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人格事件~もうひとりの私は血で錆びた刃物~  作者: オロボ46
二日目(土)
31/35

第三十一話「まさか、お前が......!?」

これまでの人格事件......


大五郎(あれは......!?)

気佐野(祐介くんの通学用バイク......!?)


高次(よし......このまま奴を引き継げるんだ。

   絶対に見失わせるな、もし奴が祐介の姿を見失うと......)

祐介「黒加ちゃんか小雪ちゃんに何をするかわからない......でしょ?

   そんなことはさせないよ」


廃田「あ! そうだった......

   実は、さっきから警察官が誰かを追いかけ回しているんだよ。

   拳銃を握りしめてね......」

黒加「拳銃......!?」

廃田「とにかく話は後にして......さっさとこの廃墟から出よう。

   君と......あと......この子、いくらおこしても起きなかったんだよね......」


祐介「さあ、鬼ごっこの始まりだ!!」


こんにちは、オロボ46です。

今回は大五郎から始まります。

それでは、どうぞ。

「ここが例の廃墟か......」

俺は目の前の廃墟を見て言った。

「あの......警部補......あんなところにバイクが......」

暗井が指す方向を見ると、一台のバイクが置かれていた。

(やっぱり祐介くんのバイクね......)

どうやら、間違いなさそうだ。

「暗井、中に入るぞ」

「はあ......」

俺は暗井と共に廃墟の中へと足を踏み入れた




NEXT TO 祐介




「さあ! 鬼さんこちら!!」

僕は警察官を引き付けながら逃げていた。


「......ところでさ、いつまで逃げればいいの?」

僕はふと気になったことを高次に聞いた。

(......)

「高次?」

(......)

「まさか......ノープランじゃないよね?」

(とにかく小雪が危険な状態だったから......)

「考えもなしに言っちゃったわけだね......」

そう呟きながらも僕は後ろから走ってくる警察官の姿を確認していた。

「......」

「兎三郎くんみたいに不気味に笑うことはないんだね」

警察官はひとつも笑わずに追いかけて来ていた。




「まずいな......玄関まで来てしまった......」

奥の出口を見て僕は呟いた。


バンッ!!


「うわっと!!?」


ズテン!!


 足元に撃たれた銃声に驚いて僕はまた転んでしまった。

「こ......こりゃまずいな......」

(さすがに拳銃相手に蹴りは無意味だよな......)

警察官は拳銃を構えたままこちらに近づいてくる......

「もうここまで......だったりしてね」

(おい!! 弱音をはくな!!)

高次とブツブツ話している間に、警察官は目の前まで近づいてきた。

そして......拳銃を取りだそうとして......


バンッ!!




 ......?

まだ......僕は生きているの?

(どうやら......そのようだな......)

僕は警察官の姿を見た。

警察官は仰向けに倒れていた。

「暗井......お前って奴は......」

出口を見ると、大五郎警部補と昨日会った付き添いの刑事だった。

付き添いの刑事は拳銃を握りしめていたまま、震えていた。


「そういえば、大五郎警部補はどうして僕の居場所がわかったんです?」

少し落ち着いてから、僕は大五郎警部補に聞いた。

「あのなあ......ついて来て欲しくなければ

ちゃんと消しておけよな......あの夜露死苦(よろしく)っていう......」

「わあああああああああ!!!それは言わないでくださあああああいいいい!!」

僕は慌てて叫んでしまった。

「それじゃあなぜ消さないんだ?」

()()()()じゃなくて()()()()んですよ!!

これ以上言わせないでください!!」


(......!! まさか......祐介......)

頭の中で高次が話しかけてきた。

「うぅ......なんだよ......」

(もし......操っている間......本人が動けないとしたら......?)

「そんなこと、何になるんだよ......」

(もしかすると......警察官が倒れたことで亜美が起き上がり、

さらに近くの小雪が起き上がったとすると......)

「......!!」

僕は一瞬、自分の身が固まったような気がした。




NEXT TO 黒加




「実は......僕の中にはBLUE-CPYがいるんだ」

出口を探して探索している間、廃田はいきなり呟き始めた。

「......それで?」

「僕の能力は他人を操る能力......

あの警察官も誰かに操られているような感じだ」

「まさか、お前が......!?」

「違う違う!! 僕じゃないよ!!

それに、操っている間の本人は気を失うんだよ!?」

(気を失う......か......)


 俺は廃田が背負っている亜美を見た。

穏やかそうな寝顔のようだった。

まさか......亜美が......?

(......そんなわけないか)

亜美は小雪の親友だ。

俺はよく知らないが、彼女が小雪に被害を与えるとは思えない。

(でも......あの時の光景は......?)

そう考えている時だった。


 廃田が背負っている亜美が意識を取り戻したのか、

ポケットの中身から何かを取りだそうとしている。

「亜美......」

俺が言いかけようとした時、亜美は何かを握って廃田の肩に触れた。




ぐさっ




「ぎゃああ!!?」


 廃田は悲鳴を上げてその場に倒れたこんだ。

亜美が握りしめていたのは......()()()()()()()だった......


「ねえ......亜美の親友の宿主さん......

見てて......とっても楽しいことよ......」

亜美は俺に向かってそう言った後、廃田の上で馬乗りになり......


さくっ さくっ さくっ


廃田の皮膚をゴボウのように切り裂いていった。


 廃田は悲鳴を上げ続けたが、

やがて、目を見開いたまま......何も言わなくなった......




To be continued

疾次「あの廃墟......何かありそうでしたが......」


いかがでしたか?

今、三十三話......最終回まで書き終えました。

後日談とあとがきを書き終えたら三十二話からあとがきまで投稿します。

早ければ明日、投稿できると思います。

次回もお楽しみに!

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