって最も緊張する一瞬もこの時にある、そのことを考えるだけでも心拍数が上がってくる。

 そんなことを考えてくるとにわかに心拍数が上がってきたこうなると僕は心音を抑えることが出来なくなる。

 場所は他と何ら変わりのない住宅地、しかし角を曲がると友人の家が見えるようになる。この家の存在がすべての原因だ。

 その家は大学で出来た数少ない友人の内の1人の家だった。彼は親友といってもいい人物だ。その性格も思考の方法も全て僕が持ちえなかったものだと自覚している。


 そんな事を考えていると件の曲がり角に差し掛かる。本当は足を止めてしまいたいが、止めたら次の1歩を歩むのがどれだけ大変なことか僕にはもうわかっている。

 横目でチラッと友人の家を見る。その瞬間僕はそこに釘付けにされた。

 パトカーが止まっている。

 ずっと不安に思っていた最悪の事態だった。

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