二度目の終わり
『気づいたら知らない天井があった。な~んてやってみたかったんだよね』
しかし、彼の頭の中にはこの世界で経験した不幸の数々をみたが。
『まったくこの程度かよ。もっと堕ちてみろよ』
あきれていた。もっと、上・・・・いや、下を行く不幸は地球のほうがあった。
「おい!K-01!!こい!!」
「『はいはい、分かったぜ』」
その研究員はいつもと違う彼の態度に困惑はしたがたいした問題ではないと考えたのかそのまま連れ去ってしまった。
この研究所では、非人道的な人体実験をしていたのだ。
そこに彼はこの世界の親に売られていたのだ。
だが、そこには普通痛みのあまり絶叫するようなことをやっているのに涼しい顔で受けていたのだ。
『期待はずれだな。不幸を求めてるわけじゃないけど所詮この程度って事か』
「今日はやけにおとなしいな」
「先生」
「どうした?」
「やっぱり、おかしいです。K-01は魔力だけあるのに適合する属性が一つもないのはおかしいですし、様子がおかしいですよ。それは別に問題ないのですが、魔力が増えるどころか今日になったとたん魔力がどんどん減ってきているのです。」
「使用されているからでなく?」
「はい。純粋に無くなっているんです」
『魔力ってのはファンタジーで聞くなぁ。』
『でも、もういいかもっと面白いことが聞けそうだったけど、螺子伏せるか』
彼を拘束していた物が一瞬で螺子曲がる。
「な!?物理防御、対魔法防御をしているのだ!なぜ、あのように曲がる!」
「先生!実験体の魔力がマイナス値に行ってます!」
「く、くははははははは!マイナスだと!?そんなことは今までになかったことじゃないか!?そんなことがありえるのか?」
「『とりあえず、僕を実験に使ったお前が悪い。だから僕は悪くない。』」
彼がそう言うと、研究員の二人が螺子り死んだ。
「『ふ~ん。あの神から能力とかもらわなかったけど。なんでこんなことができるのかな?まぁいいか。僕は悪くないんだし』」
『どこにいこうかな?今分かってるだけで、任意に物を螺子曲げることができるのだろう。どこまでできるのかは試してみたいと分からないけど、取れあえず外に出よう』
彼は、螺子曲げながら外に出た。
「『そうだな、名前がないと不便だな。彼の名を借りよう。
僕は〝球磨川 雪〟だ。
うん、悪くないな』」
彼・・・いや本来存在しないはずの過負荷が野に放たれたのだ。
球磨川が研究所を出てから一ヶ月がたった。他の転生者たちと戦っていた。
「『だから、無駄だといただろ?僕のスキル『全歪曲』は全てを螺子曲げるんだから、そんな魔法の向きなんて曲げれるからあたるわけないじゃないか』」
「何なんだよ!?俺ら以外にチート持ちなんていないはずだろ!?」
「でも、それに近いものを持ってるのは確かだ!」
「『だからさ、僕は何もしてない。だから僕は悪くない』」
持っていた。紙で球磨川は相手の肩から腕を切り落とす。
「いてぇ!」
「よくも!」
「『おいおい、ない言ってるんだよ?君の腕は君にちゃんとついてるじゃないか。』」
「え!?ほんとだ!?何で?」
『そうこれがこの一ヶ月で分かった過負荷だ。『全歪曲』全てを螺子曲げる能力だ。といってもマイナスだ。例えば因果の起因と結果を過程でまったくもって逆にするとその因果律が崩壊してしまうのが分かった。螺子曲げすぎると折れてしまうと言うことだ。といってもしっかり気をつければ問題ないけどそんなにつまらない使い方はするつもりはない。もっと面白おかしく使うだけだ。』
「『あ?あれ?何で攻撃がとうったのかな?』」
「お前をこのままほってしておくわけにはいかない」
『どうしようかな、この後死んだらそこで死んだ事実を螺子曲げて生き返ってひっちゃかめっちゃかに引っ掻き回そうかな』
しかし、その考えは実行されなかった。
「『あれ?おかしいな?螺子曲げる前に何でこんなところにいるのかな?』」
そこは神のいた場所だった。神は球磨川の存在に気づいた。
「『やぁ、はじめまして。神様で良いのかい?僕はそういうの信じてないからよく分からないけど』」
「何を言っているのだ?君は二度目の人生を終えたのだ。君にはこれから三度目の人生を送ってもらうことになる。私の不手際で君には何もやれないが・・・・・・しかし今の君は危険だ。いくつか呪いをかけさせてもらう、どうか四度目の人生はよき人生になることを願うよ」
そう言うとまた球磨川の体が消え始めた。が、しかし、そこで球磨川は捨て台詞をはいた。
「『ふ、いやだね』」
神の腕が螺子曲がったのだ。