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新たな人物

 やけに嬉しそうに蒸しケーキを食べているクロトとサナ。

 ここまで喜ばれてしまうとは、と私が思っているとシルフが、


「リズ、口を開けて」

「こう? ……もぐっ」


 そこでシルフに口の中に私が作った蒸しケーキを入れられる。

 咀嚼すると先ほどのシロップに感じた香りが、蒸しケーキにしたときはやけに感じる。

 心地よい不思議な今までかいだことのない香りが蒸しケーキに相まって、とても美味しい。


 そう思っているとシルフに、


「ね、リズのケーキは美味しいからぜひ、作って販売しよう」

「それでシルフの狙いは何?」

「販売できないケーキを貰う事です。リズのケーキは美味しいし」

「……なるほど」


 妙に納得してしまった私。

 前からシルフはお菓子をよくお願いしてきたのだ。

 ただいつでもというわけにはいかないので(家を出てたまたま遭遇するので、いつ出会えるか分からないから)、偶然持っていた時や約束をして渡していたのだ。


 そこで更にシルフが、


「それにリズがケーキの話をするときとても楽しそうだったから。これからはきっと楽しい事でいっぱいだって思って欲しいというか、リズには笑顔でいて欲しくて」

「……説得力ないわよ? 失敗したケーキ目当てでしょう?」

「酷いな~、両方の目的があるのに」

「両方なんだ」


 シルフのその言葉に私は笑ってしまう。

 心がふっと軽くなった気がした。と、

 

「悔しいですがシルフさ……の見立て通りです。これは世に広めるべきケーキ!」


 などとクロトが言い出しサナも、やる気を出したらしい。

 そこで更に、私のケーキ作りを後押しするような人物が現れたのだった。

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