34話
34話
俺は欠伸をするフリをして口を押えて小声でクマっぴに指示する。
「魔法少女たち5人に魔力全開で脱出できないか試させてくれ。」
「……わかったっぴ。」
クマっぴはテレパシーで魔法少女たち5人に自力で脱出できないか尋ねる。
魔力を全開にして脱出を試みる5人だが、やはり魔力が低下しているのか、とても逃げ出せる感じではなかった。
脱出しようとしているのに気付いたマジョルテが笑いながら言う。
「愚かな、その程度の魔力で脱出しようなどと……」
「山田太郎の名において命ずる、グリーン自爆しろ!!」
「……イエス、マイロード。」
「なっ!!」
マジョルテは完全に油断していた。
グリーンの魔力全開の自爆で、他の4人の魔力と誘爆して大爆発になる。
不意打ちな感じでマジョルテも爆発に巻き込んだ。
「よしよしw」
「……手段が酷すぎるクマ。」
笑顔の俺とは対照的に呆れるクマっぴ。
魔法少女たち5人を蘇生できるとはいえ……
「まあ女なんて頭痛薬みたいな物だからw」
だが、煙の中から血を流しながらマジョルテが出てきた。
ダメージはあるものの倒すには至らなかった。
それだけ5人の魔力が低下していたのだ。
俺は舌打ちしつつ言う。
「やっぱ頭痛薬は役に立たないな。」
「もう最悪すぎるクマな、コイツ……」
ゲンナリするクマっぴ。
怒りの形相になるマジョルテ。
「ゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさんゆるさん、絶対に許さんぞーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
魔力で巨大化していくマジョルテ。
その大きさは建物を破壊し、空を突き破り、宇宙にまで届いた。
地球が手のひらサイズに見えるくらい巨大化したマジョルテ。
「……勝てるクマか?」
「勝てるけどさ……筋肉痛が大変なのがなあ……ああ、やりたくねえなあ。」
「そんなこと言ってる状況っぴか、それくらい我慢して戦えクマーーーーーー!!」
「やれやれ……」
俺はカードに『1撃』と書いてベルトに入れる。
このイメージは趣味と実益でヒーローをしている禿げた男。
地球を握り潰そうとするマジョルテの指の1本に、俺はパンチを放つ。
「本気パンチ!!」
マジョルテの指が吹き飛び宇宙空間にあるマジョルテの体が消し飛ぶ。
おそらく何が起きたのか認識できないまま死んだのだろう。
魔法で蘇生される様子はなかった。
地球にマジョルテと血が降り、赤く汚していく。
俺は……
「汚い雨だな。」
と呟く。
次回、最終回です。
続く




