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・雑記・

土に埋める。

作者: 〆鯖な奈々


   (distance)_13


 いつだって・どこだって


 ただのひとつも

 同じく/ない。


(幾人もがその身で受けた)


(お爺ちゃんもお婆ちゃんも)

(父さんも母さんも)

(お兄ちゃんもお姉ちゃんも)

(赤ちゃんも)


 背丈と重さ

(躰の大小(おほさ)

 心と器。

(その巨細(こさい)


 ことは、

 ひとの数だけ

 違って()たる。


(もやもやと漂い)

(ちくちくと突き刺さる)


 ひと絡げに/したり顔

(彼/彼女は、燃える火の前で)

(温かな紅茶/珈琲カップを手に持ち)

(そうだろね、と頷きながら)

 ぽつりと、口にした。


 ()()()()苦難はあった。


 それが

 何か/代弁になるはずもなく、


 ひとりとして、

一言(いちげん)

 等しく、

(愚心)


 その口、

(つぐんだ)


 ほんとうのこと、

(飲み込んだ)


 くっちゃべってるのは

(ほら、お化けが出るぞ)

 自分の持ち分

(ほうら、お化けになるぞ)

 拒絶した。


(時代・世代・前世紀)


 ぼくの

(分配)

 瑣末な

(問題)


 ぼくは

(業果)

 潮を踏む。


(望まない)

(ご遠慮したい)

(お引き取り)


 とても

 ちいさく

 誰に聞かせる

 もので

 ない。


(埋もれる)


 その

(場所)

 ぼくしか

(分からない)


 好いも悪いも

 無用でも


 ぼくだけ

(もの)


(自分で掘った)

 穴の中

(躰を小さく)

 折り曲げて

(蹴り飛ばして)

 放り込む。


(砂と土と砂利を落として)

(大きな機械で踏み固める)


(窒息)


(風が吹いて雲が移ろう)

(雨が降って塵が舞う)


 思いに寄り添い

(陰ひなた)

 重みで潰れる

(事とせず)


 別れ

 ひとひしぎ、

(愚者)の

 詰めもの。

 

 Oct., 6


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