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3話

3話目




 思った通り助けに出てきた魔法少女。

後輩一人じゃ勝ち目はないので、すぐに走って逃げだした。

俺は、やられたフリをして、倒れている。

魔法少女が心配そうに近寄ってくる。


「大丈夫ですか?」


「ううっ……」


意識いしきはあるが、すぐには目覚めず立ち上がらない、という感じの芝居しばい

戦闘をサボるために、こういう芝居は上手い俺。


「どうしよう……」


魔法少女は困ったように考え込んでいる。

救急車きゅうきゅうしゃを呼ぶほどでもない。

散々迷った魔法少女は、俺を自分の家に運ぶことにした。


『よしよし、計画通り。』


俺は、倒れたフリのまま魔法少女に運ばれていった。




 魔法少女の家のリビングで、1時間ほど寝る俺。

それから目を覚まして、辺りを見渡す。


「あっ、気が付いたみたい。」


魔法少女……いや、変身を解除かいじょしてるので、中学生の桃子が俺の側に様子を見に来る。

桃子が側で様子を見ていたのは、俺も気付いていた。

俺は頭が痛い芝居をする。


「いてて……ここは?」


「ここは私の家です。お兄さん、悪い人に襲われていて……」


「うっ……名前以外……思い出せない……」


記憶喪失きおくそうしつの芝居をする。

名前を覚えているのは、別の名前で呼ばれるとボロが出る可能性かのうせいを潰すため。

名前以外、過去かこを忘れた事にする。


「ええっ!」


桃子がビックリしている。

そして本気で心配そうにしている。

こういう魔法少女のメインヒロインみたいな女の子は、だいたい元気で明るくて、純粋で素直で優しい、という感じだと思っていたのだが……

本当に、そのままという感じだった。


『この娘、ちょろすぎだな。』


店に客が来ていないのか、母親の桜も俺の様子を見に来る。

桃子は俺が記憶喪失になっている事を、母親の桜に説明してくれる。

桜も本気で心配してくれる。


『母親も、ちょろすぎ。』


と、思う俺だった。

桜は俺に提案ていあんをしてきた。


「あなたさえよければ記憶が戻るまで、しばらくウチの店で働かない?」


「いいんですか?」


「困った時は、お互い様よ、あまりバイト代は出せないけどね。」


と、いう感じで簡単かんたんに住み込みでバイトする事ができた。

人が良さそうだから、上手く言い訳して住み込むつもりではいたが……

ここまで簡単だとは、俺も思わなかった。

っていうか、父親が単身赴任中に若い男を住まわせるって、世間体せけんたいとか考えていないのかな?

まあ、作戦通りだし良しとしておこう。


「ありがとうございます。」


俺は桃子と桜に礼を言う。

そして二人を見ながら品定しなさだめをする。


『うん、●●●できそうだな。』


と考えながら●●する俺だった。




続く


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