表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/99

甘くて美味しいシロップ

 こうして家の中に入れてもらった私は、調理場に向かう。

 こじんまりとしているけれど、オーブンなどの必要最低限の道具やらなにやらはそろっているようだった。

 まさかこんな事になるとは、と思う。


 シルフがあんなことを言い出すなんて全然私は予想をしていなかった。 

 とはいえ試しに私が作ってみれば納得できるだろう。

 でも何を作ろうかな、と私は思って、


「調味料などを見せて頂いてもよろしいですか?」

「いいですよ。と言ってもまだそんなに材料は揃っていませんが」


 そうサナが言って、冷蔵魔法庫の中にある地元の野菜やら果物、ミルク、卵等々を見せてくれる。

 なんでも今朝買ってきたばかりの新鮮なものであるらしい。

 他にも挽きたての小麦なども手に入っているようだ。


 そこでサナが困ったように、


「ただ砂糖が丁度品切れをしていて、この地方の地元の甘味料である“アクナットシロップ”というものしかないのですがよろしいでしょうか?」

「……どんなものかしら。私も初めて聞くわ」

「私もここに来て初めて知りました。少し癖がありますが、それもいいと言う方もいるようです。私もクロトも結構好きな味ですよ」


 との事で、そのシロップを味見することに。

 なんでも大きなとげのような形をした植物から採れるシロップだそうだ。

 その甘みを利用してお酒などもこの地方では作られているらしい。


 そう言った悦明を聞きながら、琥珀色のそのシロップを私は口にする。

 確かに微かに香りはあるが、甘くて美味しいシロップだ。

 これを使って簡単に作れるお菓子。


 丁度、私の目の前には小さなカップ型や蒸し器のようなものがある。

 何でも以前この家を借りて行った人が置いていったものだそうだ。


「蒸しケーキなんてどうかしら?」


 そう私が提案したのだった。

評価、ブックマークありがとうございます。評価、ブックマークは作者のやる気につながっております。気に入りましたら、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ