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I am Aegis 2  作者: アジフライ
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第16話【覇王の本気……? 】

イージス達は伝説の指輪を手入れた後、 宿屋に泊まっていた。ヒューゴも新しく仲間に加わり、 イージスの冒険は更に楽しくなる。

そんな時、 イージスは部屋で一人でアルゲルと通信している。

「確かに……ゴーレムの破片は転送されました。これを量産し、 警備役を増やすということでよろしいですね……? 」

「あぁ、 頼む」

イージスはダンジョンで手に入れたゴーレムの残骸の一部を分析し、 ゴーレムを量産するべくアルゲルにゴーレムの一部を転送していた。

「……相変わらずイージス様は優しいお方だ……私達の負担を減らそうとこんなことまで考えて下さるなんて……」

「そんなことないって……誰でも思い付く単純な考えさ……」

「……貴方は本当に偉大なるお方だ…………では、 早速作業に掛からせて頂きます……」

「あぁ」

そして通信が切れた。

イージスはベッドで横になり、 指輪を眺めた。

……本当に綺麗な指輪だなぁ……それぞれ能力があるって言ってたけど、 未だに謎なのが……

イージスは全能の指輪を外した。

「この指輪……一つだけ願いを叶えてくれるらしいけど……願いなんてなぁ……」

俺が望むのは平和な世界……って言ってもきっと無理だろうなぁ……魔王を倒さないと平和も糞も無いし……

イージスは全能の指輪をはめ戻した。

「はぁ……その内考えよ……」

イージスはそのまま眠りに落ちた。

翌日の朝、 イージス達は朝食を食べていた。

「なぁイージスさん、 あんたのステータスってどの位なんだ? 」

ヒューゴが食事中に聞いてきた。

「ん、 見るか? 」

「そういえば私達もイージス様のステータスを見たことがありませんでしたね」

そういえばそうだったな、 出会ってから全然ザヴァラム達にステータスを見せてなかった。

イージスはステータス画面を出した。ザヴァラム達はイージスの後ろに集まってステータスを見た。

「どれど……ブフォッ! ! ? 」

「えぇ~! ! ? 」

「まさかこれ程とは……! 」

イージスのレベルは1507と表示されていた。

それを見た一同は驚いた。

「マジか、 レベル1000越えって……! 」

「こんなの世界のどこにもいませんよ! 」

「まぁ……邪神軍を壊滅させる位だし……」

……てか前見た時よりもレベルが上がってる……魔物とか倒しまくったせいかな? だとすればラムも上がってるはずだけど……

「ラム、 ちょっと君のステータスも見せてくれない? 」

「え、 はい」

ザヴァラムはステータス画面を出した。

……あれ、 レベルは979だ……前よりもあまり変わらない……一体どういうことだ?

するとジースが説明した。

(主様にはスキル、 経験値倍増がある為普通よりも多くの経験値が入ります。)

なるほど、 そういうことか……ちなみに何倍なんだ?

(はい、 約2000倍です。)

……あっ、 もういいや……何か怖くなってきた!

イージスがそんなことをしているとヒューゴがこんなことを口にした。

「……何かここまで来るとイージスさんの本気、 見てみたくなるよなぁ……」

「あっ、 私もそう思いました! 」

「俺の本気? 」

そういえば俺って本気出したらどのくらい強いんだろう? めっちゃ気になる……

するとイージスはザヴァラムの方を見た。

「……えっ、 私ですか! ? 」

「……うん、 丁度ラムの実力も見てみたいし……」

「て……手加減して下さいよ? 」

いいんだ……

「よぉし、 そうと決まれば早く行こう! 」

そしてイージス達は食事を終わらせ、 誰もいない街外れの広い野原に来た。

イージスとザヴァラムは一定距離まで間隔を空けた。

「……では、 始めます……! 」

ザヴァラムは両手に大剣を出した。

イージスは強化魔法を掛けた。

超強化魔法、 身体能力、 腕力、 脚力、 速度、 魔法、 武器……

超防御魔法、 マジックシールド、 ブラストリフレクター、 女神の守り、 ポイズンアーマー……

(スキル、 覇神の加護、 身体能力超越、 魔法超強化、 超級戦闘術、 超反射、 魔法無効化、 物理攻撃無効化、 呪術無効化、 状態異常無効化、 全属性攻撃無効化、 龍殺しの魂、 超威圧が発動します。)

……ガインの時程ではないけどかなりスキルと魔法を使った……ラムが大丈夫かどうか心配だなぁ……

そしてイージスは背中の剣を抜き、 聖神剣も鞘から出た。

「……っ……! ? 」

ザヴァラムはイージスの威圧で少し怯んでいる。しかしそれを振りほどきザヴァラムはイージスに攻撃を仕掛けてきた。

……ラムもかなり強化してあるはず、 油断はできないな……

斬りかかろうとしてくるザヴァラムの攻撃を聖神剣は次々と弾いていく。

「うぉっ、 すげぇパワー! 」

「っ……やはりお強い……! 」

ザヴァラムの攻撃はどんどん加速していく、 その内聖神剣も追い付けなくなりイージスに剣が当たろうとした。しかし……

「甘い……」

イージスと剣が接触した瞬間、 ザヴァラムの大剣は砕けてしまった。

「なっ……! ? 」

「スキル、 超反射の能力だ! 」

この能力は相手の攻撃が接触した時、 その威力を倍増させて反射させるんだ……ラムにも有効で良かった。

するとザヴァラムは次の瞬間、 壊れた剣を手放し魔法を発動させた。

「はぁぁ……! ! ! 」

ザヴァラムの手から赤黒い炎が吹き出た。

これは……あらゆる魔法耐性、 炎属性耐性を無効化し攻撃する最強の火炎魔法……エクスプローディング・ヘル・ファイア……! !

スキルも貫通される程の強力な魔法攻撃に対しイージスは……

「やべっ! 」

超時空操作魔法、 タイムフリーズ! ! !

するとイージス以外の周りの時間が停止した。

「あっぶねぇ~……当たるところだった……」

ザヴァラムの動きも完全に止まっている。

……ここはラムに悪いが……少し本気でいかせてもらうぞ!

イージスは片手を空に掲げた。その片手には魔方陣が現れた。

……停止解除……

「……っ! ? いつの間に! ! 」

周りが再び動き出した瞬間、 空が突然暗くなった。

「な……何! ? 」

ザヴァラムと戦いを見ていたミーナ達が空を見上げた。そこにあったのは……

「こ……これって……」

「超位魔法の威力を圧倒的に越えている……! 」

野原上空を完全に埋め尽くす程の巨大な何重もの魔方陣だった。

そう……これは俺が生み出した完全オリジナル魔法……ゴッド・オブ・ディストラクションだ! !

スキル、 魔法合成の能力である。

ザヴァラムは慌てて攻撃を仕掛けようと向かって来る。すると聖神剣が刃先をザヴァラムに向けて飛んで来た、 その刃先には魔方陣が展開されており、 魔方陣から光線が出てきた。ザヴァラムの足元の地面に光線が当たった瞬間、 その地面は大爆発が起きた。

「うっ……! 」

ザヴァラムは怯んで動きが止まった、 そして……

「行くぞ、 ラム! ! ! 」

「ま、 まずい! 」

すると上空の魔方陣から小さな光の玉が一つだけ高速で降ってきた、 玉は地面と激突した瞬間野原は一瞬にして大爆発で蒸発した。

野原があった所には巨大なクレーターができ、 辺りには赤く熱せられた地面が広がった。その範囲は半径約5キロメートル程だ。

「あ……あれ、 やり過ぎたかな……? 」

かなり威力を殺した方なんだけど……ミーナ達は俺が防御魔法で守ったから大丈夫なはずだが……ラム、 大丈夫かな……?

イージスは慌ててザヴァラムを探した。

「あっ、 いた! 」

クレーターの端でザヴァラムが目を回して倒れていた。

良かったぁ~一応ラムにも魔法を掛けといて……

するとザヴァラムは目を覚ました。

「ハッ……い、 イージス様、 一体何が! ? 」

「俺の魔法で吹っ飛ばされて気絶してたんだよ」

「ということは……」

「一応俺の勝ちかな? 」

イージスはザヴァラムの手を握り、 起こした。

「さ、 流石でした……イージス様……! 」

……にしても……

イージスは辺りを見渡した。

「……ちょっとやり過ぎたな……」

「こんな大魔法、 魔王でも使えませんよ……」

「ミーナとヒューゴは大丈夫かな? 」

イージス達はミーナ達を探した。

「あ、 いた」

ミーナ達はザヴァラムが倒れていた場所と反対の所で気絶していた。

あんなん見たらそりゃ気絶するよなぁ……怪我はないみたいだし、 ひとまず安心だな。さて……あとは……

「後片付けするか……」

「え、 一体どうやって……」

するとイージスは指を鳴らした。次の瞬間、 蒸発して地獄絵図と化していた野原が一瞬にして元通りになった。

「な……」

「超時空操作魔法でここ一帯の壊れた地形だけ時間を戻して復元させたのさ」

「そ、 そんなことまで……」

ザヴァラムが唖然としているとミーナとヒューゴが目を覚ました。

「うぅ……ハッ、 勝負は! ? 」

「俺の勝ちだよ」

「う~ん……何かすげぇ大爆発が起きたところから記憶が無い……」

「あ……あはは……」

今後こういう魔法を使うのは控えよ……

イージスは心でそう決めた。

「やはりイージス様は凄いお方です……」

「ザヴァラムさんを倒しちゃうなんて本当に凄いです! 」

「いや、 まぁ……あっ、 それより早くギルドに行こうぜ、 今日もどんなクエストがあるのか楽しみだ」

「そうですね、 行きましょう」

「今度はあんなゴーレムみたいなやつに会わないと期待しよう……」

『あははははは! 』

そしてイージス達は街に戻った。

道中、 イージス達はこんな会話をした。

「ねぇ、 イージスさん」

「ん? 」

「さっきのイージスさん、 あれって本当に本気だったんですか? 」

……正直言うとあまり本気ではなかった……

「ま、 まぁ多少は……」

「……あまり本気じゃなかったんですか……? 」

ザヴァラムがイージスを見ながら言った。

「……うん……」

「……」

そしてザヴァラムは思った。

(イージス様だけは絶対に怒らせないようにしなくては……魔王どころか世界が終わってしまう……)

と……

ギルドに着いたイージス達は早速掲示板のクエストを選び、 受付に持っていった。

すると受付の人がこんなことを口にした。

「そういえばさっきの爆発見ました? 凄かったですよねぇ……一体何だったんでしょうか? 」

「えっ、 あぁ、 何でしょうね……」

絶っっっっ対俺だ……!

その日以来、 あの野原には謎の大爆発が起きるという噂が広まった……

続く……

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