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マーガレットの生い立ち

私は、マーガレット・アリアナ・コリンズ。

父はアスコット伯爵位を持つロジャー・ブルック・コリンズ。

そう、私は由緒あるアスコット伯爵家の令嬢だ。

父であるアスコット伯爵は、美男で名をはせるほどの優男。

おまけに優秀でお城の財務官として働いてもいる。

領地は叔父が管理しているため、私たちはほぼ王都に住んでいる。

でもね。

確かに血統的にはアスコット伯爵令嬢だけど、私は愛妾腹から産まれたのと

父からしたら私は居ても居なくても変わらない第六女。

これが絶世の美女とかならまだ価値もあったろうが

いかんせん平凡で、何処にでもいるような容姿。

残念なことにあまり父の容貌は受け継がなかったようだ。


あ、でも一応母は、貴族。

この国は、さすがに母の地位が低いと貴族にはなれないのでね…

ただ、娘が愛妾になる位、ちょっとばかり懐具合の厳しい男爵家の4女なだけで。

まぁ有体に言えば、母の実家には持参金が無くて、普通に貴族に嫁げなかっただけなのよね…

世の中は厳しいわ。

まぁ、お母様の事は横に置いておいて。


私、よね。

そう、なぜ6女かっていうと、まず正妻のアイビーお養母様が4人女の子を産み続け、

流石に跡取り息子が欲しかったお父様が周囲に促され渋々愛妾を作り、私の姉である5女が出来、愛妾まで女児を産んだからか、後継ぎプレッシャーから解放されたのか、

それとも運がよかったのか。

正妻のアイビーお養母様、5人目でようやく念願の男児ジョナサンが誕生したのだ。

そして、そのご長男様ご生誕の約一月後に私が誕生したのだ。

そりゃ、もう忘れ去られた存在ですよ、産まれた時からずっとね。

一応は、お祝いされたのよ、そりゃ伯爵家ですもの。


でも悲しいかな、貴族の世界、とはいえ父は養母を愛していたので跡取りが無事生れたことで私の実母はお役御免、ということで、私が3歳になるころ裕福な商家の後妻として再嫁していったのだ。

…私の実母が再嫁していったことで、更に事業展開が広がり収益も増えたと聞いたので、ある意味、実母も駒の一つだったのかもしれない、とは今は思うけど。


でも、幸いにしてこの家で良かったのは、お父様も、お養母様も異母姉妹も普通の善良な人達だったので、残された私と姉様にはきちんと乳母や侍女が付き、そりゃ実の子供とは差が多少はあれど普通に可愛がられ、一通りの貴族教育はキチンと受けて育ってこれたことだ。

やれ継子いじめやらなんやらとは無縁の世界だったのだから。


異母姉妹はそれ相応の貴族に縁付かせるためお父様は頑張ったのだ。

なので、異母姉妹は皆貴族のもとに嫁いでいった。

私の姉は、さすがに貴族は無理で王都で話題の商家に嫁いだ。

ここでも実母が嫁いだ商家との縁は強い。

今現在、姉は商家をきりもりする経済や、人を使う勉強をしているらしい。

多分、私も同じような感じになるのだろう。


そして、私は、現在王立学園でお勉強中。

この国では、15歳以上の貴族の子供は2年間、皆王立学園で一通りの勉強をするのだ。

女子棟と男子棟で別れているので、男性陣と顔を合わすことはほぼないのだがダンスの時間と食堂は一緒の為、一切の接触がないわけでもないのだ。


男子は、当然王族が要ればコネクションを掴むため

女子は、王族はもちろん、王族の婚約者のコネクションを強固にするため


学校といえど、華麗なる貴族の社交界。

男子は男子で、女子は女子で、それはそれは大変な世界が広がっている、んじゃないかな、私には関係ないけど。


なにせしがない愛妾の娘、第6女。

この学園で縁をといっても、ほぼほぼお貴族様にはご婚約者がいるわけで。

そんなわけで、珍しく婚約者がいない貴族というのは、ちょっと財政難というか、

まぁかなり困窮しているとか色々と問題がある貴族は婚約者なしで残っているわけで。

向こうもそうだが、私もお断りである。


あぁ、そういえばお父様は一応私たちに打診はしてくれたけどね。

かなり年が離れるかもしれないが、有力貴族の後妻って手もあるよ、ってね。

私も姉も断ったけど。

もうこうなったら、伯爵家ご令嬢の身分を引っ提げて王宮で働いたほうが良いのではないかと思い始めていた。


そして、そんな私が一緒にいるのは、男爵や子爵令嬢のグループ。

一応伯爵令嬢なんだから、伯爵令嬢以上のグループにいてもおかしくないのだけど、

まぁ、皆様私の立場をご存知なわけで。

私と付き合っても何の得もしない、と思われてるのだよね。

厳しい世界だわ。


「メギー、何そんな難しい顔しているの?」


お昼時、食堂に向かっ歩いていると、親友のロッティが訪ねてきた。

シャーロット・ライアン・グレッグ。

トーマス子爵令嬢だ。

ピンクブロンドで、綺麗なストレートのロングヘア、透き通るような白肌、眼はグレーかかった青。

好奇心旺盛で、ノンビリしている。

彼女の家は3年前の飢饉で困窮していた家なので、彼女は学園を卒業後に出来たら王宮勤めを希望している。

彼女の姉は裕福なアーサー子爵の後妻になったため、彼の資金援助の元に少しずつ領地運営が戻りつつあるらしい。

そんなこんなで懐具合はみな似たようなもんだから、付き合いも気が楽ではある。

お茶会だなんだで、余計な出費は正直痛い。

夜会だって出席するのは年2回ある王家主催のパーティ位だ。


「んー、そうね、ロッティ。

ジョノの誕生日パーティがあるから、何をプレゼントしようかと思ってね。」


「あら、ジョナサン様の誕生日パーティ?素敵ね。

今はバラが見ごろだから、きっと伯爵家のガーデンは素敵でしょうね」


そう微笑むロッティに、私も頷く。


「そうね、そろそろジョノが生まれたお祝いに植えたブルーノートローズが咲くから、きっと綺麗でしょうね。」


ブルーノートローズ、この国では王宮と我が家にしかない珍しいバラ。

王宮にはあるにはあるけれど、ローズガーデンで咲き乱れるほどはない。アクセントとしてあるくらいだ。

だが、我が家のローズガーデンの目玉はこのブルーノートローズ。

花言葉は奇跡。

諦めかけていた男児が生まれた奇跡を祝ってるそうだ。


ノートローズをこれだけ所有しているのは、王国内でも我が家だけだろう。

この国の気候と隣国の気候では微妙に違うらしく、庭師泣かせと聞いたことがある。

だから、なのかノートローズ専用の庭師を自分の国から連れてきたのだ。

アイビーお養母様のノートローズに対する思い入れは人一倍強いのだろう。

彼女が隣国から輿入れをしたときに持ってきて植えたのも、彼女の花であるピンキーノートローズ。蔦薔薇で、ローズガーデンを囲うように咲いている。

本当に自慢のバラ園なのだ。


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