表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/63

part Aki 11/21 pm 9:46





 夜。瞳に電話する。



「……そーなの! 明日の星光タイムスに載るんだって! あと 高バレマガジンの記者さんにも インタビューされたの!スゴくない?」



 瞳は かなり興奮気味。まぁ 小さい頃からの 夢が一つ叶ったんだもんな。無理もない。

 


「うん。スゴい。でも ずっと頑張ってきたんだし ご褒美みたいなもんだよ」


「エヘヘ。今日は みんなに褒めてもらえて 嬉しいけど やっぱ 亜樹に褒めてもらうのが 一番嬉しいかも…」

 


 ……なんか めっちゃ可愛いこと言ってくれる。ちょっと照れ臭いけど 嬉しかったりもする。付き合って1ヶ月。瞳が一番変わったなぁって思うのが 夜の電話の時間。スゴく甘えてくれるんだよね。誰にも聞かれてないってゆー安心感が そーさせるのかも。実際 朝 話すときは 周りの目もある。『瞳』『亜樹』って呼びあってはいるけど ボクの喋り方は〈あき〉。相変わらずの『です・ます』の敬体だ。瞳にしたら 電話のときくらいしか 恋人気分を味わえてないのかも…。



 「ねぇ 亜樹からも ご褒美 欲しいな」


 「えっ? ご褒美? なんか欲しいものあるの?」


 

 瞳から おねだりなんて初めて。とはいえ 電車代やら昼ご飯代で 今月はジワジワお小遣いを削られた。高いものは キビシイ……。



「ううん。モノじゃないよ。付き合って1ヶ月経つのに まだ 1回もデートしてないじゃん。デートして? ご褒美デート」



 えっ? デート? デートがご褒美になるの? どっちかってゆーとボクへのご褒美な感じがするんだけど……。ホントに それで いいのかな?



「ボクとのデートがご褒美になるんだったら 喜んで。だけど ホントに それでいいの?」


「もちろん! 今度の明後日の祝日 1日オフだし その日がいいかな。亜樹は なんか予定入ってる?」



 勤労感謝の日か。もちろん 予定なんてない。もし あったとしても 瞳とのデートが最優先。



「ううん。大丈夫。朝から出かけて お昼 食べてって感じでいい? 夕方6時前からバイトだよね?」


「うん。そーなると思う。……あっ。ゴメン。啓吾 上がってきそう。じゃあね。楽しみにしてるから…」



 そう言うと 瞳は慌ただしく 電話を切る。いつものことながら 話す時間が 短すぎる。通話の切れたスマホを眺め 寂しい気分…。でも 初デートの約束。今度こそ スマホのスケジューラに書き込んでおかなきゃね。瞳のことだから ロマンチックなのが お好みだろうな…。夜景とか喜びそうだけど 夕方は バイトだし たぶん無理。それに お互いお金も あんま無いしな。けっこうな難問だ。どーしたもんだろ……?

 ………。

 ……。

 …。

 

 

            to be continued in “part Kon 11/23 am 8:23”





 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ