表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人格事件~もうひとりの私は血で錆びた刃物~  作者: オロボ46
一日目(金)
20/35

第二十話 「噂をすれば......だね」

これまでの人格事件......


"黒加がショックを受けたことを保険室で知るまで

そこまで心配してくれたなんて気づきませんでした。

本当にごめんなさい......

            小雪"


黒加(......別にたいしたことなかったんだがな。それでも心配しているんだよな......小雪)


影島「さて、本日二杯目のコーヒーでも飲むかい?」

祐介「いや......ちょっと気になることがあってね......それを調べて来てからでいい?」


祐介「久しぶり......大五郎警部補」

大五郎「......やっぱり帰って来ていたのか、祐介」


こんにちは、オロボ46です。

今回は影島から始まります。

それでは、どうぞ。

 喫茶店[青脳]の営業時間が過ぎた頃、祐介くんが帰ってきた。


「なるほど......警部補にあったんだね」

話を聞いた私は笑いながらコーヒーを入れる。

「本当にびっくりしたよ......警部補は相変わらずだったけど、

まさか夜中に会うとは思わなかった......」

祐介くんはカウンターに座ってコーヒーを待っていた。

もちろん、いつもの影島こだわりブレンドコーヒーだ。


 カウンターに置かれたコーヒーを飲んでいる

祐介くんを見て、私は話を続けた。

「久しぶりの街は変わっていただろう?」

祐介くんはコーヒーを置いて答えた。

「浦島太郎の気分を味わったよ。

まず、あんなショッピングモールが出来たなんて聞いてなかったし、

変わっていなかったのはここと......そうそう、あそこの服屋さん。

あまり行ってなかったけど、なんとなく覚えていたんだよねえ」

「そういえば、久しぶりに友達に......」

いつもの癖で言いかけた私は口をふさいだ。

「うん......本当に懐かしかった......

影島さんも......小雪ちゃんも......警部補も......」

祐介くんはそれ以上は言わなかった。




NEXT TO 黒加




「ふう......気持ちいい......」


 俺はお湯の中に浸かり、その暑さを感じた。

一日の疲れが取れて行く......

「今日はいろいろ疲れたからな......」

俺は小雪からのメッセージを思い出す。




 小雪が[青脳]を手伝う時間になった時、

俺は小雪に変わる前にこう書き残した。


"明日、亜美が兎三郎の家に行くらしい。

待ち合わせ場所と時間は亜美の手紙の裏に書いてある。

あとそれから、あの時ショックを受けたのは

対した理由じゃないから気にするな。"


 そのあとヘアゴムを付け、

意識が消えて再び戻った時、メモの中に小雪の言葉が追加されていた。


"○月△日(木) 17:45

手紙、ありがとうございます。

今日はお客さんが少ないので早めに変わりました。

黒加は時々、思い詰めてしまう時があるので、

無理しないでくださいね。

              小雪"


 俺が起きている間、小雪の意識は無いはずだから

思い詰めてしまう時なんてわかるはずもないが、

きっと周りから聞いたんだろう。

俺は小雪と同じで、嘘はすぐにバレてしまうんだろうな......

 俺はその後、暇だったのでハーモニカでも吹いて時間を潰した。





 風呂の中、俺は明日の事を考えた。

明日、小雪は亜美と共に兎三郎の家に行く。

亜美の手紙の裏側によると、朝の[青脳]で待ち合わせらしい。

これで亜美の悩みが解決するなら、小雪も心配せずにすむだろうな......




NEXT TO 祐介




 幼いころ、僕を置いて両親は亡くなった。

高次が現れたのはそれからすぐだった。

始めはボソボソと声が聞こえるだけだったが、次第に僕はその存在に気づいた。

 BLUE-CPYは人間の胎児に寄生するが、

それが目覚めるのはその人間が成長してからだ。

 それでも僕は高次が助けに来てくれたと信じていた。


 このころ、BLUE-CPYは奇妙な存在として世の中は認識していた。

BLUE-CPYに関する法律がまだ整っておらず、

彼らによる犯罪が猛威を振るっていた。

 僕は引き取り先の叔父さんを始め、人々から変な目で見られて育った。

もちろん、友達なんていなかった......

だから、高次と話す時はいつも口から話していた。

彼しか口を開いて話す機会がなかったから......


 中学生になった僕は虐められていた黒加ちゃんを助けた。

黒加ちゃんは何も言わず去っていたが、

後日、影島さんが叔父さんの家を訪れてお礼を言った。

それがきっかけで僕は[青脳]の存在を知った。

 その頃は探偵を辞めて間も無かったけど、

影島さんは僕に探偵時代の活躍を語ってくれた。

 僕は影島さんへの憧れと、

BLUE-CPYを悪魔と見ず、対等に話してくれる常連客の優しさ、

そして、僕のBLUE-CPYの高次が人生を支えてくれた......


 この偶然がなかったら、僕は何をしていたんだろうか......




「......ああっ!!」

僕は思い出して思わず席を立ってしまった。

(どうしたんだ!?)

「そういえば、黒加ちゃんに会ってなかった!」

(......)

びっくりして損したという感じで、高次は黙っていた。


ガチャ......


「噂をすれば......だね」

奥の扉から現れた黒加ちゃんを見て、影島さんが言った。

「......」

黒加ちゃんは僕を見てびっくりした様子だったが、

すぐに無言でカウンターに座った。

「黒加ちゃん、久しぶり」

「......」

黒加ちゃんは黙ったままだった。

 黒加ちゃんはこんな様子だけど、ハーモニカの演奏はかなり上手だ。

(黒加の演奏......聞きたかったな......)

高次は頭の中で呟いた。僕も答えようとしたけど、

こんなこと言ったらきっと黒加ちゃんは怒るなと思って言わなかった。


「それじゃあ影島さん、もう帰るね」

「わかった。お休み」

 僕はコーヒーを飲み干し、代金を払って[青脳]を去った。




To be continued

大五郎「ふう......今日はこんなものか......」

暗井「あの......警部補......」

大五郎「わかっている。行くぞ」

気佐野(飲み過ぎに注意してね)


いかがでしたか?

次回は今までの振り返り回の予定です。

次回もお楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ