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ごはんがやって来たぜ

プールは取り敢えず置いておいて、私は辺りを確認する。


半径10キロ以内に人はいないようだ。


「皆いないね。何処か違う所へ出たのでしょうかね」


レオも辺りを見回してコテンと首を傾げた。


最初自分達が立っているのは湖だと思っていた所は、どうやら海のようだ。


ささやかだが波もあるし、後ろを見やれば地平線?なのか、空と海との切れ目が見えた。


けど、日本にいた時のような海に来た!と言うイメージはない。


何となくだが、何かが違っていた。


「ユイ。取り敢えず水からでようね」


直ぐ近くにいたレオが私の手を取る。

引かれるように数十歩歩くとラゴスと合流した。


出口を通ったのは殆ど一緒だったはずなのに、出たら30メートルほど離れているとか。


これを仮説にすると、他の仲間だった人達とも出る時間が違う分だけ距離が離れてしまった事になる。


「これは、他の人達との合流は諦めた方が無難かな……」


別に仲間意識が高い訳じゃないけど、袖触れ合うも何かの縁って言うし。

それで気になってしまっただけだ。


「そうだね。こうなってしまっては仕方がないよ。きっと近くに出た者同士で協力し合っている事を祈ろう」


レオはニコリとそう言った。


『この人って紳士だよな。若いのに出来た人だよ』

と思わず感心してしまった。


そして、そんな頼れるレオとまた一緒に旅が出来る事に安心した。


そして、今が昼間だと言う事に安心する。


いや、安心だけしている訳にはいかないんだけどね。


「いや~。俺滅茶苦茶腹減ったよ。早く何か食べるもの探そうぜ。それとも、ここに魚とかいないか?貝でもいいぜ」


そう言ってラゴスは水の中に目を凝らす。


何となく生物はいるようだけど……。


そう思っていたら、私達の背後から

ドドドドーーン!!


と、大きな音を立ててデカイタコが現れた。


顔?だけでおよそ5メートルはあるのではと言う大きさのタコが。


「ごはんだ。ごはんがあっちからやって来たぜ」


既に空腹状態の目の前の食料。

ラゴスの目が逝ってしまっていた。


ナムナム。



お読み頂きありがとうございます。

また読んで頂けたら幸いです。

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