35話
35話
数年後……
家の玄関で桜は旦那さんの仕事の見送りをする。
心配そうにする旦那。
「もう、お腹が大きいのだから無理しなくても……」
桜の腹は大きくなっていて、どうやら出来たようだ。
桜は、笑顔で……
「平気よ、いってらっしゃい。」
旦那さんが見えなくなるまで手を振る。
もちろん、お腹の子供は旦那さんのではなく……
「どもっす、奥さん。」
旦那さんが居なくなると、隠れていた後輩が桜の前に現れる。
怯える桜。
「ひっ!!」
「僕の子供は元気すかね?」
と桜の、お腹を擦る後輩。
「違います、太郎さんとのです。」
と否定する桜だったが、どうやら後輩は俺の目を盗んでは桜を連れ出して楽しんでいたようだ。
確率的には後輩の子供の可能性が高いようだ。
桜は俺の名前を叫んで助けを求めるが、近くに居ない俺が現れるはずもなかった。
後輩は桜を車に無理矢理乗せて何処かに移動する前に、また不自然に車が揺れ動くのだった。
相撲してるんだよw【建前】
俺は日本には居なかった。
ボスを倒したあと、クマっぴは元の時代の魔法世界に帰った。
未来の魔法世界は平和になったそうだ。
まあ、どうでもいいけど。
クマっぴが戻る時に魔法少女たちの変身アイテムなどは全て持って帰った。
もう5人は普通の女の子だ。
これで平和に暮らせる……なんていうのはアニメの世界の話だけだった。
他の組織や国が俺たちを狙ってきた。
もう彼女たちは力が無いが、俺のベルトを狙ってのことだろう。
俺は葵の金で国外に逃亡して身を隠した。
もちろん魔法少女だった5人も連れて……
今は南国の日本人が多い島でバカンス感覚で、のんびり暮らしている。
日本人が多いということは……
まあ、色々あるんだよなあww
俺は街の裏路地で現地の怪しい男に金を渡す。
男は俺に小さな男女を5人ほど引き渡した。
俺は引き取った子供たちを生活している島の奥地の別荘まで連れて行く。
子供たちを別荘に入れている時、近所の老人に話しかけられる。
「新しいのを入荷しましたかな?」
「これは、これは……」
この老人は俺の今の商売のお得意様だ。
俺は老人に、うやうやしく、お辞儀する。
この人は元は裏の世界でも力を持っていた人だ。
俺は、こういう権力者たちを顧客にすることにより、簡単に手出しされない立場を手に入れた。
老人とは、軽く世間話をしてから別荘に入る。
「お帰りなさいませ、ご主人様。」
メイドが出迎えて、お辞儀する。
これは俺がカードのアビリティで生み出した存在だ。
俺の身の回りの世話や秘書みたいな事をさせている。
「買ったガキどもの教育を頼む。気に入ったやつは後で味見する。」
「はい。」
俺が今やっている商売は、人身売買や臓器売買だ。
これで高齢の金持ちや権力者からコネを得ている。
「「「「「お帰りなさい。」」」」」
桃子たち5人が裸で部屋から出てきて、俺を笑顔で出迎える。
部屋からは強烈な、お香の匂いがした。
この国だと合法のものだが、辛いことを忘れて自分は幸せだと思える物らしい。
5人は、なろう小説のヒロインのように俺に疑いも無く夢中で、好きだと思い込んでいる。
全員、お腹が大きく膨らんでいた。
食べ過ぎです。【建前】
「フフフ、ハハハハハ、アーーーーーーーはっはっは!!!!!!!!!!!!」
愉悦に笑う俺。
コイツらが、どうなのかは知ったことではないが……
俺だけは幸せに暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。
終わり
なんとか書き終わりました。
計算して書いていてもメンタルきつくて途中で、まんじ先生監修のアレ書きましたからね。
Twitterに感想貰いますが、思った以上に好評なんですよ。
ありがとうございます。
取り敢えず、しばらくはYouTubeの動画投稿の方をメインに活動します。
では、また。




