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I am Aegis 2  作者: アジフライ
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第22話【初めての海】

クエストの依頼主に合うためにカロスナの港町に向かったイージス達だったが……

「わぁ、 イージスさんイージスさん! 海ですよ! 」

「イージスさん早く! 」

「……」

完全にクエストを忘れてやがる……ミーナとヒューゴは水着に着替えて完全に海水浴楽しんで……

(そう言う主様も水着に着替えていますが……)

ジースがツッコミを入れる。

……俺も人のこと言えないな。

ザヴァラムはイージスの隣でずっと待機している。顔を見るととても泳ぎたそうな感じである。

「……ラムも泳いできな」

「い、 いえ、 イージス様の側を離れる訳には……」

「まぁ今は楽しめ、 それが俺からの命令だ」

「イージス様……ありがとうございます! 」

ザヴァラムはイージスに頭を下げ、 ミーナ達の所に向かった。

……さぁてと……ジースさん。

(はい。)

イージスはジースに海の怪物の情報について聞いてみた。

それに対してジースは沢山の情報を話してくれた。

(海の魔物はこの世界では主にクラーケン、 人魚、 半魚人、 セイレーン、 ヒュドラ、 希にケルピー……等々が挙げられます。)

結構沢山いるな、 俺の知らない魔物までいるし。

「その中で一番強い魔物は分かるかい? 」

(はい、 リヴァイアサンです。)

リヴァイアサン……神話とかでは海の龍みたいな感じだったよな……

(この世界においてのリヴァイアサンは海に繁栄をもたらしたとされる海の神の使いとされています。リヴァイアサンは様々な世界に存在しますがそれぞれ性格はバラバラです。しかし創った神は同じであります。そして元々リヴァイアサンにはつがいがいましたが、 その危険性を見かねた神は雄を消してしまいました。したがって現在存在するのは雌のみとされています。)

なるほど……悲しい魔物なんだな……

(人によってはそう捉えられるでしょう。)

イージスはしばらくジースと話しているとザヴァラムが戻ってきた。

「イージス様」

「どうした、 ラム? 」

「そろそろ依頼主の方が漁から戻ってくる時間です」

「そうか、 じゃあそろそろ行くか。ミーナ達を戻してくれ」

「はっ! 」

そしてイージス達は漁港へ向かった。

漁港にはイージスが元いた世界では見たことがないような魚が沢山並んでいた。

すっげぇ……でも俺のいた世界の魚と少し似ているか……どれも旨そう。

しばらく魚を眺めていると……

「おっ、 もしかしてあんた達が例の冒険者かい? 」

「あっ、 もしかして依頼主のフラットさん? 」

「おうよ、 海のフラットって言ったら俺のことよぉ! 」

な、 何か濃いな……でもこういうキャラもいいな。

そしてイージス達はフラットと共に依頼内容について話すためにフラットの船に乗り込んだ。

おぉー、 木製の船か……海賊船にも見えなくもない……

「さぁ、 ここが会議室だ。ここで奴について話してやる」

早速イージス達は海の怪物について聞いた。

「……奴はなぁ、 とにかくデカイ! この船の何倍もデカイんだ! 」

「それで、 姿とかは? 」

「それが分からねぇんだ……襲われた船に乗っていた奴ら皆揃って巨大な影しか見えなかったってよ……」

うーん……姿が分からないのか……だとしたらリヴァイアサンかどうかは断定できないな……相手の情報が少なすぎる……これだとミーナとヒューゴが危険に晒される……とりあえずその怪物が現れた現場に行かないと何も分からない。

「うーん、 とりあえず現場に連れていってもらえます? 」

「よしきた! 待ってな、 今から出してやる! 」

そう言うとフラットは外に出ていった。

いきなり連れていってくれるなんてな……予想外だわ。普通準備とか明日にしてくれとか言われるかと思ったんだが……

すると船が動き出した。

「うぉ、 動いた」

「イージスさん、 外に出てみましょうよ! 」

イージスはミーナに手を引かれて船の甲板に出た。そこに広がった景色はまさに絶景、 青い海が辺り一面に広がっている。水面は太陽光に反射して宝石のように煌めく。

……元の世界ではあまり見てなかったなぁ……海……最後に連れていってもらったのっていつだったけ……

「……」

イージスは黙り込んで海を眺めていた。

しばらくするとフラットが戻ってきた。

「おぅ、 どうだい? 綺麗な海だろぉ! 」

「はい、 凄く綺麗です。久しぶりに見ましたよ……」

「がっはっはっは! 冒険者は海に出るなんて珍しいからなぁ! 」

冒険者ってあまり海に出ないのか、 確かにギルドの掲示板に貼られているクエストの中に海に関する依頼がほとんど見かけないもんな。

その後しばらくイージス達は船旅を楽しんでいると現場に着いたようだ。

「兄ちゃん、 着いたぜぇ! 」

「ここが……」

そこは霧が立ち込め、 周りがよく見えなかった。

確かにこれで相手の姿を確認するのは難しいかもな……

するとザヴァラムは何かを発見した。

「イージス様、 あれは何でしょう? 」

ザヴァラムが指差す方向には黒い塊しか見えない。

「ん? よく見えないな……フラットさん、 船を寄せられますか? 」

「よっしゃ! 」

船を寄せて確認してみるとそこにあったのは

「うわ、 これ沈没船じゃん……」

船の頭だけ出した沈没船だった。見たところ巨大な何かに破壊されたような跡まであった。

怪物がやったのか……これを……

「そいつが襲われたって言ってた船だな。乗組員は奇跡的に全員無事に救助されたがな」

これだけの大惨事で死亡者はゼロ……もしかして殺すつもりの攻撃ではない?

イージスが色々と考えていると、 ふと周りから歌が聞こえてきた。

「な、 何だ! ? 」

するとフラットは慌てて船を出した。

「まずい、 皆耳を塞げ! 聞いたら眠っちまうぞ! 」

「イージス様、 これはセイレーンの歌声です! 」

セイレーンか……歌で人々を惑わせ、 それを喰らうと言われる恐ろしい魔物だが……

(スキル、 催眠無効・極が発動します。)

生憎俺とラムには効かないみたいだな!

「い、 イージスさん、 ザヴァラムさん! 」

ミーナとヒューゴは耳を塞いでいた。

「ラム、 敵の位置は分かるか? 」

「はい」

「よし、 一気に叩くぞ! 」

するとザヴァラムは両手を広げた。

次の瞬間、 ザヴァラムの周りに複数の氷塊が空中に発生した。

「超凍結魔法、 フリーズドライブ……! 」

氷塊はそのまま霧の中へと飛んで消えていった。しばらくすると歌が止み、 そこらじゅうに叫び声が響いた。

「ギィャアァァァァァ! ! ! ! 」

フリーズドライブ……それは当たった対象を完全凍結させる魔法……その氷は絶対に砕くことは出来ず、 溶かすこともできないという恐ろしい技だ……当たったのか。

霧を出る頃には歌は完全に止み、 何事も無く帰ることができた。

「いやぁ、 まさかあそこにセイレーンがいるなんてなぁ! お陰で助かったぜ! 」

「たまたま俺達が相手で良かったよ……一匹のレベルを見たけど最低でも70はあった」

「レベル70か……そんな魔物、 この辺りでは見かけなかったのに……やはりあの怪物のせいか……」

……これは対策を取る必要があるな……その怪物が魔物達を率いている可能性もある……だが数は正確には分からない、 敵に自軍の数を悟られないための霧……とも考えられるな……

「……とりあえずあの霧の中を調査するのは明日にしよう。深追いは危険だからな、 しっかりと準備をしてからまたあそこに行こう」

「よぅし、 そんじゃあ明日に備えて俺は船の整備を完璧にしておいてやるからよぉ! 今日はこの港町を楽しむといいぜぇ! 」

フラットさんって本当にいい人だな。この人がいなかったら海に出るなんて……いや、 できたか……いやいや、 船旅ができたと考えれば……

そしてイージス達とフラットは一旦別れ、 それぞれ準備を進めることにした。

「さて……ここからは別々に行動しよう。ラム、 ミーナとヒューゴを頼む」

「承知致しました……が、 イージス様はどうなさるのですか? 」

「ん、 まぁ……ちょっと調べたい事があってな」

イージスには今までどうしても確かめたい事があった。

それは……

ジースさん……知ってるでしょう? 俺が本気になったらどうなるか……

町中にあった誰もいない空き地でイージスはジースに聞いた。

(……はい、 存じています。)

やっぱりな……何かそんな気はしてたんだ……最近色々忙しかったから聞く時間が無かったけど……やっと聞けた。で、 どうなる……

(それにつきましては主様自身の承諾が必要です。知る覚悟はございますか? )

……どうせそのうち知るんだ、 聞かせてくれ。

(……承知致しました。主様が全力を解放した時、 それは……)

……………………

「……! ? 」

何だって……

イージスが本気を出した時、 どうなるのか……それは後に分かることとなる……しかし、 一足先に知ってしまったイージスは衝撃を受けた。

……そうか……まぁ……いずれは起きることだ、 今のうちに覚悟をできて良かったよ。ありがとう、 ジースさん。

(主様の命とあれば……)

「……」

さぁて、 暗い話はここまでにして! この港町を楽しむか!

イージスは町を回ることにした。

……………………

再びカロスナから遠く離れた海の深海にて……

『馬鹿な……セイレーンの軍団がやられた……だと……くそ、 何としてでもここだけは守らなくては……格なる上は……』

巨大な何かは遂に動き出した。周りに巨大な渦を巻き起こしながら……

『神が愛したこの海は……絶対に守る……! 』

決戦の時は……近い……

続く……

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