浸透 ―繋がる想い―
ふと触れた手から、その想いが伝わってくる。
抱きしめる強さに、その想いを込める。
愛しさも哀しみも、なぜか心へと伝わるのだ。
感情が染みてくるように、想いは伝わってくる。
そうして想いは伝えられる。
モニターごしの、言葉だけの文字でさえ、
苦しさや悲しさは、
羅列された心の慟哭は、
近くに居ないはずの、わたしの心を震わせて、
激しく締めつけてくる。
近くに居ないはずなのに、
寄り添いたくて、
凍えた心を温めたくて。
文字だけでも、近くへと行きたい。
近くに居たい。
そう想いつつ、心を綴る。
がんばったね
無理しないで
また楽しく遊ぼうね!
そんな言葉を書き連ねて、
消して、
そして、ひとつだけ書いてみる。
― 投稿お疲れさまです。 ―
わからないかな。
それでもいい。
あなたの心は、
確かにわたしに染みてきて、
とても、とても、
とてもあなたに寄り添いたくて、たまらなくなったんだから。
「元気だしてね」
モニターごしに、そう呟いた。