DAY13 やっぱり気になる
DAY11では、地味に天使からのミッションで初の対人戦と言う事で緊張+頭に血が昇って天使のノートどころではなかったんです。
が、その後冷静になった時に、また今回の図書館もノートに書かれているのかなって気になったんです。
しかし、天使がいる時にノートを見るわけにもいかない訳で、、
でも、たまたま図書館から2日後の今日また天使が少し出掛けるらしいのでノートをみようって魂胆です。
後、ちなみに今日祝日で学校休みです。やったね!
あ、そう言う雰囲気じゃないですよね、、すみません。
正直数日空いたので心の整理がだんだんできて来ました。
でもやっぱり、図書館でのあのキモいムーブを文章化とかされてるかもって考えたら、、ね、
初めて他人にじっくり観察されてる可能性があるって意識したら、、逆に焦って慌てふためきますよ
図書館の事は書かれてない事を祈ります。
もし、書くのを辞めていれば自分は助かるかも知れない
もう既に天使は出掛けてます。
いや〜、まぁ見るか、、
ちょっと緊張して来た、
意外と全部夢だったのではないかって淡い期待を胸に、
ノートのある棚の前へ座る
前しまった時と同じようにノートがある
まぁ、ノートはあるよね、、そうだよね、、
ノートを手に取る
自分は大きく深呼吸をする
よし、見るか、
ノートを開く
相変わらずスーパーや映画館での事が事細かに書かれている。
やはり、夢じゃなかったのか、、
本題の、と、図書館はどうだ、、
最後の本屋のページをめくる
何も書かれていない。そう願いながら。
、、、しかし、普通に凄い詳しく書かれてある
くぁ、、まぁ、そりゃかかれてるよな〜、、、
嫌だ、読みたくない、、
そう思い急いでページをめくるも、「店員の様子を気にしている」と言う言葉が目に入る
、、、うん、やっぱり他人から見てもそうなるよね、、
自分も治したいよ、、でもな、、色々とね、、
何か他のお出掛けメモ以外の事も書かれてるのかな、、、
パラパラっとノートをめくり確認してみる
ん、何か書かれてるページがあるなぁ、、
それは背表紙側の1番後ろだった。
一体何が書かれてるのか、、?
見出しっぽく「これからの予定」と書いてある
これからの予定、?
箇条書きで色々書かれており、左にチェックが付いてるものと付いて無いものがある
付いているものは、映画館、図書館など今まで天使にお願いされた事が、
え、、これ全部お願いされた事だよな、、?
学校系は三角になってるけど、、
あまり達成できなかったからって事、、?
チェックがない所は、ご飯食べにいくとか、最終的には電車旅(私も一緒に?)とかと書かれてある
もしこれからこのお願いがされていくんだったら、お願いされた時にどう言う反応をしたら良いのか、、
できる限り忘れたい。でも、記憶はそう簡単に離れてくれないだろう。
そうだ、図書館は読めないけど、1番最初のスーパーなら読めるかな、、
記憶もあんまり無いし、ダメージも少なそう
どのくらい詳しく書かれているのかの目安になるしね、、
まだほとんど時間は経ってないがもう既にキツい。胸がうわ〜って苦しい。
でも、これを見たら終われる、そう思うと胸が、、まぁ、なにも変わらないよね、、
けど、見た方が良い様な気がする
よし、見よう。
意を決して最初のスーパーのページを開いた
読んで見ようか、、
恐るおそる読み始める。流石に飛ばし読みで、、
パッと目についたのは、
・しっかり買うお菓子を考えてくれている。嬉しい。
・レジにお金を入れるタイミングを失敗して、店員に声をかけられている。→場数で慣れるはず
・会計の時無意味に10円を入れていた。
こんな事もあったな、、
一応抵抗したが、記憶が鮮明に思い出される、、
やっぱ今凄い見てもキツいな、、
あの時の失敗がデカすぎるか、、
ちょっともうこれから見るのやめよう、このノート
せっかく心の整理できてきたのにまた苦しくなっちゃったよコレ
このノートの事は出来るだけ忘れよう。自分なんかが見て良いものなんかじゃ無かったんだ。
なんて思いながらノートを閉じる。
ノート早く元のように戻そう。
ふと後ろに気配を感じ、振り向くとそこには天使が立っていた。慌てた様子で。
「あ、、」
驚きの余り声が漏れ出た
もう頭の中は真っ白で、何も考える事は出来ない
数秒硬直した後、先に話したのは天使の方だった。
「あ、あきら君、、何見てたの、、、?」
それは、聞かなくても分かっている筈なのに
「あ、、いや、あの、別に、、、」
それは、隠してもバレている筈なのに
また、数秒硬直があり、、
今度は、意外にも先に話したのはあきらの方だった
いつも、沈黙を破るのは天使の方なのだが
「こ、、こ, このノートは、何ですか、、」
「あ、、それは、えっと、、そのー、、、」
あきらに天使の様子がいつもと違う
「これが何か、隠したいの、、?」
「えっと、、隠したいって言うか、、」
自分にノートの事を知られたく無いように感じる
「も、もしかして、中身読ん、だ、、?」
「あ、、ちょっとだけ、、、ごめん、、」
「そっか、、」
「どこまで、見たの、、?」
「あ、、多分、全部、、、」
「う〜ん、、全部か、、どうしよう」
たった今、自分の中で何かが切れた様に思う。
「中身知られたくなかったらもっと違う場所に隠したら良かったんじゃない?」
何故か、思った事が、一瞬で口に出ていた。
「え、、?」
そりゃ天使もびっくりするだろう。
今まで天使にこうすれば良かったと言った事も喧嘩腰に話した事も無いから。
やばい、本当に自分がおかしくなってしまった。
最早脳の言葉ストッパー機能は意味をなしてない。
このままいけば喧嘩になるかも知れないと分かっていた。でも、冷静にはなれなかった。
「で、このノートは何?」
最初にコレを聞くと言う事は、1番気になっていたのかも知れない
「あ、えっと、そのノートは、、」
ここで天使は何かを決意した様に見えた。
「ごめんなさい!あきら君」
「実は、あきら君に地球を案内してもらうって言うのは本当の目的じゃないの」
っ!? マジ、か、、
、、、でも、そうだろうな、、
ノート最初に見た時からそうっぽいと思った。
ノート見るまでは、、まぁ、気づかなかったけど。
「それで、本当の目的は、、」
「地球の人達って、人に対して苦手意識がある人が多いでしょ?」
「だから、それを治す為に私が地球にきたの」
「それで最初にあきら君が選ばれて、そのノートで作戦を考えてたんだ」
まさか、そんな事を、、
正直こんな事とは思っていなかった、、
しかし、ノートに書いていた内容と辻褄が合う、、
自分の中で点と点が線で繋がった様に思える。(半直線)
けど、
「出来れば先に言って欲しかった」
また、喧嘩腰になってしまった。
やはり、自分はおかしくなっているらしい
色んな物が重なり合っておかしくなった自分は、天使の重大なカミングアウトでは収まらなかった。
「そうだよね、ごめん。私が、言わない方が良いと思ったから、、」
「でも、この事知らなかったらお互いの目的が入れ違ってだんだん矛盾が出てくるんじゃない?」
「うん、、そうだね、、」
「それだったら先に言った方が良かったじゃん」
「まぁ、、、」
「でも、地球を案内してほしいって言うのも本当なの。だから矛盾は、、」
「それは傲慢じゃない?2つ同時は」
「そうだよね、、でも、あきら君の人に対する苦手意識を治しながら出来ると思ったの」
「ふーん、どっちも中途半端で終わりそうだけどな」
「も〜!どっちも中途半端で終わったからなんなの?最初からしないよりは良いじゃん!」
流石にずっと喧嘩腰で話してたら、天使も怒るらしい
「最初からしないよりは良いかも知れないけど、先に言ってたら絶対もっと良くなってたって」
「何でそんなに先に言う事にこだわるの?先に言ってどうなるって言うの?」
「先に言われたら心の準備が出来るじゃん」
「本当にあの時のあの状態であきら君の人に対する苦手意識治しますって言って素直に受け入れてたと思う?無理でしょ?DAY1読み返して来たら?」
「いや、受け入れようと思えばいけるよ」
「あきら君が今冷静じゃ無いからそんな事言えるんだよ!絶対無理だったって」
やはり自分は側から見ても冷静ではないらしい
頭では冷静じゃないと理解していたと思っていた。しかし、冷静という事を天使はっきり言われて初めて自分が冷静じゃない事を認識した様に感じた。
自分は、「ふ〜ん」としか、言い返す事が、できなかった、、
少しの間、さっきまでの乱闘が嘘だったかの様に静かになった。
この静寂と気まずさに耐えられなくなった自分は、
「なんか、もう良いわ」
と言って部屋を出て行った。
その後、家からも出て行った。
「マジで先言ってくれよ、、」などとぶつぶつ言いながらあてもなくただ歩いていく
けど、しばらく歩いると流石にだんだんと落ち着いて来た。
落ち着くと今度は激しい後悔に襲われた。
あぁ、凄い言い過ぎたな、、
マジで、間違った事主張した気がする、、
あそこまで熱くならなくて良かったんだけどな、、、
冷静に考えたら先に言われた所で無理だったし、、
なんて事が頭の中をぐるぐると回り続ける
はぁ、マジキツい、、
って言うか、天使が地球に来た理由が地球の人達が人に対する苦手意識を治す為にって、、
地球そんなにやばいのか、?自分も人の事は言えないけども、、
でも、やっぱり今まで天使にお願いされた事も、買い物とか学校で友達作るとか人に対する苦手意識治しそうな内容だよな、、
よく考えたら学校で友達作るは地球の案内に関係ないだろ、、
そのお願いの時も勢いで押された感じだった気がするし、、
意外と気づけたのかもな、、
あぁ、落ち着け、キツいからもうさっきの事は思い出すな、、
あれ、そういや、そもそも何で天使自分のとこに来たっけ?
確か、ようやく変な機関とかに連絡しない人見つけたみたいな、、、
あ!もしかして、最初の会話で人が苦手か判断したとか?
流石天使と言ったところか
それと、人が苦手な人はインドア派が多いですからね。家の中にいる人じゃないと見つからなかったのでしょう
家の中は結構賭けだと思うけどよく自分を当てれたね
色々と重なって、自分の所に来たと。
天使も沢山頑張ってたんだな、、
自分に会う前からずっと、あった後も色々と、、
それを全否定して全部突っぱねて、、
絶対良くなかったよな、、、
天使。こんな自分の為にに沢山工夫して、沢山試行錯誤して、、、
こんなに自分に尽くしてくれる人なんていないよな、、
良く考えたら、本当にありがたかったんだな、、
「マジでありがとう天使」
こんな自分に尽くしてくれた天使をいきなり突っぱねて全部無かった事にしたくないな、、
せっかく地球に来てくれたのに悪い思い出だけで返したくないな、、
これから謝るのは正直嫌だ。でも、しっかり謝って、仲直りして、今度は2人で手を取り合って1つの目標に向かって頑張りたい!
もう1人の俺を取り戻したいんだ!
いや!もう取り戻すしかないんだ!!
このチャンスを逃せば次は無い。そう思った自分は、天使と仲直りする事を決め、人に対する苦手意識を天使と一緒になくすと心に誓ったのだった。
気づけば、帰宅部で帰宅の練習を結構している自分でも足が疲れるくらい歩いた。
帰るか。どうせ謝るなら早い方が良いだろう。
その場でほぼ完璧な回れ右をし、家に向かってまた歩き始めた。
天使は、怒っているだろうな、、
天使は、家にいるだろうか、、、
いた方が、良いかな、、
あぁ、空が綺麗だな、、雲がゆっくり動いててね、良いよね
そうこう歩いているうちに家に着いた様だ。
今日は家に家族もいるから玄関にはいない筈だ。
いるとしたら自分の部屋のみ。
玄関は、大丈夫。と、自分に言い聞かせて荒ぶる心を落ち着ける。
「ガチャ」
無言で家に入る。
このドアの音で天使には自分が帰って来た事はバレただろう。
行くか、、
大きく息を吐いて気合いを入れ、自分の部屋へ向かって歩く
部屋に入ったらすぐに謝ろう。こう言うのは勢いが結構大切なんだ。
そして、誠心誠意謝る。
ここであえて足音を自然な感じで立てる
その事によって部屋のドアを開けた瞬間、天使がびっくりして謝るのが遅れるのを防ぐ
部屋の前まで来た。
廊下がいつもより長く感じた。
マジで行こう、、!
このチャンスのがしたら、自分は、、、
ドアに手を掛ける。
しっかりここも音を出した。
一呼吸おき、ドアを開ける
よし、天使はいるようだ
しかし、ここではっきり謝ると、家族にも聞こえてしまう
自分は、一旦部屋の中へ入りドアを閉める
「天使!ごめん!」
しっかり頭も下げる(最敬礼)
あ、やばい、なんて謝るか考えて無かった、、
今までこんなに謝った事も無いし、、
どうしよう、、
頭を上げても何も言えずおどおどしそうなのでとりあえず天使が何か言うまで待つか、、、?
「あきら君、ごめん。私も悪かったよ。だから、顔あげて」
指示通りに顔をあげる
やばい、男の自分から何か話さないと、、
「いや、マジで自分が悪い。本当にごめん」
「今までも、色々自分の為に考えてくれてたのに、全部否定してしまって、、、」
「それに、、さっきは、本当に冷静じゃくて言い過ぎてしまった、、、本当にごめん。自分が悪かった」
静かな空間に自分の声だけが響く。これがどんなに恐ろしい事か
どんどん心拍数が増えていくのが分かる
沢山言いたい事はあるが、心臓の限界が近い。
できれば早めに切り上げたい
が、自分には言わなければいけない事がある
「あと、自分から言うのも変だけど、でも、自分は天使にもっと地球の良い所とかを知って欲しいし、自分これからも天使と仲良くしていきたい。」
「日本には、喧嘩するほど仲がいいって言うことわざがあって、まぁ、そのままの意味なんだけど、今回の喧嘩って言うかアレで逆にもっと天使と仲良くなれたんじゃ無いかなって自分は思う。」
「だから、今回は、この言葉に免じてって訳じゃ無いけど、、」
「許して欲しい、!」
もう一度深々と頭を下げる。
文がおかしかった気がすると後悔する。
自分が話している間天使は何も言わず真剣に話を聴いていた。
これが何を意味するのか分からない。
ただ今は天使が許してくれるのを祈るのみだ。
「あきら君、、」
数秒静かな時間があったからか、体がビクッとした。
一体何を言われるのか、、
「そんなに私と仲良くしたかったの?」
何故か少し微笑んでいる
「え、、?」
許してくれない可能性も結構あると思ってたから、予想外の言葉にびっくりした自分は思わず顔を上げてしまった。
「もちろん許すよ! これからも、仲良くしよ!」
「っ! うん! 、、、うん? 、、うん」
こんなにきっぱり許すなんて、言ってる所を見た事も無いし言った事も無い、、
聞き間違いじゃないかって心配になり、途中で聞き間違いだと思い込んだ。
その結果おどおどしてしまった。
「も〜、2回も言わせないで! 許すよって言ったの!」
「え!? 本当に? 許してくれるの?」
「そうだったてさっきから言ってるでしょ!」
やはり聞き間違いじゃなかったらしい。
記憶上初めての謝罪が成功に終わって結構嬉しい。
その後、天使の許すよドッキリでは無かった事も分かり、またこの部屋に前みたいな穏やかな暖かい空気が広がった。
そして、前よりも成長した事が1つある。
今回、喧嘩した事でお互い本音が言いやすくなった様な気がする。
まさか、喧嘩するほど仲が良いが本当だったとはこの時初めて知ったのだった。
「そうだ。もしかして天使の輪っかって消せたりする?」
自分は買い物とかの様子を見る時に天使特有の道具じゃ無くて直接見てたと思うんですよね。
「あ、、気づいてた?実はそうなの。今まで嘘ついててごめんね」
「いや、別に良いよ」
やっぱり予想的中ですよ。普通に嬉しい。
「それだったら、また、地球のお勧めスポット一緒に行こ?」
「うん! 行きたい!」
「ちなみにどんなとこなの?」
「え〜、まだ内緒かな〜」
まだ考えて無いなんて言えないもんね
「そっか! 楽しみにしてるね!」
「まぁ、また機会があればだけどね」
「はぁ〜い」
自分の人に対する苦手意識と、天使の地球探索を同時に楽しみながら出来れば良いなと思った。