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ボクシング関連のエッセイ集。

私のエッセイ~第百九十八弾:ボクサー列伝(10):ラリー・ホームズ~ イーストンの暗殺者

 皆さん、こんばんは! お元気ですか・・・?


 今回紹介したいボクサーは・・・


 『ラリー・ホームズ』。


 は・・・? 誰や、ソレ???


 あぁ・・・ラリーよ、なんてかわいそうなの、アナタわ。


 この選手はですね、70年代後半から、80年代半ばまで王座を防衛した、ヘビー級の名チャンピオンなんです。


 ただですね、元々ラリーは、あの有名なモハメッド・アリのスパーリング・パートナーを若いころに務めていたということもあり、そのファイトスタイルが、アリに酷似こくじ・・・つまり、「似すぎている」ということで、「二番煎にばんせんじ」のコピー・ボクサーだの、模造品もぞうひん・・・イミテーションだのとさんざん揶揄やゆされました。


 実際には、「アリスタイル」ではなく、中間距離で打ち合い、速く正確な左ジャブ、伸びる右ストレートを武器とする、実力はあるけれども・・・気の毒なことに、『世にも珍しい不人気ふにんきチャンピオン』だったのです。


 しかし、あまり言いたくはないのですが・・・


 彼は、実際「ブサイク」で、人におせじもジョークも言えない正直でまじめで堅い性格もたたり(← ここがラリーが「かわいくない」「なまいきだ」と、みんなにボロカスに言われる原因でもありました)、さらには、全盛時代にこれといった、ドラマティックなライバルもいなかったという不運も重なりましてね・・・


 上記のように、「実力はあるのに、なぜか不当に評価が低い隠れ名チャンピオン」の烙印らくいんを押され続けました。


 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


 ・・・のちにラリーは、ある意味「目の上のタンコブ」となっていた、自分が「イミテーション」と不当な評価を下される元凶がんきょうとなった、元先輩のモハメド・アリとの防衛戦が組まれます。


 この試合・・・


 マジでラリーは、気合が入りまくってました。


 なにせ、『アリのイミテーション・模造品もぞうひん』よばわりした世間を見返し、黙らせる、またとないチャンスだったからです。


 アリを豪快にノックアウトし、そいつらの鼻を明かしてやりたかったにちがいありません。


 しかしですね・・・


 その当人のアリは、あのジョージ・フォアマンやジョー・フレージャーと繰り広げた激戦で、彼らのハードパンチを、これでもかというくらい脳に受けちゃってましてね・・・


 特に、1974年にフォアマンには8ラウンドKOで勝ったものの、彼からもらったパンチのダメージは予想以上に大きく・・・初防衛戦の「チャック・ウェップナー」との一戦からは、もう昔の『蝶のように舞い、蜂のように刺す』と評された華麗なボクシングは鳴りを潜め・・・ただ、クリンチと、フォアマン戦で身につけた、姑息こそくでつまらん戦法『ロープ・ア・ドープ作戦』をチマチマやる、クソつまんねーボクサーに成り下がっておりました。


 動きや表情自体が、「もう戦える状態」じゃなかったですよね、アリは。


 ・・・うつろな目で、動きも緩慢かんまんでしたし。


 かたや、自分に「イミテーション」などという不名誉な汚名を着せた原因となったアリに、いわば『復讐ふくしゅう』を誓い、ベストコンディションに仕上げてきたラリー。


 かたや、歩くこともままならず、目もパンチドランカー特有の症状で常に「泳いでいた」アリ。


 ・・・最初から勝負は決まっておりました。


 この試合ですが・・・


 アリが大嫌いな私にとりましても、観ていて、本当にアリがかわいそうで・・・。


 絶好調のラリーに、コーナーで容赦ようしゃなく打たれるアリの姿を観るたびに、心が痛み、涙が出てきてしまいます。


 ラリー自身、試合前はあれほどアリをにくにくしげに挑発し、こきおろしていましたけれど・・・自分の打ちのめしたアリを気遣って、試合後は泣いてましたね。


 名チャンピオンのラリーにとって、それでもアリは、自分をかつてスパーリングでみっちりと鍛えてくれ、いつも気にかけてくれた先輩・・・『若き日の目標』『アイドル』だったんですよ・・・。


 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


 ・・・では最後に、そんなラリーの名勝負を私が発掘し、いま、再評価されているラリーの往年の勇姿を、おなじみの形式で紹介し、このエッセイを閉じたいと思います。


 m(_ _)m


 1.『ケン・ノートン VS ラリー・ホームズ』

→ UP主様は、「GTAICHI」様。

→ ラリーが、ノートンからWBCのベルトを奪った名勝負の短いダイジェスト。

 この試合は、ノートンが亡くなったいまもなお、高く評価されています。


 2.『Larry Holmes vs Leon Spinks』

→ UP主様は、「coachstrout’s classic fights」様。

→ アリに判定で勝ったこともある、レオン・スピンクスとの一戦、ラリーの完勝でした。


 3.『Larry Holmes vs Marvis Frazier (1983)』

→ UP主様は、「ToeCutter」様。

→ ジョー・フレージャーの息子、マービスとの注目の一戦。マービスも、ラリーの敵ではありませんでした・・・。


 4.『Larry Holmes vs Renaldo Snipes featurng ring announcer Myron Cope』

→ UP主様は、「Tim McCartney」様。

→ 私が大好きな試合。動画の、ちょうど23分あたり、第7ラウンドに、スナイプスが「見せます!」。おしかったですよね・・・。スナイプスも、地味ながら大好きなボクサーでしたよ♪


 5.『Larry Holmes vs Gerry Cooney (High Quality)』

→ UP主様は、「katis999」様。

→ ホワイト・ホープ、『ジェリー・クーニー』とのスーパー・ファイトを、ノーカットでどうぞ。


 ラストは・・・


 これでシメましょう。


 『Larry Holmes vs Muhammad Ali』

→ UP主様は、「coachstrout’s classic fights」様。


 『Larry Holmes crying after beating Muhammad Ali』

→ UP主様は、「C」様。

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