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地上の天使たち  作者: おこめこめこ
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初投稿&深夜テンションです。一分間の時間潰しにお読みください。

 千年前、世界は変わった。当時の人間に言わせれば、神の元から使わされたのだろう。空から流れる光は背から延びた巨大な翼。清らかな身体は落ちていく。地に落ちたそれは自らを天使と名乗り人間の生活に合流し、また人を助けることとした。その天使たちは日照りの空を雨で潤し、嵐を神の奇跡を持って晴らし、毎年豊穣を約束した。



その天使達は三度年を越えた時、人を恨むようになった。




「神より使わされた我らよ。神の御加護のあらんことを」




偉いであろう者の儀礼上の言葉が終わり礼拝堂を後にする。ローブを深く被り早足に道の端を抜けて天使の領域を出る。町の人たちは太陽を浴びて輝く銀色の髪。深い深い夜のような藍の瞳。大方自分の半分程度大きい体をしている、美しい天の使いの集う町。そこを抜けて少しした所、打ち捨てられた廃墟にたどり着いたときローブを上げ神の元に顔を晒す。かの少年はローエン。黒の髪と眼を持つ、まさしく人間であった。




どこかの誰かの元々いたであろう家を借りて三年。その日から数えて12年。俺はこの生活にもなれていた。

(天使どもはこんな所気にしてはいないしな)

人とわかれば捕まり愛玩動物の類いと同じ。分かっているからローブを被る。礼拝に出て昼は眠る。夜になったら盗みに入って命を繋ぐ。何度考えても理不尽な扱い。「天使だったらこんなことをしなくとも…」そこまで言い掛けて少年は眠りに落ちた。




夜になり寝床から這い出てきて天使の土地にはいる、町と言うには何もない。丸いドームのような礼拝堂と何から出来てるかわからない布のようなものの上に眠る天使たち。ここには興味はない。目的は礼拝堂の地下にある神の贄の貯蔵庫。旨くはないが食べられないわけではないものが多く入っておりそこからの取得品によりこれからの生命が決まるほどの重要地点であった。




礼拝堂の中に入ろうとするとどうも信じられない事態である。天使…と言うには幼い少女。しかもその四肢をもぎ取ろうと言う意志が見えるほどの大きな刃物を持つ偉いであろう天使。昔の人間の物だろうか、奴がそれを使うことがあったのかと思うが、どうやら気づかれたために其どころではなくなった。




かなり不味いことになった。まず天使。こいつは恐ろしく強い。その気になれば大地を平らにしてそこに巨大な穴を築き上げるのに瞬き一回とかからない。そして奥の少女。こいつは敵と判断する他無い。天使であるがゆえに相手がどうあろうが警戒するにこしたことはない。俺は逃げを打つことにしたが、やはりと言うべきか、すでに捕まっていた。そこから先は少し理解に時間がかかった。なぜなら




さっきまで殺される寸前のような少女の一撃によって、奴の頭は存在を失ったからである。




「ねぇ人間さん」




これがこの下等生物人間と




「僕と一緒にさ?」




天使の中のイレギュラーの




「行こうよ。世界から逃げる旅」




何かのおかしい珍道中の始まりである。

気が向いたら続きを書きます。いらないならばコメントにいらないとお書きください。

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