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そんな簡単には

 ケーキを作って販売してみないか。

 それも私と一緒だそうだ。だけれど、


「わ、私、そんな話聞いていないよ?」

「うん、俺もさっき思いついただけだし」

「いや、そんな思い付きで言われても」


 私がそう呟くとシルフが、


「でもリズのケーキには何か“不思議”なものを感じるんだ。それにとても美味しいしね」

「で、でも……」


 私がそう呟くとシルフが、


「リズがケーキを作ったりすると、とても元気になっているように見えたから。それに、俺もそうすればリズのケーキが前以上に食べられるし」

「でもここで作ってもいつかは、シルフは家に帰るのでしょう?」

「うーん、しばらくここに滞在しようかとも思っているんだ。この家に」


 そう言って、クロトとサナの家を指さす。

 それにクロトが、


「な、何でそんな話に!」

「ん? 言いつけていいのか? 別に邪魔はしないさ。特に“夜”は。“昼間”の間だけ間借りさせてくれればいい」

「……ですが、販売なんてそんな簡単には……」

「まずはやってみないと分からないと思うよ? 俺はリズのケーキは凄く人気が出ると思う。それにそっちだって、いずれ何らかの形でお金を稼がないといけないんだろう?」

「……分かりました。そこまで言うのであればまずはそちらのリズさんとやらのお菓子を味見させてください。話はそれからです」


 クロトがもっともな意見を言うので私は、お菓子を食べてもらえば断られて、シルフもあきらめもつくだろうかと思う。

 そして私はちらりとシルフに渡した菓子の紙袋を見ると、シルフは、


「これは俺の分だから駄目だ」

「……調理場をお借りしてもよろしいですか? 試しに私が何か作ってみます」


 私は、クロト達にお願いしたのだった。


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