32話
32話
今回は、まずは前回の種明かしからだ。
俺のベルトの設定は以前説明したが、このベルトで使ったアビリティの効果時間については説明していなかったからね。
例えばカードに『時間停止』と書く。
これで時を止めるアビリティが使えるようになる。
じゃあ、どれくらいの時間を止められるのかと言うと……5秒だった。
色んなアビリティを試しで使ってみてわかったのだが、どうも書いた人のイメージがカードのアビリティに反映されるようだ。
俺が1時間くらい時間を止めたいと思っても、カードのアビリティは5秒だった。
まあ、5分間の間なら何度も5秒だけ時間を止められる。
他の作品の時間を止める能力の作品を見たり知ったりしても、時間を止められるのは5秒だった。
おそらく書いた人の印象が強い作品の効果が反映されるようだ。
まあ、無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ーーーーーー!!は面白いし印象に残りやすいからだろう。
じゃあ翠の洗脳は、どうなのかというと……未だに効果は継続している。
これも元の能力の反映だろうから、俺が死んだとしても洗脳は解けないだろう。
この効果を利用して複数の効果の重ね掛けが可能だ。
前回の戦闘の時に煙幕を使って茂みに逃げ込みながら俺は、まず転移のアビリティを使って桃子を、この場所に転移させた。
そして俺は桃子に今の状況【ウソ】を説明しつつ次のアビリティを発動させて、桃子にはイエローの姿を怪人に見えるようにした。
これで俺の嘘も本当のようになるわけだ。
さらに桃子の変身中に桃子の姿や言動が俺に見えたり聞こえるようにした。
メタいが読者にも俺の姿に見えてしまったがなw
あと強化のバフも桃子にかけておいた。
これはゲームの影響なのか戦闘中しか効果が無いが。
俺以外に使うのなら翌日筋肉痛になることもないから目一杯付けてやったw
それでもイエローがピンクの心臓を貫くか……
ショックを受けたイエローは俺の攻撃を受け続けた。
気が抜けたのと、無茶をしていた反動なのだろうか、イエローは動けなくなっていた。
地面は血の池になり、顔面は判別がつかない程グチャグチャにしてやった。
ざまあみろ。
「さてと……」
俺はカードに『回復魔法』と書いて発動させる。
すると、イエローの姿は元に戻り怪我が消えている。
後で楽しむからな、スプラッターで楽しむ趣味ではない。
「それと……」
俺は絶命しているピンクの前に立ち、新しいカードを使ってアビリティを発動する。
「マジック発動!!死者蘇生!!」
するとピンクの体が何事もなかったかのように元に戻る。
本当に死から蘇る。
うーん、強靭、無敵、最強!
まあ、これ使うの初めてじゃないからね。
一回目はトイレで首吊りした朱音、二回目は学校の屋上から飛び降りた葵に。
二人とも死んでも逃げられないと知った時の絶望した表情、さいっこーーーーーーーーーーーーーーーーにざまあだったぜ。
「さてと、あとは俺を追放した組織への復讐だけだな。」
完全に逆恨みだけどな……
続く




